新種の青春映画から緻密な映像世界に圧倒されるアニメーション、超絶エンタメ作まで――6月7日公開の激推し映画3本!

2019/6/7 13:00 Suits-woman.jp

6月です!梅雨は目の前、雨の日に行くところがないよ~。そんなときは映画館へGO!めっちゃ粒ぞろい、ナイスな映画が立て続けに公開されます。『町田くんの世界』『海獣の子供』『アラジン』――タイトルを挙げるだけで燃えてくるぜ!きっとアナタの心をぎゅっとつかむ1本に出合えるはず。

『町田くんの世界』
(配給:ワーナー・ブラザース映画)●原作:安藤ゆき(集英社マーガレットコミックス刊) ●監督:石井裕也 ●脚本:片岡翔 石井裕也 ●出演:細田佳央太 関水渚 岩田剛典 高畑充希 前田敦子 太賀 池松壮亮 戸田恵梨香 佐藤浩市 北村有起哉 松嶋菜々子 ほか ●6月7日より全国公開 
©安藤ゆき/集英社 ©2019 映画『町田くんの世界』製作委員会

ケタ外れの豪華キャスト、そのすべてがハマリ役。こんな青春映画は観たことない!――『町田くんの世界』

なぬっ、新作が完成した?それは観ないと!――『舟を編む』『ぼくたちの家族』『バンクーバーの朝日』『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』等の映画(『おかしの家』の連ドラも!)を放ち、石井裕也は邦画好きが次なる一手を本気で心待ちにする数少ない映画監督。その最新作が『町田くんの世界』。まさかの少女漫画原作モノだが、これまたどうして、石井裕也ワールド全開な青春映画なのです。

主人公は地味なメガネ男子ながら特に勉強が得意ではなく、運動神経もないに等しく、なにをやっても要領の悪い町田一(はじめ)。でも困っている人を見過ごせず、底抜けに親切で、全人類を自分の家族だと思っているというイマドキ珍しい高校生です。そんな町田くんが一見ちょっと心を閉ざした猪原さんと出会います。かつて味わったことのない感情が芽生える町田くん。「人を好きになるってなに?」――町田くんが走り出す!

町田くん役の細田佳央太と猪原さん役の関水渚は、オーディションで選ばれた超新人。だからもちろん演技が上手い!わけではないのだが、まっすぐで必死で、全力でもがくようでもあって二人とも役柄にぴったりです。なかでも細田佳央太が素晴らしい。「50m走12秒台」という、どうしたら懸命になりながらもそんなに遅く走れる?という走り方を完全に自分のものにしています。それでいて池松壮亮ら、いまをトキめく人気者にして本物の実力者を相手に、堂々とがっぷり四つに組んだお芝居を見せたりもして、俳優としての可能性の大きさを感じさせるのです。

池松だけではありません。この映画に名を連ねる俳優陣を見てみて!これだけのメンツがまずは石井裕也監督との仕事に興味を示し、そして原作モノではあるけれど、このあまりにオリジナルな味わいの脚本に惹かれて出演を決めたわけです。例えば岩田剛典は30歳にして堂々と高校生役をやったりしてますが、それぞれが演じるキャラクターに面白味を持たせるお芝居をしていて、すみずみまで見応えがあってツボをついています。個人的には前田敦子に1票。町田くんに「人が好き?」と聞かれ、「なんだその質問?」と真顔でクールに応える姿にしびれました。

町田くんの細谷くん(左)と、町田くんと出会う週刊誌記者を演じる池松くん(右)。

五十嵐大介による緻密にして壮大な漫画が、アニメーションとして新たな命を得た!――『海獣の子供』

『海獣の子供』

『海獣の子供』
(配給:東宝映像事業部)●原作:五十嵐大介(小学館 IKKICOMIX刊) ●監督:渡辺歩 ●アニメーション制作:STUDIO4℃ ●声の出演:芦田愛菜 石橋陽彩 浦上晟周 森崎ウィン 稲垣吾郎 蒼井優 渡辺徹 田中泯 富司純子 ほか●6月7日より全国公開
©2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会

『海獣の子供』がアニメーション映画になると聞き、大丈夫か?という思いがなかったわけではありません。原作である五十嵐大介(『リトル・フォレスト』もこの人)の漫画は、まずその緻密にして異様な迫力に満ちた絵に心を奪われます。基本的に白黒なのに華やかな色彩を感じさせ、静止画では限界がありそうな海の中をイキイキと描き出していることに驚愕するのです。それでいて物語は宇宙や生命の成り立ちに切り込むような、SFのような神話のような壮大な世界を構築していて、これは漫画だから、読み手の想像を物語の奥行に変換する表現だからこそ成立する世界にも思えて映像化が不安になったのです。もしそこに間違った作家性のようなものが加えられてしまったら台無しになるのでは? と。

