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井上尚弥と頂上対決するノニト・ドネアの5年前の因縁

2019/7/20 11:59 SPAIA

WBSS決勝で井上尚弥と戦うドネアⒸゲッティイメージズ WBSS決勝で井上尚弥と戦うドネアⒸゲッティイメージズ

ナルバエス戦前に激励

日本が誇る「モンスター」井上尚弥が出場しているワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級決勝は年内開催に向けて交渉が進んでいる。

対戦相手は元世界5階級王者のノニト・ドネア(フィリピン)。これまで井上が対戦してきたボクサーの中でも飛び抜けた実績を誇る。

井上は自身のTwitterにドネアと練習した際の写真をアップして「五年前、目の前にいるレジェンドと戦うなんて一ミリも想像してなかった、、同じ舞台まで上り詰めた証、決勝の舞台ではドネアを必ず倒さなきゃいけない」とキャリア最大の戦いに向けた覚悟を綴った。

写真は2014年12月のWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチを前に、王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)に勝利経験があるドネアから激励とアドバイスを受けたときのもの。まだ井上は幼さを残し、今と比べるとドネアも若々しい。

写真ではドネアの抑えるサンドバッグに井上がパンチを打ち込んでいるが、WBSS決勝では身をもって井上のパンチを受けることになる。直接拳を交えたドネアが5年前と比較して、井上の成長をどう感じるかも気になるところだ。

パッキャオに続くフィリピンの英雄

フィリピン出身で世界的な成功を収めたボクサーといえば、真っ先に名前を挙げられるのはマニー・パッキャオだ。メキシコ三銃士(マルコ・アントニオ・バレラ、ファン・マヌエル・マルケス、エリック・モラレス)との激闘を通じて米国のボクシングファンを熱狂させ、最盛期には1試合で20億円のファイトマネーを稼ぐスターに成長した。

そのパッキャオに続くフィリピンからの刺客として米国で暴れたのがドネアだ。強力な左フックを武器にKOの山を築いたドネアは、2007年7月のIBF世界フライ級タイトル獲得を皮切りに階級を上げながら次々にベルトを獲得していった。

日本人とは2012年10月に西岡利晃(帝拳)と対戦している。当時の西岡はWBC世界スーパーバンタム級タイトルを7度防衛し名誉王者にも認定されていたが、それでもパウンド・フォー・パウンドの一角と目されたドネアの壁は高かった。

立ち上がりから西岡はドネアの左フックを警戒して右のガードを上げる。その様子を消極的と見た観客からはブーイング。ドネアの強打をもらうまいと慎重に試合を進める西岡だが、ドネアのパンチやフットワークは速く、ガードの隙間から次々にパンチを当てる動きはキレていた。

6ラウンドに左のショートアッパーでドネアがダウンを奪う。このダウンで逆に腹を括った西岡が足を止めて打ち返すと観客からは歓声。だがパンチのヒット数、一撃の重さともにドネアが西岡を上回る。

果敢なファイトを見せた西岡だったが、9ラウンドにカウンターの右ストレートで再びダウンを奪われ、セコンドがリングに割って入りTKO負けを喫した。

終始ペースを握り続けたドネアの完勝だった。

スピードに陰りも決定力は健在

西岡戦で日本のボクシングファンに強さを見せつけたドネアだが、2013年4月にギジェルモ・リゴンドーとのWBA・WBO世界スーパーバンタム級王座統一戦に敗れたあとは、階級を一時的にフェザー級に上げたこともあって負けが増える。通算戦績40勝5敗(26KO)のうち3敗を直近10試合で喫した。

今年の11月で37歳になるドネアにはスピードの衰えが見られる。それでもWBSSは瞬間の決定力で勝ち上がってきた。

WBSS1回戦ではWBA世界バンタム級スーパー王者ライアン・バーネットと対戦。26歳の無敗王者相手に序盤から主導権を握られるも、4ラウンドに右のパンチを放ったバーネットが右脇腹を押さえて失速。故障による途中棄権でドネアが準決勝に進出した。

この戦いは現時点での充実度からバーネットの勝利を予想する声も多かったが、勝敗を分けたのは両者のパンチが交錯した3ラウンド2分30秒過ぎの攻防だった。

右のパンチを突きながら前に出たバーネットに対し、左ボディで迎え撃ったドネアの拳が命中。この一撃を境に試合の様相が変わった。それまでドネアを幻惑するように動いていたバーネットの右腕が、脇腹を庇うように固定され手数も減る。負傷との直接的な因果関係は不明だが、ドネアの左ボディがバーネットの脇腹にダメージを与えた可能性もある。

続く4ラウンド、バーネットは右ストレートを放った直後、相手のパンチをもらった訳でもないのに腰の辺りを抑えながら倒れる。立ち上がって試合を再開するも戦える状態にはなく、残り時間はコーナーにもたれ掛かりながらドネアの強打を耐え凌いで終わった。一部では試合中に腰椎すべり症を発症したという報道もあった。

幸運な勝利で準決勝に勝ち進んだドネアはWBA5位のステフォン・ヤングと対戦。本来はWBO王者のゾラニ・テテと対戦するはずだったが、テテが肩を故障したため数日前に急きょ対戦相手がヤングに変更された。

急なことにヤングは準備不足が否めず、ドネアも消極的なヤングを捉えきれずに試合は6ラウンドまで進行した。最後はドネアが得意の左フックでヤングをKOしたが、WBAスーパー王座とWBSS決勝進出が懸かった試合としては物足りない内容だった。

しっかり準備をした井上ならヤングと同じ轍は踏まないだろう。

決勝ではモンスター封じに秘策あり?

井上がエマヌエル・ロドリゲスをKOしたWBSS準決勝のあと、まだ興奮冷めやらないリングにドネアが姿を現した。リングアナウンサーからマイクを向けられたドネアは、決勝で井上と対戦することが決まり「これが私たちの運命」とコメントした。

肉体的なピークは過ぎたドネアに対して、井上はボクサーとして充実期にある26歳。上り調子の若い王者と対戦するドネアは豊富な経験を生かし、井上のパワーやスピードを抑えたいと嬉々として語る。

「井上はモンスターだ。私はモンスターを飼い慣らさねばならない。21歳のときに戻ったような気分だよ」

5年前、サンドバッグを抱えながらアドバイスを送った青年は、今や世界中に名を轟かせるビッグネームになった。自らの手で成長を促した無敗王者を、今度は自らの手で止めることができるのか。「フィリピンの閃光」にとって、栄光に包まれたボクサー人生を左右する大一番であることは間違いない。

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記事:岩藤健

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