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出世できなかった40代の会社員が今すべきこと/江上剛×大江英樹

2019/6/22 08:54 日刊SPA!

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 少子高齢化が進む昨今、長く働き続けることはもはや必然に。かつての「働き方」がいよいよ微塵も通用しなくなるこれからの時代、60歳以降の人生を確実に乗り切るうえで必要となるものとは一体? 経歴よりも資格よりもずっと重要となる「サラリーマン生活の適切な終え方」ここに考察する――。

◆「人生100年時代」に会社員がとるべき戦略とは?

 会社員生活の終活で、明暗を分けるものは何なのか。49歳で大手都市銀行を早期退職し、現在は小説家として数多くの作品を世に出している江上剛氏と、大手証券会社を60歳で定年退職したのち、経済コラムニストとして活動する大江英樹氏。現在は、充実した“第二の人生”を送る両人だが、その過程は必ずしも順風満帆なものではなかったという。そんな2人に、自身が辿った軌跡や、40代以上の会社員が今すべきことを聞いた。

――お二人とも会社員時代からリタイア後の準備はしてましたか?

江上:僕は在職中に作家デビューしたんですが、編集者からは「作家は食えないので、銀行は辞めるな」と釘を刺されていて。ただ、「50歳になったら、会社を辞め損なってしまう」と思い、49歳で後ろ盾もないまま、退職しました。

大江:その決断は素晴らしいですね。私も在職中から退職後の不安がありましたが、「でも……」を連発して行動を先延ばしにしてばかりの典型的な「BUTマン」でした。特に出世もせず、60歳で定年するまで、本当にダラダラと会社にいて。定年後は再雇用制度を利用しましたが、責任や権限があいまいだったことに嫌気がさし、結局、半年で辞めました。

江上:会社にとどまるのは悪い選択ではないけれど、本当にその仕事を好きかが問われますね。嫌な仕事を延々とやらされるなら、逃げ出すことも視野に入れてほしい。

大江:40~50代になったら、いち早く出世への思いを断ち切り、「成仏」すべきです。この年齢になれば、社内での自分の先行きは見えてくる。出世が無理なら早々に次の道を模索したほうがいいです。

江上:定年後は、若い頃以上に格差社会ですからね。60歳以降、労せずにいい職にありつけるのは、大企業の役員レベルか官僚で局長以上まで上り詰めたような上位0.01%の人だけ。それ以外は自分で道を切り開かないといけない。

大江:確かに大企業出身や、部長や課長といった役職は何の意味も持たないと考えるべきですね。

◆まずは自分一人で動いてみることが何より大切

江上:僕自身、取材のためにハローワークに行って、窓口で自分の履歴書を見せたことがあるんです。そしたら、「あなたは支店長の経験があるそうですが、50代の管理職人材は、高くてまずいレストランと同じ。価値はないです」と言われて。今になればいい経験ですが、当時はショックを受けました。

大江:ショックといえば、会社を離れた途端、周囲の反応はガラッと変わりますよね。私も退職する際、付き合いのあった企業に「今後は投資セミナーをやろうと思っています」と挨拶回りをしたら、どの会社もその場では「ぜひウチでも」と言ってくれたんです。でも、その後連絡はゼロでした(笑)。

江上:会社の名刺を手放した途端、一気に無力になりますよね。

大江:定年後は、「起業、転職、再雇用」の順に難易度が高いと考えがちですが、実は逆だと思うんです。再雇用先で嫌な仕事をするより、起業して得意分野を仕事にするほうがよっぽどいい。起業といっても社員を抱えたりする必要はないので、まずは自分一人で動いてみることが何より大切です。

――会社員が作家に転身するケースは珍しいですが、お二人はどういった経緯だったのでしょうか。

江上:僕は、知り合いの編集者から、「銀行をテーマにした小説を書いてみたら」と言われたのがきっかけです。確実に本を出すとの約束はない中で、「毎月原稿を持ってきて」と言われて。毎朝4時に起きて、出勤前に原稿を書く生活を1年以上続けました。

大江:つらくなかったですか?

江上:正直、「本当に本が出るかもわからないのに、俺は何をやっているんだろう」と何度も思いましたよ。でも、新しいことを始めるにはプライドは捨てないといけない。それは肝に銘じていたから、一生懸命頑張れたんだと思います。

大江:そうですよね。私も退職を通じて、個人がいかに無力かを知ったので、「今後の自分の名刺代わりにしよう」と、知り合いの出版社の企画出版で本を作ったんです。1500部刷って、半分は自分で買い取る必要があったので、費用は75万円かかりましたが、名刺代だと思えば安い。その後、本を持って、また会社員時代にお世話になった企業に挨拶に行きました。

江上:反応はどうでしたか?

大江:150社ほど回ったんですが、連絡があったのは4社だけ。でも、その4社が大量に買ってくれたのが発端で、仕事が広がり、今に繋がってます。断られるとわかってても、行動しないと広がりは生まれないと痛感しましたね。

◆「貯金」より「貯人」のほうが財産になる

――今後に向けて、40代以上が今しておくべきことはありますか?

江上:まずは「貯金」より「貯人」。つまり、人との繋がりをつくること。どんな優れた能力の持ち主も、他人が認めて、それを生かす場を与えられない限りは、役に立ちません。だからこそ、自分の能力を評価してくれる可能性のある人に出会うことが大切です。

大江:それも、メールや電話じゃなく、リアルで出会うべきです。じゃないと人の心は動きません。アフィリエイトや転売など、時間を切り売りする副業をするくらいなら、ボランティアや仕事以外の会合に出るほうがよほどいい。

江上:確かに無償でも人と関わる時間を増やすほうが、長い目で見れば価値がありますよね。

大江:でも、いかにリアルだからといっても、ビジネス交流会のようなものは、行かないほうがいい。ビジネスはギブ&テイクで成り立ちますが、交流会はテイクしたい人だけの集まりなので、いい関係はつくれませんからね。私自身は、最初はなんでもギブファーストでいくべきだと思います。

江上:無料でもいいから、頼まれたことはできる限り対応すると、後から仕事に発展しますからね。

大江:あとは、「一生働き続ける」という気持ちを持ってほしいですね。「老後不安」をなくす最善の方法は「老後をなくすこと」。そもそも「老後」は戦後以降の考えで、かつては仕事を引退しても、何らかの社会活動に携わる人ばかりだったそうです。これからの時代に生きる中高年もそれに倣えばいいんですよね。

江上:今は人生100年時代ですから、40~50代はまだ折り返し地点。定年後も働き続ける可能性があるからこそ、自分が一生続けられる仕事を見つけてほしいです。やり方次第では、会社員時代はパッとしなかった人が、一発逆転することだってあるんですから。

◆人生が豊かになる賢者の「会社員終活術」

・会社員生活への未練や感傷は早いうちに「成仏」させる
・目先の金銭よりも「人間関係の構築」に時間や手間をかける
・「一生働き続ける」を前提に仕事内容や営業方法を考える

【江上剛氏】
’54年生まれ。作家。’02年に銀行在籍中に経済小説『非情銀行』でデビュー。コメンテーターとしても活躍する。近著に『会社人生、五十路の壁 サラリーマンの分岐点』や『一緒にお墓に入ろう』

【大江英樹氏】
’52年生まれ。経済コラムニスト。大手証券会社で個人運用や企業年金に携わり、定年後に独立。年間140回以上の講演を行う。近著に『「定年後」の‟お金の不安“をなくす』

― 会社員人生の終活 ―

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