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【日韓経済戦争】韓国歴代大統領が血祭り! 最強検察VS文大統領の最終決戦のゆくえは? 韓国紙から読み解く

2019/9/11 17:46 J-CAST会社ウォッチ

検察との全面戦争に入った文在寅大統領 検察との全面戦争に入った文在寅大統領

韓国の俗語に「ネロナムブル」という言葉がある。「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」という意味だ。

この言葉を学生たちの抗議デモのプラカードに掲げられて批判された疑惑の「タマネギ男」ことチョ・グク氏(54)だが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2019年9月9日、法務部長官(法相)任命を強行した。

これで文在寅政権と検察の全面戦争が必至となった。なぜ、文大統領はこれほどの反対を押し切ってまで「検察改革」に固執するのか。そこには「検察共和国」といわれる暗黒の検察史がある。韓国紙から読み解くと――。

大統領側の奥の手は「検察に対する警察の捜査」

意外なことに、韓国の世論は日本のメディアが報じるほど、チョ・グク氏の法相任命に憤ってはいない。聯合ニュース(2019年9月10日付)「文大統領の法相任命強行 世論は賛否拮抗」がこう伝える。

「韓国の世論調査会社リアルメーターが9月10日に発表した調査結果によると、文大統領が法務部長官に娘の不正入学疑惑などが取り沙汰されているチョ氏を任命したことについて、『間違っている』との回答は49.6%、『よくやった』は46.6%となり、意見が拮抗していることがわかった」

9月7日にチョ氏の妻が検察から在宅起訴されたことを受けて行なわれた別の世論調査では、法相任命に「反対49%」「賛成37%」だったから、むしろ「賛成」が増えている。もはや国民の関心は、チョ氏の疑惑云々より、文政権と検察の一大決戦に移っているといえそうだ。韓国メディアが「チョ・グク大戦」(ハンギョレ紙など)と報じる戦いの行方はどうなるのか。

中央日報(9月10日付)「検察『日程通り捜査継続』...... 現職法務長官、史上初めて調査受ける可能性」がこう予測する。

「現職法務部長官が検察の捜査を受ける前代未聞の事態になる可能性もある。検察の人事および予算権を管轄する法務部トップにチョ氏が就任することにより、法曹界では政府が使用可能なすべての権限を行使して検察の捜査に揺さぶりをかけるのではないかとの見通しが出ている。これに反発し、一線の検事が大統領府に対する、いわゆる『検乱』を起こす可能性も提起される」

大統領府の出方によっては、「検察クーデター」も起こりかねないというのだ。

「ある検察幹部は『長官任命を強行したのは、大統領府が検察を押さえることができるという自信が反映された』と分析した。まず議論されているのは、検察に対する警察の捜査着手だ。大統領府や与党・共に民主党はチョ氏をめぐる検察捜査の過程で、主な被疑事実および証拠物が流出しているとし、検察に連日攻勢をかけている。チョ氏の娘の高校生活記録簿流出事件は警察が捜査を進めている。警察が検察を相手に捜査を行い、チョ氏関連の捜査の正当性を揺さぶるとの見方も出ている」

約2年前にチョ氏が民情首席補佐官として、「検察改革」の素案作りを始めて以来、検察は改革を阻止するためにチョ氏の家族の疑惑を積極的にメディアにリークしてきた、と大統領府は見ているのだ。その過程で、チョ氏自身も1990年代に、「極左」団体の韓国社会主義労働者同盟に加入していた事実も暴露された。こうした検察の「違法行為」に大統領府は警察を使い始めたという。

中央日報(9月10日付)は、さらにこう続ける。

「法務部が権限を行使して、ユン・ソクヨル検察総長および最高検察庁の指揮ラインに圧迫を加えるだろう。首都圏のある検察幹部は『検察に対する大統領府の宣戦布告だ』と主張した。法曹界では、特検発足は避けられないという見通しが出ている。ある検事長出身弁護士は『捜査対象が法務部長官に任命されたため、どのような結果が出ても検察の捜査結果の正当性に疑いがもたれかねない』と明らかにした。野党からも特検導入の主張が出ている」

「特検」とは特別検察チームのこと。トランプ米大統領のロシア疑惑を司法省から独立して捜査したロバート・モラー特別検察官のような組織を立ち上げるべきだというわけだ。

検察内部の批判派を「改革チーム」の参謀に

そのチョ・ゴク法務部長官だが、早くも改革チームを立ち上げた。ハンギョレ(9月11日付)「チョ法務部長官、最初の指示で『検察改革推進団』結成...改革作業始動」がこう伝える。

「チョ法務部長官は9月10日、長官就任後最初の指示として『検察改革推進支援団』の結成を指示。支援団の人事を断行し、検察改革の核となる参謀陣を結成した。支援団長はファン・ヒソク法務部人権局長(民主社会のための弁護士会事務局長)が務め、イ・ジョングン仁川地検2次長も支援団に合流した。イ次長検事は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の自殺直後の2009年6月に、検察内部ネットワーク『イプロス』に検察捜査を批判する書き込みをして注目された」

