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沈没したソ連の潜水艦を調べたら、通常の80万倍の放射線量だった

2019/7/22 10:10 ギズモード・ジャパン

ROVが撮影した、ソビエト原子力潜水艦コムソモレツの艦橋部分 Image: IMR ROVが撮影した、ソビエト原子力潜水艦コムソモレツの艦橋部分 Image: IMR

30年前、ノルウェー沖に沈没したソ連の潜水艦コムソモレツ。あるチームの調査によって、この潜水艦から高濃度の放射線が検出されたことが分かりました。その数値は著しく高かったものの、科学者たちは人間や海洋生物への脅威にはならないと語っています。

1989年4月7日、巡回活動中だったソビエトの攻撃型原子力潜水艦コムソモレツが水深380メートルを潜航していた際に、船尾で火災が発生。船長は絶体絶命の潜水艦を何とか海面に上昇させましたが、艦体はおよそ5時間後に沈没してしまいました。この悲劇は42人の乗組員が死亡した、コムソモレツの火災事故として知られています。

全長120メートルの原子力潜水艦は今もノルウェー海の水深1700メートル、ノルウェー本島から320km北上したところに沈んでいます。

そしてノルウェー海洋研究所(IMR)のプレスリリースによれば、そこから放射線が漏出しているとのこと。その残骸から流出している放射性セシウムの量はおびただしくてノルウェー海の通常のおよそ80万倍にもなりますが、IMRとノルウェー原子力安全当局(DSA)共同研究チームによれば、それは「人や魚への危険性はない」とか。

遠隔でのコムソモレツの観測は1990年代から毎年行われてきましたが、今年の観測はこれまでで最も徹底した調査になりました。通常、科学者たちは潜水艦近くの水からサンプルを採集するのですが、今回は調査船G. O. Sarsから遠隔操作型無人探査機(ROV)のAegir 6000を送り出して、船内からモニタリングできたからです。

調査隊のリーダーHilde Elise Heldalさんは「何年も前からROVを使っての調査を行いたかった」とプレスリリースの中で述べています。「Aegir 6000のおかげで、沈没した潜水艦の具体的にどこからサンプルを採っているのかを見られたことと、ROVのカメラを使って潜水艦全体をセクションごとに拡大して調べられたことは同じくらい重要」なんだとか。

190717nuclear2Image: IMR

Heldalさんによれば、ロシアのチームが行った以前の潜水艦への探査で換気ダクト付近の放射能の漏出は記録されていたそう。Aegir 6000が誘導されたのは高濃度の放射性セシウムが検知されたのと同じ地点でした。そんな経緯もあり、「高濃度だったとしても驚かない」と語っていました。

ここで研究者らが言う「高濃度」とは、ノルウェー海で通常観測されるものの80万倍高い数値です。そうはいっても、換気ダクト付近で採取されたサンプルすべてが同じく高濃度だったわけではなく、DSAの研究員Justin Gwynnさんはプレスリリースで、ダクトのほんの数フィート上で測定したところ同じような濃度にはならなかったと説明しています。

漏出している原子力潜水艦と言われるとギョッとしてしまいますが、この調査は沈没した原潜が現在ノルウェー海と外辺の区域を危険にさらしてはいないことを示しています。通常、ノルウェー海の放射能レベルは1リットルあたり0.001ベクレルです。しかしながら、コムソモレツ付近は1リットルあたり100ベクレルほどでした。参考までに、チェルノブイリ原発事故のすぐ後にノルウェー政府が確立した食物において放射線の許容量は1kgあたり600ベクレルとなっています。

Heldalさんは「我々が検出した数値は明らかに海中の標準を超えているものの、不安になるほど高いわけではない」と言います。さらに彼女は潜水艦が沈んでいる場所はかなり深いため、放射線は急速に薄まりつつあると付け加えています。その海域にはあまり魚が多くないので、ノルウェー産の海産物を汚染する危険は少ないとも。

Aegir 6000はダクトとその近くの通気口から湧いてくる濁った水も発見しました。これが何らかの形で放射能に関係しているのではないかと、研究者たちは疑問を抱いた模様。このような“雲”は今後、調査を行う価値があります。

海底の探査機は海水、沈殿物、そして潜水艦にくっついていた小さな生物のサンプルも採集しました。これらサンプルは研究所で分析されるので、現時点での成果は分析が終わるまでの予備的なものとして考えられるべきです。

このニュースが明らかになったのは、ロシアの別の潜水艦で似たような惨事があってから1週間後のこと。月初に起きた事故ではロシア海軍の「調査」潜水艦で14人の船員が亡くなっています。BBCによれば、火災は鎮静化され、船は現在セヴェロモルスクに停泊しているそうです。

Source: CIA, INSTITUTE OF MARINE RESEARCH, YouTube(1, 2), bbc

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