物語は14歳の少女、琉花の夏休みに始まります。ハンドボール部の練習中、チームメイトと問題を起こして、「私の夏休みは終わっちゃった」とがっくりする琉花。彼女が海辺で海という少年、そして彼と同じくジュゴンに育てられたという海の兄である空と出会います。一方、世界に異変が。そして海の生き物が日本へ向かって移動を始めるのです……。

映画が始まってすぐ、水族館のシーンから鳥肌が立ちました。小さな琉花がガラス越しに巨大なクジラを茫然と見るあのカット、小さな漫画本で見た白黒の絵に圧倒された記憶が瞬時に蘇り、それが色鮮やかなカラーとして、しかも動画で再現されていることに興奮しました。STUDIO4℃の手掛けたアニメーションはとにかく美しい。それを大画面で観るだけで価値があると思わせます。その驚きのまま最後まで見終え、いやそもそも、これを白黒の漫画で表現したことがスゴイんじゃ?とさかのぼって、改めて五十嵐大介という漫画家に畏怖の念を抱きます。映画のあと、原作に戻るのもいいかもしれません。

そしてエンドロール、米津玄師による主題歌「海の幽霊」はもはや神がかっているかのよう。中学生の夏休み!みたいな始まりから、あまりに壮大な物語に触れてしまった虚脱感。映画館を出るころには、日常はもう遠い彼方になっていることでしょう。

これがその水族館のシーン。クジラ!

身分違いの恋も歌もアクションも全部盛り!な超絶エンタメ作――『アラジン』

『アラジン』

『アラジン』
(配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン)●監督:ガイ・リッチー ●出演:ウィル・スミス メナ・マスード ナオミ・スコット マーワン・ケンザリ ほか ●6月7日より全国公開 
©2019 Disney Enterprises,Inc.All rights reserved.

「ア・ホール・ニュー・ワールド~」ですよ、「トラスト・ミー!」ですよ、知ってる!?アカデミー賞最優秀主題歌賞を受賞したアニメーション映画『アラジン』が、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』『キング・アーサー』のガイ・リッチー監督によって実写映画化されました。だから期待値は、最初から限りなく高め。でもなんなら、あの「ア・ホール・ニュー・ワールド~」を聴くだけでもいいかな~くらいの気持ちで観てみて。きっと、とんでもハッピー!な時間を過ごせるはずです。

ストーリーは……知ってますね!貧しいけれど人を惹きつけるキラめくなにかを持つアラジンが、強くて美しい心を持つ王女ジャスミンと出会って恋に落ちます。でも絶望的に、生きる世界の異なる二人。ある日アラジンは王位を狙う大臣ジャファーに頼まれ、ランプを探しに魔法の洞窟へ。その魔法のランプをこすると、3つの願いを叶える魔人ジーニーが飛び出した!

アラジン役のメナ・マスードとジャスミン役のナオミ・スコットはオーディションを勝ち抜いて役をゲット。これだけの大作の中心に堂々と存在しつつ、歌ったり踊ったりアクションしたり、ハイレベルな演技を見せます。なかでもナオミ・スコットの気高いまでの美しさ!歌も上手い!ディズニープリンセスとしての役割をきっちり務めてスター誕生を予感させます。そして忘れちゃいけない、ジーニー役のウィル・スミス!全身青塗りマッチョな体にアラビアンな衣裳があれほど似合う人もいないでしょう。この人の歌は上手いとか下手ではなく、彼が歌う姿を見るだけで楽しい気分になってきます。彼自身の持つ生来の陽気さ、人としての愛くるしさが全開。いつでもハイテンションにはしゃいでいて、うるさいな!くらいの存在感がストーリーを引っかき回すよう。

映画は全編が見どころ。アラジンとジャスミンの恋の行方、目もくらむゴージャスなミュージカルシーン、まるでインディ・ジョーンズな冒険活劇的にたたみかけるアクション、そしてはしゃぐウィル・スミス(←もちろんいい意味で!)。映画1本観ただけで、一日ディズニーランドで遊びつくしたかのような充実感でいっぱいになるかも。

主人公は強くて美しい心を持つ王女ジャスミンと、貧しい青年ながら”ダイヤモンドの心”を持つアラジン。

文・浅見祥子

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