集団いじめで希望を奪われた生徒 苦悩し続けた家族の3年を取材

2019/6/19 19:16 しらべぇ

全国各地の学校・教育委員会のいじめへの不適切な対応が続々と発覚している。福岡県・広川町の中学校では、ある生徒がいじめが原因で部活動に行けなくなった実態が判明。しらべぇ取材班が独自に追った。

 

■苦しみ続けた3年

中学3年生の生徒が受け続ていたいじめは、加入した部活動にて行われていた。1年生の4月から外部コーチの娘の言葉によるいじめなどから始まり、保護者が学校に相談すると当時の校長は「いじめが続けば外部コーチを止めさせる」と断言。

その後、いじめの加害者が2人になり「無視」が始まる。最終的には被害者1人対加害者6人の集団いじめに発展。校長は1年生の4月にいじめの報告を教育委員会にあげたが、その後8月にはいじめ解消と報告。

顧問や外部コーチはこのいじめ行為を見て見ぬふりを続け、被害生徒はいじめが行われると、その時の様子をノートに記録していた。

いじめが実際には続いていたにも関わらず、2年の4月までいじめ報告を怠っていたことも今回の取材で判明。そんな中、保護者は警察にも相談し、加害生徒の一部と保護者に対して警察から指導が入るも、いじめは止まなかった。

 

■完全に部活動に行けなくなる事態に…

被害生徒は福岡県の法務局にメールで相談。そして、今月には校長が法務局の聴取を受け、生徒が1、2年当時の校長は転勤し、4月からは新校長が赴任。この校長は取材に対して

「保護者、教諭から話は聞いている。学校の対応に悪い点はあったと思う。被害生徒のいじめの記録は全て見られていない現状。500人近い生徒がおり、被害生徒の問題だけ取り組んでもいられない。睡眠時間が2時間の時もある。まずは部内の保護者会を早急に開催したい」

 

と答えた。

■保護者の怒りも

この保護者会については、被害生徒の保護者が昨年7月から開催を要望していたが、前校長の嘘の報告で立ち消えになっていた。

被害生徒の保護者は「何とか部活に復帰できるように学校側に要望してきたのであって、最後の大会(7月)の直前に開催しても意味がない」と憤る。

なお、被害生徒は、入学時部内でも活躍が期待された選手だったが、昨年の6月からいじめにより、部活動に完全に出席できなくなっているそう。

広川町教育委員会の指導主事は、取材に「過去を振り返るのではなく、現状の事態解決に向けて取り組んでいきたい。保護者会の早急な開催と、部活の最後の試合に被害生徒を出場させたい」と答えた。

なお、「加害生徒に対していじめ防止対策推進法の第25条にある懲戒を行ったのか」という質問に対しては、「加害生徒の一人には、部活動の出席停止6日間を実施した。加害生徒が不登校になっても困る」と回答した。

 

■被害生徒に寄り添った対応はなし

教育委員会の指導主事は「最後の試合に被害生徒を出場させたい」と答えた。しかし、練習をずっとやっていない生徒をいきなり試合に出したらどうなるのか。そういった「生徒の気持ちや現状に寄り添う姿勢」は全く感じられない。

そして保護者が学校での部活動の連絡網から外されていたことも取材で分かった。また、福岡県教育委員会からは、スーパーバイザーという助っ人が投入されたが、いじめが解決されぬままいつの間にか撤退していたという。

あらゆる関係機関と相談しながら、解決策を探ってきたが、何も進展しなかったことに対する保護者の憤り、そして被害生徒の絶望感。一刻も早く「被害生徒のこころに寄り添う対応」を取って貰いたい。

(文/しらべぇ編集部・おのっち)

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