セクシー女優6人が演じるまったくエロくない舞台『無慈悲な光』 企画意図と意気込みを直撃

2019/6/21 10:46 しらべぇ

6人のセクシー女優による本格的な舞台が、7月、東京・下北沢で上演される。脚本は、『ぐりむの法則』などを主催するえのもとぐりむ。自ら書き下ろした『マウスの道徳』という舞台を女性だけの脚本に書き換えたものだ。

舞台などに俳優としても出演するお笑い芸人のカジと、えのもと氏作の舞台に数多く出演している俳優の坊屋たいとが、演出を務める。人間でありながら人体実験の道具にされてしまう「マウス」と、科学者の葛藤を描いたストーリーだ。

セクシー女優が深夜ドラマなどで「お色気役」を演じるケースはあるが、そうした要素が一切ない作品に出演するのは珍しい。しらべぇ取材班は、上演を1ヶ月後に控えた稽古場を直撃した。

 

■キャスティングの狙いは…

無慈悲な光

セクシー女優を起用すると、一般の作品よりもメディア露出や取材などに制限がかかる可能性が高くなる。にも関わらず、なぜセクシー女優だけを集めて、かつ性的な要素がまったくない舞台をやろうと考えたのか、演出・プロデューサーを務めるカジに聞いた。

「僕が役者の仕事をやっていて、『いつか演出したいな』という気持ちが芽生えて。ニコ生やライブのMCなどで、セクシー女優さんと仕事する機会が多かったので。2年前くらいから、『舞台とか興味ありますか?』と粉をかけていました。

 

セクシー女優という仕事柄、『演技とかできないんじゃないか』といった偏見を持っている方がいるかもしれませんが、演技できるところをみんなに見てほしい。

 

出演する女優さんたち自身にも、『いつものビデオの仕事以外でも、自分たちはこんな表現ができるんだよ』ということを知ってほしかった」

 

■演じたことのないような配役を

キャスティングは、すべてカジが担当。その配役にもこだわりがある。

「自分が舞台に出演している中で思っていたことは、『役者は人間性が大事だな』ということです。人に優しかったり、空気を読むことができたり。番組やイベントでセクシー女優さんと共演すると、人によっては役者さんよりも上手に喋ることができる。

 

僕は会話を大事にしているので、セクシー女優さんは演技もできるのではないか、と感じたんです。

 

たとえばAIKAさんは、本当は本庄鈴さんが演じる『怒る役』が合うと思うんですけど、いつも本を読んでいる役にしました。それぞれの女優さんが、やったことがないような役を演じてほしかったからです」

■内面からの演技は役者以上

同じく演出を務める坊屋は、6人の演技力に驚かされるという。

「まだ本番まで1ヶ月くらいあるのに、皆さん芝居が初めてとは思えないくらい勘が鋭い。『ココ、この読み方するんだ』『こんな言い方もありなんだな』など、こっちが発見させられることもあります。

 

たとえば、泣く演技のとき、役者はどうしても『芝居で』泣いてしまいがちですが、彼女たちは内面から気持ちをつくる演技をしてくれる。だから、見ていて刺さります。役者さんよりも、もしかしたら素直なのかもしれない。

 

これから稽古も続く中で、どう仕上がっていくか楽しみです」

 

■カラオケボックスで発声練習

本庄すず

SODstarの本庄鈴は、AVデビューして1年。13本の作品に出演してきたが、舞台は初めて。

「AVでも役を演じるものが増えてきてはいますが、全然違いますね。声が小さくて、普段の撮影でも監督から『もっと声を張って』って言われるので、発声練習や通る声の出し方を教えていただいています。

 

壁を押しながらお腹に力を入れて声を出すとか。1人でカラオケボックスに行って練習したりして」

■つぼみは「2回目の舞台」

つぼみ

芸歴13年とベテランながら、「永遠の処女」の異名で不動の人気を誇るつぼみ。以前に今回と同じくえのもとぐりむ脚本の舞台にカジとともに出演しており、その縁で声をかけられた。

