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当日券も期待大!何でもいいから東京五輪を見たい人にオススメの競技は?

2019/7/13 15:50 日刊SPA!

結構な雨だけど元気にやってた 結構な雨だけど元気にやってた

~今から始める2020年東京五輪“観戦穴場競技”探訪 第71回~

 フモフモ編集長と申します。僕は普段、スポーツ観戦記をつづった「スポーツ見るもの語る者~フモフモコラム」というブログを運営しているスポーツ好きブロガーです。2012年のロンドン五輪の際には『自由すぎるオリンピック観戦術』なる著書を刊行するなど、知っている人は知っている(※知らない人は知らない)存在です。今回は日刊SPA!にお邪魔しまして、新たなスポーツ観戦の旅に出ることにしました。

 東京五輪チケットの第一次抽選結果が発表されましたが、みなさまの当選状況はいかがでしょうか。僕は当欄でもご紹介したことのあるフェンシングから女子フルーレ団体のチケットを確保することができました。スパッと穴場を突き刺したことで、まずはチケットゼロという事態は回避できました。本当にありがとうございます。

 しかし、その当選確率は大変低いものであったもよう。世間では30枚応募して全落ちとか、100万円ぶん応募して全落ちとか、

「穴場だと思って射撃に応募したのに射撃すらも落ちるのかよ」

という声が聞こえてきています。明らかにチケットの枚数を絞り過ぎだろうと思います。射撃で落ちるわけがない!

 ということで、今回は射撃競技からクレー射撃種目について見てまいります。「だよな」「やっぱり」「射撃で落ちるわけがないと思ってた」と感じていただき、第二次以降の販売に備えていただければと思います。僕個人の感触としては、当日フラッと行っても当日券で入れる競技だと思っていますので……!

 クレー射撃に限らず射撃の大会というのは、およそアクセスのいい場所では行なわれません。50メートルとかの距離でライフルをぶっ放し、轟音を上げるというその競技性。うるさいし、危ないしで基本的には人里離れた山奥で実施されます。以前、クレー射撃を見に行こうとした際には「最寄駅から徒歩3時間」みたいなクルマ必須の場所だったため断念したこともあるほど。

 そんななか、こちらの成田射撃場というのは「アクセス抜群」という触れ込みで、確かに電車とバスで徒歩10分圏内まで接近できるという行きやすい場所。そんなアクセス抜群の会場でクレー射撃関東選手権が開かれるというので、「これは首都圏のクレー射撃マニアが全員集合だろう」と勇んで観戦計画を立てたわけです。

 ただし、その計画は極めて不透明。なにせ一般社団法人日本クレー射撃協会のウェブサイトには、そんな大会が行なわれることはまったく記されていないのです。ウェブサイトにあるのは本部主催の大会の情報のみのようで、関東選手権は本部主催の大会ではない模様。

 掲載されているのはより大規模な「環太平洋射撃選手権大会開催のお知らせ」「環太平洋射撃選手権大会、選手募集のお知らせ」「環太平洋射撃選手権大会の出場枠がまだ余っているのでふるってご参加ください」といった情報ばかり。関東選手権なる大会の存在も、どこぞの銃砲店の情報ページで聞きかじって把握したもので、クレー射撃協会からの案内ではありません。

 開催当日は強い雨予報。公式サイトでの告知もないなか「はたしてこんな天気で本当に鉄砲の大会は行なわれるのだろうか」と不安でした。そこで直接射撃場に電話をして聞くことに。電話に出たご婦人は大変お元気です。明日は猛烈な雨っぽいが大会はやるのかと聞く僕に「雨にも負けず風にも負けず元気にやっておりますよ!」「ただ、選手は当日参加なので何人くるのかはわかりません!」と元気に教えてくれます。何だか知らないけれど、やたら元気です!

◆期待通り。観衆はフモフモ編集長ただ一人!

 最寄りのバス亭を降りたときから響いてくる「バーン!」「バーン!」という音。一日中コレを鳴らされたらたまらんという気もしますが、付近には数軒の民家が点在するくらいで文句を言ってくる人もいなそう。コンビニやらスーパーは見当たりませんが銃砲店は営業しているあたり、いかにも射撃の街という感じです。

 たどりついた射撃場。まずはクラブハウスで大会情報などを探ります。屋外では鉄砲の煙、屋内にはタバコの煙。コンドームの自販機みたいな小さな自販機で「ハイライト」「ピース」「セブンスター」といった濃いめのニコチンが販売される世界観。併設された食堂では鉄砲の用具と羊羹が並んで売っていたりするなど、クラブハウスは全体的に混沌としています。

