週5日で月収17万円の底辺ホステス「食事は彼氏と1日500円…だけど幸せ」

2019/6/15 15:53 日刊SPA!

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 数年前から世間を賑わせ続ける“貧困”という言葉を聞いて、何を思い浮かべるだろうか。大半の人が「かわいそう」などとネガティブなイメージを抱いてしまうに違いない。確かに、さまざまな問題から低所得の生活から抜け出せず、もがき苦しんでいる人たちがいることは事実だ。

 とはいえ、中にはいわゆる低所得者にもかかわらず、幸せに暮らす人もいる。歌舞伎町から歩いて10分のマンションで暮らす聡子さん(20代・仮名)は「私は低所得者ですが、幸せですよ」 という。今回は、その暮らしぶりをのぞいてみたい。

◆週5勤務で月収17万、底辺ホステスがそれでも幸せなワケ

 聡子さんは会員制のクラブにホステスとして勤めてもう5年以上経つが、月収は平均17万。年収にすれば200万前後。週5のレギュラー出勤、ましてや水商売ということを考えると少々寂しい給料に思えるが……。

「入店した当初は、ノルマもなく時給3000円で1日5時間勤務。そこから厚生費10%と、謎の積立金が月5000円引かれて、月収25万ぐらいはもらえてたんです。まぁ、それでも少ないですけどね。それが段々店自体の経営が厳しくなってきて、時給が2700円、2500円と下がっていき……。ついには売上が20万いかなければ時給2000円になりました。しかも厚生費は20%引かれることになって。売上20万なんて無謀な店なんで、今の月収は16~17万前後ですね。ヤバイでしょ?」

 確かにホステスの賃金としては低すぎる。ただ勤続年数や聡子さんの端麗な容姿とコミュニケーション能力を考えたら、月20万円のノルマは簡単にクリアできそうだが。

「私の働くクラブは他と違って、お客さんが私を気に入ってくれてもママが“担当”にしてくれない。だからお店の子のほとんどが『売上0』扱い。5年勤めても売上が10~15万いけば良い方なんです」

 担当とは、キャバクラでいうところの指名のことだ。本来クラブではママのお客さんのヘルプをし、そのママのお客さんの連れ(※“枝”と呼ぶ)を自分の客にするのが通常だ。

「うちのママ、ケチというか何というか。全部自分のお客さん扱いにしちゃうんで、なかなか客が作れないんです。チーママは『他店の知り合いを呼べ!』 とか無謀なことを言うけど、知り合いを呼ぶには自分も相手の店に行って飲まなきゃいけないから。そんなお金ないですよ」

◆元ホストのヒモ男を養うことに…食事は二人で500円

 聡子さんは現在、大久保の水商売御用達マンションに住んでいる。家賃は9万円。しかも「ヒモ彼氏と一緒に住んでる」と笑顔で言うのだ。一体、月の収支はどうなっているんだろうか?

「家賃以外に光熱費が月1万5000円に携帯代が二人で2万円ほど。メイク用品は100均で揃えて、ドレスや洋服は必要なときだけメルカリで買ってます。ヘアメイクに関しては自分でしてますが、器用なんで店にはバレてません。食費は2~3万前後かな? 」

 月17万の収入に、働かない男を一人抱えて生活するなんて……。1人で生きていくことすらいっぱいいっぱいな筆者は、考えただけでも目眩がしそうだが、彼女は一貫して「幸せですよ」 と微笑んでいる。

 そんな“ヒモ彼氏”は元ホスト。彼女は水商売と風俗を掛け持ちし、店に通い詰めた。そして、得意の手料理で彼の胃袋を掴み、交際に至った。

「1年ちょい彼指名で通っていました。いきなりアフターでうちに来た時に『飲みすぎて具合が悪いけどお腹が空いた』って言うんです。そこで、ササっと雑炊を作ってあげたんです。それがスゴイ美味しかったらしくて、ちょくちょく遊びに来るようになって、気づいたら住み着いてましたね(笑)」

 こうして、なし崩しに同棲が始まり、彼はいつの間にかホストを辞めて、聡子さんも風俗を卒業した。「外食さえしなければ、1日当たり二人で500円程度しかかかりません」という彼女の手料理は、本当に値段以上のクオリティだ。

 業務用スーパーで小麦粉を買い、たこ焼きやお好み焼きを作るだけではなく、なんと手打ちうどんにピザ、具なしのアメリカンドックまで。筆者もご馳走になったことがあるが、そのひとつひとつが全く貧乏メシ感がなく、レストラン並に美味いのだ。

 胃袋を掴まれた彼の気持ちがよく分かる。だが、働かない彼について周りからツッコまれることも多いという。

「友達は口を揃えて『そんな男やめろ!』って言うんですが、何とも思いません。仕事を掛け持ちして彼に何十万ってお金を使ってた時に比べたら、基本的に1円もお金は入れてくれないけど、今は最高に幸せですよ。大好きな彼といつも一緒にいられるんですもん。働いてないから浮気の心配もありませんしね。もっとも、私の手料理で太っちゃったんで、ホスト復帰は難しいと思いますけど(笑)」

 いずれは結婚してどちらかの田舎に住みたいという彼女。いわゆる“貧困”の低所得だからといって、一概に不幸とはかぎらないのだ。<取材・文/吉沢さりぃ>

― シリーズ・貧乏だけど幸せな人々 ―

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。近著に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)がある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。Twitter:@sally_y0720

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