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政府は庶民から税金巻き上げ…「相続法改正」幸せの名義変更

2019/7/14 11:00 日刊大衆

 7月1日から相続に関する法律が変わった。実は、これに先立つ2015年に相続税の基礎控除額が大幅に引き下げられ、相続税の対象となる世帯が激増している。つまり、消費税のみならず、政府は庶民の“汗と涙の結晶”からも、ガッポリ税金を巻き上げているのだ。政府がその気なら、こちらも「優遇税制を最大限に駆使し、妻や子どもたちに遺産をできるだけ多く残す方法」を実行したい。

 相続や贈与というのは、自分自身の預貯金や不動産、その他の名義を妻や子どもらに変更すること。生前に名義変更すれば贈与税、死後に妻や子どもらへ財産の名義が変わると相続税がかかることになる。それでは、今回の改正に庶民は、どう対応すればいいのか。うかうかしていると大損するから、要注意だ。

 まず、1日からスタートした《預貯金の仮払い制度》について説明したい。亡くなった人が遺言書を残していればそれに従い、残していなければ法定相続分(※相続人の取り分として法律上定められた割合)通りに遺産が分配されるが、いずれにしても相続人の間で「誰が、どれだけの遺産を相続するか」を話し合う必要がある。これを遺産分割協議という。『絶対に知らないとヤバイ! 生前贈与の手続きの進め方(改訂版)』(彩図社)の著者(共著)で、税理士の柴崎貴子氏がこう語る。「これまでは、協議が終わるまで被相続人の預貯金口座は凍結されて、相続人に蓄えがないと、借入でもしない限り、葬儀費用さえ支払えませんでした」

 ところが、新制度では協議の途中でも「口座ごとの預貯金額×3分の1×法定相続分」を、被相続人の口座から仮払いしてもらえることになったのだ(1つの金融機関から引き出せる限度額は150万円)。しかし、口座がどの金融機関の、どこの支店にあるか把握していないと、遺族は仮払い請求しようにもできず、困ってしまう。まずは「終活」の一環として、きちんと自身の預貯金口座を把握しておくべきなのだ。

 逆に自身が相続人として、老親から財産を相続できる立場なら、なおさらだ。老親が元気なうちに、すべての預貯金口座を書き出してもらっておきたい。『いまからはじめる相続対策』(日本実業出版社)の著者(共著)で、広尾麻布相続センター代表の税理士・中島典子氏が言う。「以前たまたま作った口座など、ご本人もずっと使わず把握できていない口座があるというのも現実です。書き出してもらうのも一手ですが、まずはお元気なうちに、複数ある口座を整理してもらってはどうでしょう。最近はネット銀行(証券)も要チェック。ご自身が被相続人になる場合も、相続人のことを考えて、同じく口座の整理から始めてみてください」

■遺留分が金銭で解決できるように

 もう一つの大きな改正点は《遺留分が金銭で解決できるようになった》こと。遺留分とは、相続人が最低限保障される取り分と考えていただきたい。よくあるケースで説明しよう。

 零細企業を経営する父親が、長男に評価額8000万円の工場兼自宅を譲り、次男には預貯金のすべて2000万円を相続させる遺言書を書いたとしよう。相続人が子ども2人の場合、次男は最低限全遺産の4分の1である2500万円をもらえる権利があるものの、遺言によって父からの遺産は2000万円しか受け取れない。つまり、500万円分損してしまうのだ。今回の改正で、次男は、その不足分500万円の支払いを、長男に金銭で求められるようになった。

 しかし、工場兼自宅を相続した長男に蓄えがないと、工場兼自宅を売って現金に換え、弟に遺留分の不足を金銭で支払わなくてはならない。大損するどころか、そもそも工場を売ったのでは家業が成り立たない。せっかくの遺言も、そうなってしまったら逆効果。では、どうすればいいのか。「長男が裁判所に申し立てれば、一定期間、支払いの猶予を受けることができます。その他、生命保険の非課税枠を使い、このトラブルを回避する方法があります」(前出の柴崎氏)

 生命保険の保険金には、相続人1名に対して500万円の非課税枠がある。つまり、父親が長男を受取人に死亡保険金500万円の保険に入っておくと、長男は丸ごと受け取った保険金で弟に遺留分を支払い、工場の売却という最悪の事態を回避できるわけだ。

 また、《介護してくれた嫁に特別寄与料を残せるようになった》のもポイント。妻に先立たれた夫が、長男の嫁にさんざん介護で世話になったとしよう。人情としては、その代償として遺産を残してやりたいと思うもの。しかし、嫁に財産の相続権はない。今回、相続権がない嫁の場合でも、介護などに貢献した親族は特別寄与料を受け取ることが可能になった。

「ただ、請求権があるというだけ。遺産分割の話し合いで、寄与分がどう判断されるか明確でない部分があります。まず嫁は、介護にあたった日付や時間、購入したものや持ち出し費用などの詳細をノートにつけ、介護に要した領収書などもしっかり取って、どれだけ介護に尽くしたかを証明する必要があります」(柴崎氏)