盧武鉉元大統領が検察の疑獄捜査によって自殺に追い込まれた経緯はのちに説明するが、当時、検察内部で批判の声を上げた現職の検察幹部を改革チームの「参謀」に入れたわけだ。いよいよ検察との「真っ向勝負」が始まる。

ここでざっと文政権の「検察改革」をおさらいしておこう。韓国の検察は歴代の政局を動かし、「検察共和国」といわれるほど強大な権力を持っている。検察が、起訴権と捜査権を独占している。たとえば日本の警察は刑事事件の捜査権があるが、韓国の警察は検察を補佐する役割しかない。逮捕状も検察に頼んで請求してもらう立場だ。

文政権の「検察改革」は2本柱からなる。まず、検察が独占している捜査権の一部を警察にも分ける「検察・警察捜査権調整法案」の成立。もう一つは、しばしば「政治検察」として問題になってきた汚職捜査を行なう専門組織「高位公職者犯罪捜査処」を新設すること。日本でいえば、東京、大阪、名古屋地検にある特捜部を検察組織から独立させるようなものだ。

検察が強大な権力を握った「神業」とは

検察の力の源泉を削ぎ、民主化しようというわけだから、検察の抵抗が激しい。ハンギョレ(9月9日付)「記者手帳:政権を乗りこなす検察の『神業』、今回も成功なるか」は、検察が強大な権力を握るに至った歴史をこう伝える。

「かつて李承晩(イ・スンマン)、朴正煕(パク・チョンヒ)の独裁時代、検察は政権内部で力のない機関に過ぎなかった。権力の序列でも低い位置だった。しかし、全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)政府時代から軍部と警察を追い出し、政権の『大奥総取締役』のような存在に浮上した。その後、金泳三(キム・ヨンサム)、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)、李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)政府を経て、ついに『政権よりも強い検察』としての地位を築いた。『政権には限りがあるが、検察は無限だ』という言葉は単なるスローガンではない」

では、単なる任命職の検事で構成される検察が、国民から選ばれる政権よりも強力な最高権力に浮上できた秘訣は何だろうか。この20年間、政権を乗りこなす『神業』を発揮してきたからだ。その『神業』がこれだ――。

「政権の前半には過去の政権の不正を熱心に捜査し、現政権の信任を得る。政府と与党が検察の権限を直ちに減らすことはできなくなる。政権後半期には現政権の不正にメスを入れる。今度は野党が検察改革に反対するしかなくなる。政権が変わる度にこのようなサイクルを繰り返し、改革を逃れる手法だ」

そして現在、文政権の後半に入り、政権の中核であり、「検察改革」を進めようとするチョ氏の「疑惑」を熱心に捜査しているのも、過去の流れの「神業」の一環というわけだ。実際、野党各党は「検察改革」に賛成しづらくなった。

確かに韓国では、歴代大統領やその親族が、検察の汚職捜査などで服役したり、自殺に追い込まれたりしている。とくに近年の7代の大統領は、全員検察の手にかかっている格好だ。全斗煥(一審判決・無期懲役)、盧泰愚(懲役22年)、金泳三(次男逮捕)、金大中(息子3人逮捕)、盧武鉉(収賄容疑捜査中に自殺)、李明博(懲役15年)、朴槿恵(懲役24年)といったあんばいだ。

恩師ノ・ムヒョン元大統領の遺志を継ぐ文大統領

こうしたなか、「検察改革」は金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)の左派政権の悲願だった。特に、盧武鉉政権の時に、現在の改革案と同じ高位公職者犯罪捜査処と、警察に捜査権の一部を分割する案が提案された。

しかし、検察組織の強い抵抗にあって潰えたうえ、盧武鉉氏は崖からの飛び降り自殺に追い込まれた。その盧武鉉政権時、同じ人権派弁護士の先輩・後輩の関係から側近となり、検察改革案を作ったのが、現在の文在寅大統領なのだ。

ハンギョレ(9月10日付)「文大統領、チョ・グク・リスクにもかかわらず検察改革への意志示す」は、文在寅大統領の「正面突破」の背景を、こう説明している。

「最も大きな理由は、現政府の最大の課題である検察改革を完遂するためだ。検察の前例のない全面捜査のなか、チョ長官の妻が起訴される状況にまで発展したが、チョ長官本人の違法・犯罪の容疑はないという名分を掲げ、正面突破を選んだ」

人権派弁護士である文大統領は「疑わしきは罰せず」の原則を打ち出したのだ。「疑惑」だけで任命を取りやめては、検察に屈服することになる。

「文大統領は『権力機関の改革が最も重要な公約だった。私と共に権力機関の改革に向けて邁進し、成果を見せてくれたチョ長官に、その仕上げを任せたい。その意志が座礁してはならない』と強調した。大統領府の高官は『文大統領は、検察の介入が異常だと見ている。検察の捜査で、チョ長官の任命が実現されなければ、後任が誰になっても検察改革は困難だと判断したようだ』と述べた。盧武鉉政府時代に機会を失い、検察改革に失敗した苦い経験を踏まえた選択と見られる」

文在寅大統領は、自分とチョ氏との関係を、自殺して検察改革を果たせなかった恩師・盧武鉉氏と自分との関係になぞらえたというのだ。

(福田和郎)

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