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腐らない! 眠らせる! 収穫量向上! 「奇跡の泡」/グルメの錬金術師

2019/8/22 12:00 ムーPLUS

泡で保存する食革命

ナノバブルはウルトラファインバブルという名称に統一されたそうである。

ウルトラファインバブル(以下UFバブル)は泡だ。金魚の水槽でぶくぶく湧き上がる泡と基本は同じ。ただしサイズがまったく違う。1~100ナノメートルという超微細である。細胞が6~25ナノメートルぐらいだから、恐ろしく小さい。日本人の顔の毛穴は直径200~400マイクロメートルで、UFBの2千倍以上である。

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ただの水にUFバブルを発生させると、奇妙なことが起きる。たとえば水槽の中にUFバブルを入れておくと、海水魚と淡水魚が同じ水の中で生きていける。鯉とタイが同じ水槽で泳ぐ映像を見たことがあるのではないか? あれを可能にするのがUFバブルだ。

UFバブルで皮膚病を治したり、ペットの体臭が劇的に減ったりする。洗濯機に利用すると劇的に汚れが落ち、シャワーに使えば毛穴の汚れが石けんなしでキレイに落ちる。

もっとも注目しているのが流通関連だ。殺菌剤を使わずに殺菌が行え、鮮度を高く保てるからだ。魚の鮮度を落とさずに流通させることができる。

ウソ臭く感じるかもしれないし、魚の卸業者に話を聞いたら、

「作ったところが、なんで腐らないのか、わかんないっていうんだよね。怪しいんだけど、実際に使うと鮮度は氷よりもずっといいからね」

 

たしかに怪しい。

 

食品関連の展示会で、高知工業高等専門学校・ソーシャルデザイン工学科 秦隆志准教授の研究室がUFバブルの展示を行っていたので話を聞いた。

「泡は液体の表面張力が気体を覆っている状態です。表面張力は気体を抑え込もうとするんですが、気体は液体の中から出ようとする。その力のバランスで泡ができているわけです。表面張力が気体が膨張しようとする力に勝つんです。すると泡の中の気体はどんどん液中に溶けていくんですね」

普通の泡は形を楕円形に変えながらどんどん上へ上っていく。

UFバブルを発生させると表面に上がってくる前にすべて液中に溶けてしまうという。

 

「泡のサイズが100マイクロメートル以下になると、自己加圧効果によって、自分の圧力で泡がどんどん小さくなるんですよ。時間が経つにつれて泡が小さくなり、最終的にはゼロ、泡自体が消滅します」

つまりUFバブルとは、微細な泡を使って、溶けにくい気体を液中に溶かしてしまう技術なのだ。泡の中身を酸素にすれば、水中の酸素濃度を高くできる。淡水魚と海水魚が同居する水槽には、このUFバブルで酸素を高濃度で溶かしこんでいる。

UFバブルにより酸素以外の気体を溶かしこむこともできる。窒素や二酸化炭素を溶かし込めば、その分だけ、元々溶けていた気体が追い出されることになる。それが酸素だ。UFバブルは酸素を含まない水も作ることができるのだ。

野菜が腐るのは表面につく腐敗菌が好気性のためだ。酸素を使って、腐敗を進める。しかしUFバブル水には酸素が含まれないので、腐敗させることができない。だから窒素や二酸化炭素を溶かしたUFバブル水で野菜を洗えば、野菜の鮮度が保たれる。

 

「さらに泡が内包する気体をオゾンにしてしまえば、殺菌効果の高い水ができます。野菜にかけただけで殺菌できます」

魚の鮮度も保つことができる。水中の酸素により、魚の身は酸化する。酸化した肉はやがて腐敗する。しかし酸素がなければ、魚は腐敗しない。

 

「アジをUFバブル水で保存したところ、3日後までギリギリですが生食可能でした」

筋肉中に含まれる化学物質ATPが分解され、イノシン酸になり、うまみになるところで分解が止まる。つまりUFバブル水で魚を保存すれば、普通なら酸化して腐敗するはずが、腐らないどころかどんどんうまみが増していくのだ。

 

生きた魚の搬送にもUFバブル水が使われる。二酸化炭素を高濃度で溶かした水に魚を入れると、二酸化炭素が魚の中枢神経に作用して麻酔・マヒ状態にしてしまう。二酸化炭素のUFバブル水で魚を眠らせ、目的地に着いたら酸素のUFバブル水で目を覚まさせる。冷凍でも生きたままでもない、睡眠状態で生魚を運搬する新しい技術なのだ。

他にも農作物の育成速度を向上させ、養殖場の死魚数を減らすなどの効果が上がっている。目に見えないサイズの泡が食の現場を変えているのである。

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