 壁に張り出された模造紙にはマジックで手書きされた出場選手一覧と現時点での得点が記されています。「絶対に出場選手だろ」という見た目のオヤジたちが相互に休憩しながら書き込んでいく手書きの表は、「田中さんハタチ!」などという隠語で20点を書き込んでいく独特の作法も。オフィシャルとかジャッジとかドーピングとか、そういうものが存在する気配はまったくありません。

「あれ、もしかして完全にハズレか……?」

 雰囲気としては「大会」というよりは「コンペ」。出場選手一覧を見れば、確かに国体上位者など関東でも名うての射手が出場してはいますが、クラブハウスに漂う空気は「オヤジたちの手作りゴルフコンペ」そのもの。もちろん観衆など誰もいません。競技を見にきたのは僕だけで、あとは「参加しているオヤジ」と「オヤジに連れられてきた奥さん」がいるだけ。どうりで「当日参加」とかわけのわからんことを言っていたわけだ……。

 クレー射撃はその名のとおり、粘土(クレー)でできた素焼きの皿を散弾銃で撃つ種目。そもそもが狩猟ですので、撃つ対象は野鳥をイメージしており、的となるクレーには鳩の絵が描いてあったりもするのだとか。的の中心を狙って撃つライフル種目やピストル種目とは違って、正確に1点を狙う能力よりも、素早く構えて的をとらえる反応力のようなものがカギとなります。

 クレー射撃には大きくわけて「トラップ」と「スキート」の2種類の種目が存在します。トラップはテレビなどでもよく見るタイプのもので「遠くに逃げていくクレーに2発までの弾丸を発射し、当てたら1点」というもの。1ラウンドあたり25枚のクレーが選手の15メートル先にある発射台から、左・右・中央の方向にランダムに発射され、選手はそれを素早く察知して撃ちます。

 一方「スキート」は競技場の左右に2台ある発射台から、2枚あるいは1枚のクレーが一定の方向に放たれます。選手は位置をズラした1番から8番までの射台に位置取り、さまざまな角度からクレーを撃っていきます。トラップと違ってクレーが飛ぶ方向は一定ですが、選手自身の位置取りが大きく変わるので、さまざまな角度への射撃、その正確さが問われる種目です。

◆競技としては見方を変えれば面白い……かも。

 しばし眺めて思うのは「やってる人は面白そうだな……」ということ。確かに、自分の撃った弾でオレンジ色のクレーがパーンと砕けたら、すごく気持ちいいだろうなと思います。ただ、見ているぶんにはその手応えというのはほとんどありません。なにせ、弾が見えないのです。どんな弾がどこに飛んでいるかまったくわかりませんし、惜しいのか惜しくないのかもわからない。ただただ、当たったときにクレーが砕けてオレンジ色の粉が散るのが見えるというだけ。選手には手応えがあるのでしょうが、観客には何の手応えもありません。

 選手に対して「クレーが急に飛び出したときの反応力」を問うているため、観衆に対しても「いつどこからどんな感じでクレーが出ますよ」というお知らせは一切なく、フッと気を抜いているとクレーが飛び出し、バーンと砕かれています。やってるほうは面白いのでしょうが、見ていて何があるかというと、たぶん何もありません。ひたすら「当たったな」「外れたな」と思うだけ。

 途中からはだんだん、弾が外れたときに遠く遠くまでシュルルと飛んでいくクレーを見るほうが楽しくなってきました。

「すごい飛ぶなぁ」「うわー、よく飛ぶ」「もっともっと飛べー!」と。

 そして、撃たれるために生まれたクレーが誰にも撃たれることなく飛んで行く姿に、人生の悲哀みたいなものすら感じ始めました。

「アイツは何のために生まれ、生きていたんだろうなぁ」と。

 感触として得られたのは「これは当日券が出るだろう」ということ。そもそも日本人選手で誰がいたっけという種目です。シドニー・北京・ロンドン・リオと4大会出場の中山由起枝さんはある程度知られてはいるでしょうが、一番よく知られたエピソードでも「北京五輪で娘さんが日の丸を掲げて応援しようとしたところ、担当者に止められて号泣」というもの。事前にチケットを争奪するようなことにはならないでしょう。

 ほかの競技のチケットがあるなら、あえて行って見るほどのものではないと思いますが、「とにかくどこでもいいから1競技くらい見たい!」というときには、当日券狙いで行ってみてもいい穴場かもしれません。初めての観戦でも「わからない」ということはないのは安心ですし。クレーが飛んで、それが砕けるという点においては非常にわかりやすい競技ですし!

 踏めば割れるオレンジ色の素焼きの皿!

 パーンと割れたときは花火みたいでキレイです!

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