■妻に家を残すために

 この他、妻が安心して暮らせるための制度改正もなされている。

 一つ目が《婚姻期間20年以上の妻に、生前贈与された自宅は遺産分割の対象外になる制度》。自宅の評価額が、贈与税の配偶者控除の金額である2000万円に贈与税の基礎控除額(110万円)を合わせ、2110万円以内であれば贈与税がかからず、しかも、夫の遺産と見なされないため、妻にそのまま家を残せる。

 一方、施行は来年4月からと少し遅れるものの、《配偶者居住権の新設》が認められた。これは自宅を所有権と居住権に分け、たとえば長男が自宅の所有権を相続しても、妻に居住権を相続させれば、夫の死後も妻は自宅にそのまま住み続けられるというもの。それぞれの評価額は物件の耐用年数などによって決められるが、仮に3000万円の価値がある物件だとして、その金額から、妻の所有権の金額を差し引いた分を長男が相続するため、妻は自宅に住み続け、かつ、老後資金も確保できるメリットがある。

 前者と後者、いずれも「夫とともに家庭を築いた妻に家を残す」ための制度だが、どちらを選択すべきか。前出の中島氏によると、「節税メリットを考えると、後者を選択したほうがお得の場合がある」という。

 まず、前者は評価額2110万円を超えると、贈与税がかかる。特に都会の場合、地価が高く、土地について非課税メリットを生かしきれないこともある。そして自宅を相続した妻が死亡後、子どもに相続させる「二次相続」の際に、基礎控除3000万円プラス「600万円×比例控除分(法定相続人の数)」しか、非課税枠がないのだ。「前者の場合、自宅も相続財産となって、お子さんの負担が増えますが、贈与には、相続前に確実に財産が移転できるというメリットもあります」(前同)

 この世知辛い世の中、節税メリットをフルに生かし、妻や子どもらが幸せになる相続対策を今から準備しておいたほうがよさそうだ。

■「相続」と「贈与」の基礎知識

●預貯金

「相続で節税効果を狙うなら、預貯金を不動産やモノ(自動車など)に換えておくのも、相続対策の選択肢の一つ」(税理士の中島典子氏=本文参照)

 預貯金の場合、税制面での優遇が受けられず、自分名義の預貯金は丸ごと相続税の対象となるからだ。とはいえ、預貯金がなければ生活できない。それでは、どうすればいいのか。

 まず、贈与税の基礎控除額が110万円であることを、うまく活用する方法がある。毎年、子どもに110万円までの金額を生前贈与しても、他に贈与がなければ贈与税は一切かからない。それならばと、子ども名義の口座を作り、そこに毎年110万円未満の金額で預金しておくのだ。10年間で1100万円を非課税で贈与できる。

 しかし、税務署もさるもの。万全の相続対策をやっているつもりでも、死後、遺族が税務署から「それは名義預金でしょ。よって、相続税を払ってもらいます」という連絡を受け、草葉の陰で泣くことになりかねない。名義預金というのは、形式的に家族名義にしているものの、金の出どころは別というもの。

 税務署から名義預金と言われないためには、(1)子どもとの間で贈与契約書を交わし、いつでも書面で、その事実を証明できるようにしておくこと、(2)毎年、贈与する時期や金額を微妙に変えておくこと、(3)自分(相続人)が通帳を管理していると名義預金だと言われる可能性があること――に留意すべきだ。

 この他、子どもや孫に一括贈与しても、教育資金としてなら1500万円まで、子どもや孫に結婚・子育て資金を贈与した場合、1000万円(結婚費用は300万円)までなら、贈与税はかからない(契約終了時に使い切らなかった分は課税)

●不動産

 土地建物の相続税額を決めるのは主に路線価。公示価格の8割程度が相場だから、預貯金を不動産に換えておくだけで、まずは2割の減税効果が見込める。そこに「小規模宅地等の特例措置」を活用すれば、無敵。この制度は、被相続人(妻や子どもら)が自宅として住んでいる土地(面積330平方メートル=100坪まで)の評価を、80%減の金額にできるというもの。相続税の課税対象となる評価額が“8割引きの大安売り”というわけだ。

 したがって、豪邸に住んでいる一部の金持ちを除き、この特例を使わない手はない。ただ、妻は相続人と同居しているから問題はないものの、問題は子ども。たいてい独立するか嫁入りして、親と同居していないのがほとんどだろう。

 また、子どもが別居していても、3年以上持ち家に住んでいない場合、借家住まいのケース(“3年家なき子”という)では、その子どもが実家の相続を受ける場合に、この特例措置が適用される可能性もある。

●自動車

 これまた、預貯金より節税効果が高い。たとえば、200万円で買った新車でも、贈与なり相続する際に、中古車扱いとなれば、評価額がかなり下がる。預貯金の欄でも書いた「贈与税の基礎控除」という優遇税制が、ここでも活用できる。

 自動車の評価額が控除額の110万円以下に下がっていたら、子どもらに生前贈与しても贈与税がかからない。ただし、ここにも落とし穴がある。預貯金を毎年110万円以下で贈与する場合もそうだが、相続開始前3年以内に贈与した分については、持ち戻しといって、相続財産に加算されてしまう。早めに手を打っておこう。

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