「前回の舞台はセクシー女優は私だけで、役者さんたちと一緒にだったので、『ついていきます』って感じでした(笑)。今回私は、マウス役の他の女優さんたちを人体実験する冷酷な科学者の役です。

 

役柄もあって、普段しないような言い回し、難しいセリフが多いですね。まだ覚えられないし噛みそう…。普段の撮影の台本は、下手すると2、3行だったり、『好きなように言ってください』ってこともあるので、AVで見せている姿とはだいぶ違うと思います。

 

6人のメンバーは、イベントで一緒になったり、共演したことがある方はいますが、私、人見知りであまりお話ししないので、ちゃんとお話しするのは今回が初めてですね」

 

■1ヶ月は休みなしで

あべみかこ

ちっぱい女優として絶大な支持を集めるあべみかこ。彼女も人見知りだというが、「練習で1ヶ月くらい一緒に過ごすので、人見知りとか言ってる場合じゃない」と笑う。

「練習の時間を確保するのは、やっぱり大変。撮影のない日を稽古に充ててるので、『しばらくは休みがないんだな…』と思いましたね。近くに寝泊まりしたいくらい(笑)。

 

でも、去年くらいから今までやったことのないお仕事にも挑戦していたので、舞台のお誘いはふたつ返事でお引き受けしました。こないだは、初めてピンク映画に出たのですが、今度はそれ以上に演技が求められるし、いいステップが踏めたかな、とも思います」

■台本を読んで何度も泣いた

加藤あやの

今年、『スカパー! アダルト放送大賞』で熟女女優賞も受賞した加藤あやのも、舞台は今回が初めて。

「キャリアは5年半くらいですが、カジさんとはまだ売れていない頃から面識があって、こういう企画をやりたいという話は以前から聞いていました。マネージャーから出演オファーのことを聞いたときは、やってみたいけれど経験もないし不安しかなくて。

 

でも、せっかく声をかけていただいたんだし、こんな機会はなかなかない…と思って、お受けすることにしました。稽古期間中は、『AVの仕事は入れないでください』とマネージャーにお願いしています。集中したくて。

 

台本を読みながら何度も泣いてしまったくらい、すごくいいお話なので、出来上がったときにはきっといい作品になると思います」

 

■違うキャラのほうが入り込める

AIKA

ギャル系女優として人気のAIKAが「本好きなマウス」の配役になったのは、カジがMCを務めるニコニコ生放送に出演したことがきっかけだった。

「2017年にスカパー! アダルト放送大賞をいただいたとき、カジくんの番組に出させてもらったんですけど、その時に私が結構まじめなことを長く喋ったんです。それをカジくんが覚えていてくれて、こういう役が合うかも…と思ってくれたみたい。嬉しいですね。

 

本当は、『AIKAさんぽく演じて』と言われるよりも、自分と全然違うキャラのほうが役に入り込めるんです。私、普段は本とか全然読まないですし、この役はセリフが長くて難しい言葉も多いんですけど、それも含めて『おいしい』って思っています。

 

最近、歌とか洋服とか、新しいお仕事の幅も拡がっているタイミングで舞台のお話をいただいたので、新しいAIKAを見てほしいですね。もうすぐ30歳になりますし(笑)」

 

■セリフ覚えに自信がなかったが…

山岸逢花

今回の稽古には都合がつかなかったが、しらべぇでも以前取材した山岸逢花も意気込みを寄せてくれた。

「普段のAV撮影での演技やセリフ覚えに自信がなくて、この舞台に参加させてもらってそれを乗り越した時にきっと演技への自信をつけられると思い、舞台をやらせてもらいました。

 

まだ自分の台詞を覚えることに苦労していますが、台本を読んで周りの登場人物の人柄や関係性が見えてくるたびに、表情や気持ちが変わっていくのが楽しくなってきています。

 

あと2週間稽古がありますが、もっとみんなと仲良くなって高め合いながらいい舞台にしたいと思います」

 

【無慈悲な光】

7月4日〜7日公演/下北沢「geki地下liberty」にて

脚本:えのもとぐりむ 演出:カジ/坊屋たいと

出演:つぼみ/山岸逢花/AIKA/あべみかこ/加藤あやの/本庄鈴

(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)

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