「ネタりか」終了のお知らせ

いつも「ネタりか」をご利用いただきありがとうございます。

この度「ネタりか」は、2019年10月16日(水)をもちまして、サービスを終了させていただくことになりました。

これまで長きにわたりご利用いただき、ありがとうございました。

台風15号の被災地に行って感じた「不謹慎」という言葉の意味/歌舞伎町・女社長の決意

2019/9/23 08:54 日刊SPA!

日刊SPA! 日刊SPA!

―[歌舞伎町流「欲望のすヽめ」]―

 こんにちは、内野彩華(うちのあやか)です。

 新宿・歌舞伎町にキャバクラを4店舗経営する歌舞伎町の女社長。そんな私が野心の大切さを説く、この連載。第53回は「不謹慎という言葉の意味」がテーマです。

 9月9日未明の台風の影響で、千葉県を中心に大規模停電が起こりました。停電の影響で断水している箇所も多くて、未だに復旧の目処がたっていないところも多いようです。まずは、被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げるとともに、一日でも早い復興を祈念いたします。

 そこで今回は、災害を目の当たりにしたときに思ったことについてお話ししようと思います。

◆台風の翌日、千葉の館山に行ってみて…

 台風の翌日、ジェットスキーや保管場所が心配だったので、千葉の館山に行ってきました。屋根がふっ飛んですごい状態になっていました。

 道の駅、富楽里は閉鎖されていて建物が倒壊していました。信号も曲がっていて、太い木が倒れていて、セブン-イレブンは看板と屋根が飛んでいて、その近くの薬局は横の窓ガラスが全部割れて商品が散乱していました。

 携帯の電波は入らず、後から聞くと無料Wi-Fiが解放されていたらしいのですが、知らなかったので、館山にいる間は連絡手段がずっと断絶されていました。

 電気も水道も止まっていたので、コンビニも冷蔵商品、冷凍商品は全部棚から消えて、お菓子だけを販売していました。

◆カップラーメンを買ったところで…

 お昼に「今からイオンが開きます」と放送があったので、私たちも行ってみることにしました。

 駐車場は満杯で、レジには600人くらい人が並んでいたのではないでしょうか。

 何か食べ物を買いたいと思いましたが、惣菜、パンなどはすべてなくなっていて、冷蔵や冷凍の必要のないお菓子や調味料やカップラーメンは置いてあったのですが、どうせカップラーメンを買ったところでお湯がないから食べられないということに気づいて、諦めて何も買わずにイオンを後にしました。

 しばらく車を走らせていると、信号が青や赤に光っているところがあって、この場所は電気が通っているのだと思って自動販売機にお金を入れてみると、やっと飲み物を買うことができました。

◆マクドナルド、ガスト…現地の食事場

 その後、またしばらく車を走らせているとマクドナルドのドライブスルーが開いていました。でも車の中で何か食べると気が滅入るので、またしばらく車を走らせていると、ガストが開いていました。

 中に入ると、店員さんも少なかったので、席は空いているのに、入り口が順番待ちの人で溢れていました。時間はいくらでもあるので、そこで1時間近く待ち、やっとごはんを食べることができました。

 腹ごしらえをしてから、ジェットスキーの保管場所に戻って、吹っ飛んだ屋根や散らばったゴミの片付けをしました。海岸の海の家は、仮設の上に、海に近いこともあって、ほとんどが倒壊していました。

 なかには隣の海の家が、そのまま海の家の屋根に乗っかっているところまでありました。

◆長い1日が終わって思い出した東日本大震災

 今回の台風が激しかったのは深夜でした。もし昼間にこんなことになったら、海に遊びにきている人、海で働いているたくさんの人の命を奪っていたのではないかと思うと、改めて自然の恐ろしさを感じました。

 長い1日が終わって家に帰っている途中、東日本大震災のときを思い出しました。わたしは東京に住んでいるので、津波の被害も原発の被害も直接受けたわけではないけど、大きな地震とその余波。「また次に同じような地震が起こったらどうしよう」という不安が数年続いたように思います。

 震災の日は、わたしのお店でも、お酒がすべてひっくり返って割れていました。絨毯がベタベタになって物が散乱していました。

 東京には、鉄骨と木造が混じったビルがあるようで、木造だった箇所の店舗がそのままぐしゃっと潰れてしまったというオーナーさんもいたので、うちは比較的被害は少なかったほうだと思います。

◆震災直後の歌舞伎町で言われたある一言

 震災直後は経済が自粛モードになったこともあり、お客様が本当に来なかったです。歌舞伎町全体が閑古鳥が鳴いて、ガランとしていました。

「よくこんなときに店やってるよね」と繰り返し、嫌味も言われました。それは「わたしの仕事がキャバクラだから、震災で被災した人たちは毎日大変な思いをしているのに、あなたは夜な夜な、楽しく小パーティーを繰り返してとても不謹慎ですね」という意味です。

 いま考えたら、言ってる人の気持ちもわからなくもないですが、当時はとても悔しかったのを覚えています。色々考えた末に、わたしはある結論がでました。

◆人生はなるようにしかならない

 不謹慎でもなんでもこれがわたしの仕事であり、これでわたしはごはんを食べています。

 そうは言っても、天災や、それだけでなく人やお金の問題で仕事がある日、突然できなくなる可能性はいくらでもあります。でも、そんな突発的な出来事を予測しようとしても、所詮は不可能なので、できるときにできることをコツコツとこなしていくしかありません。

 もしも、突発的で絶望的なことが起こったとしたら、どんなに絶望しても結局、そこからまたひとつずつはじめていくしかありません。

 人生、なるようになるけど、結局、なるようにしかならないのです。それはなんだかとても後ろ向きな言葉だけど、裏を返すと前向きな言葉でもある気がしました。

<TEXT/内野彩華>

【内野彩華】
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ

―[歌舞伎町流「欲望のすヽめ」]―

このネタ読んでどう思う?

投稿ありがとうございます。
よかったらログインしてコメントも書きませんか?閉じる

このネタへのコメント3

コメントを投稿するにはログインが必要です。

ログインしてコメントを書く

カテゴリ別アクセスランキング

トップ