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社内メールと電話は一切不要!「サイボウズ式」の斬新すぎるチーム作りとは?

2019/6/24 15:49 日刊SPA!

サイボウズ式編集長の藤村能光氏 サイボウズ式編集長の藤村能光氏

「現在、9人いるサイボウズ式のメンバーたちは、みんなが働く時間と場所を“自分で決めて”働いています。自宅作業もOKですし、地方に住みながら月に1回だけ出社する人もいるし、複業として社外での活動をしている人もいますね。それでもチームは十分回っていますし、むしろそんな“多様性”を強みにしているから、面白い記事が作れるのです。物理的に会えなくても、やり方次第でチームワークは発揮できます」

 そう話すのは、ITソフトウェア企業・サイボウズが運営する自社メディア「サイボウズ式」の編集長で、初の著書『「未来のチーム」の作り方』を上梓した藤村能光氏だ。サイボウズ式とは、2012年に立ち上がったウェブメディアのこと。運営会社であるサイボウズの「チームワークあふれる社会を創る」という企業理念を伝えるために、7年にわたって「チーム」に関する記事をリリースし続けてきた。

「今の時代に求められるチームワークとは何か?」
「本当に働きやすい組織とはどんなものなのか?」
「そもそも働き方の前に生き方を考えないといけないのではないか?」

 サイボウズ式の魅力は、そういったメッセージ性の強い記事だ。Yahoo!など大手ポータルサイトには配信していないが、それでも記事を出すごとにSNSで共感する人が生まれ、今では「成功したオウンドメディアの成功例」として紹介されることも多い。もはや単なるいち企業の自社メディアという枠に収まらない存在になっているのだ。

 では、そんな「本当の働きやすさ」や「新しいチームワークの形」を追求してきたサイボウズ式の人たち自身はどんな働き方をしているのかといえば……。そこには斬新すぎる編集部の姿があった。
というのも、前出の通りサイボウズでは「社員一人ひとりが働き方を自分で選ぶ」ことが推奨されている。結果、出社時間や場所などを自由に設定できる半面、仲間とオフィスで顔を合わせる機会が少なくなってしまうのだという。

「よく言われるのは、『サイボウズ式の編集部のみんなって、どこにいますか?』ということですね (笑)。週一回の編集会議はやっていますが、それ以外に会社のサイボウズ式編集部に行っても、誰もいなかったりしますから。最近は、フリーアドレス制になったこともあり、今まで以上に「物理的に集まる」機会が少なくなっています。だからそのぶん、僕らは『kintone(キントーン)』という自社製品のグループウェアを使い、『オンライン・コミュニケーション』をとりまくっているんです。そのおかげで、時間と場所に縛られず、みんなでチームとして働けています」

◆チーム内では「社内メールと電話」は一切使わない

 まるでバラバラの働き方なのに、チームとして同じ目標に向かって働き、成果も出す。その裏には、藤村編集長が数年かけて築き上げてきた、「オンライン・チームビルディング」とも呼べそうな、新しいチーム作りのノウハウが隠れていた。

「まず編集部の場合、チームでの連絡時にメールと電話は一切使いません。というのも、チームで仕事をするうえで、この2つは『情報格差』を生みやすいからです。例えば、メールの場合はAさんからBさんに送り、そのほかの関係者はCCなどで情報を共有しますよね。つまり、基本的には1対1のやり取りがメインだし、そもそもCCにすら入っていないチームメンバーは内容を見ることすらできない。電話も同じで、話した当人以外はその内容がわかりません。これって、今までずっと普通だと思ってきたやり方ですが、よくよく考えると、チームで仕事をするうえでは非効率なんですよ」

 では、サイボウズ式ではどんなやり方をしているのかといえば、前出のグループウェア「キントーン」のなかで、すべての情報が「誰でも・いつでも見られる」ように共有されているという。連絡事項や月々のスケジュールはもちろん、進捗情報や日報、さらには個々人の「つぶやき」のような仕事に直接関係しないものまで、なんでもオンライン上でオープンにされているのだ。

「キントーンは社内SNSのようなもので、プロジェクトごとにスレッドを立てて、そのなかで『チーム全員が見られるように』、すべての情報をオープンにしてやり取りが行われます。そのため、僕がAさんにコメントした内容を、Bさんも閲覧できますし、時にはAさん宛にコメントした内容に対して、Bさん、Cさんもコメントをしてくれるなど、『編集長とメンバー1人』だけにコミュニケーションが閉じず、全員でやりとりの理解が深められるようになっているんです」

 サイボウズ式メンバーたちの1日はキントーンにログインすることから始まる。会議や打ち合わせ中以外はほぼキントーンを開きっぱなしなので、「もはやキントーンは、もう一つのオフィスと言っても過言ではない」という。

 そして、オンラインでの情報共有を「仕組み」として整えたことによって、サイボウズ式ではどんどん仕事の効率化が進んでいったそうだ。

「例えばチーム内での『学びの高速化』です。サイボウズ式では、これまでの企画書や記事作成中のやり取りがすべて『ログ(記録)』として残っています。今までは企画書の作り方を僕がメンバー各自に説明するので、時間や手間もかかっていました。しかし、誰もが閲覧できる場所に記録を残しておけば、各自が前例から学べるようになり、僕が毎回説明しなくてもよくなります。記事制作という属人化しがちなノウハウを、きちんと『チームの資産』にするようにしているんです」

◆チーム内のやり取りを「全社員に公開」している

 また、サイボウズ式のやり取りは、編集部メンバーだけじゃなく、なんと全社員に対しても公開されているという。言うならば部署間の情報に垣根がないような状態だ。

「これまでは隣の部署がどんな仕事をしているのかなんて、なかなか知りえない情報でしたよね。でも、ビジネスのスピードがどんどん速くなっている現代には、そのやり方では非効率だと思います。むしろ、チームに『外の視点』を積極的に取り入れたほうがいい。実際にサイボウズ式の記事で過去最大のヒット作は、編集部員じゃなく営業部署の人の書き込みから生まれたものでした。僕らだけじゃ誕生しなかった記事が、外の視点を入れることによって生まれたわけです。これこそ、情報をオープンにする醍醐味だと思います」

 ただそれは、言うなれば「すみません!仕事をミスしちゃいました!」なんてやり取りすら全社員に見られてしまうわけだが……抵抗はないのだろうか?

「たしかに、普通は『ミスを知られたくない』『相談事はこっそりしたい』と思いがちですよね。けど、ミスを隠し続けてしまうと本人が後ろめたい気持ちになり、仕事のパフォーマンスにも悪影響が出ます。都合の悪いことほど早い段階でチーム内に共有しないと、後々致命的な失敗につながるわけです。だから僕らの場合、失敗したことは率先してキントーンに書き込み、チームみんながその内容を把握できるようにしています。そうすれば失敗すらチーム全体の学びの材料になるんです。成功も失敗もすべてチームのものにする。そうすれば、一人ひとりの当事者意識がより強まり、チームの力も伸びていくんです」

 これまではメールや電話ばかりが使われてきたが、最近ではSlackを導入する企業が増えるなど、チーム内での情報共有ツールがどんどん多彩になっている。それと同時に、一連の働き方改革の流れで、働き方の幅も年々広がっている。

「自由に働き」つつ、「チームとして」どうやって成果を上げていくのか――。サイボウズ式の取り組みは、その課題を解決する大きなヒントになりそうだ。

<取材・文/日刊SPA!取材班>

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