「ネタりか」終了のお知らせ

いつも「ネタりか」をご利用いただきありがとうございます。

この度「ネタりか」は、2019年10月16日(水)をもちまして、サービスを終了させていただくことになりました。

これまで長きにわたりご利用いただき、ありがとうございました。

日本ダービーはやはりいつもと違う 記者が見た舞台裏

2019/5/27 20:19 SPAIA

ダービー後に厩舎でストレッチをするロジャーバローズⒸ三木俊幸 ダービー後に厩舎でストレッチをするロジャーバローズⒸ三木俊幸

撮影場所は抽選で決まる

「全ては、この熱き日のために。」競馬関係者だけでなく、多くの競馬ファンもその言葉のとおりダービーの日を待ちに待っていた。一歩入場しただけで感じる人の多さ、そしてざわざわとした何とも表現しがたい雰囲気、これらはダービーの日に東京競馬場に来場した人だけが、体感できる特権だ。

筆者はこれまで何度も観客席からダービーの雰囲気を味わったことがあるが、記者としてダービーに参加するのは今年が初めてだった。

毎週競馬場に訪れているが、報道陣の数も普段より格段に多く、海外から来ている人、北海道から来たという人、関西から来たという人などであふれかえっていた。近くにいた先輩カメラマンに「やっぱりダービーはすごい人ですね」と話しかけると、「いつもより少ないよ」との答えが返ってきた。これでも少ないのかと驚きながらこの日の仕事がスタートした。

今回は撮影することが主な仕事だったのだが、この日最初の仕事は撮影場所を決める抽選だった。これは毎回GⅠレースの日に行われているが、この日筆者は不安に駆られていた。なぜなら、人数が多いため、悪い番号を引いてしまった場合はゴールから遠い場所での撮影になるからだ。加えて、NHKマイルC、ヴィクトリアマイル、オークスと若い番号を引くことができており、そろそろ運が尽きるのではないかと感じていた。

結果は後ろから4番目……。悪い予感が当たってしまった。しかし、決まってしまったものはしょうがないと気持ちを切り替えて撮影に臨むことにした。

この後ろの4番目から撮影する感覚をつかむため、第6レースで撮影してみたが、結果は内外離れて2頭が接戦に。何とか勝ち馬を撮影することができたが、周りのカメラマン達と「どっちが勝った?」と確認し合うと、意見が分かれるほど、難しいポジションであった。

地鳴りのような歓声

その後、日頃なかなか会えない方と挨拶をしたりし、バタバタとする時間が続いてあっという間にレースが進んで行ったが、いつの間にかスタンドは多くの人で埋め尽くされていた。ボルテージも上がり、すでに地鳴りのような歓声がこだましていた。

ダービー当日の観客席Ⓒ三木俊幸

Ⓒ三木俊幸

9レースの勝ち馬の口取り撮影に向かう最中の出来事だった。それは、地下馬道を左に曲がり、ウィナーズサークルへと続く通路に入った時だった。最初は静かな空間だったが、坂を登るにつれて突然観客の歓声が耳に入ってきた。 本馬場入場の際、関係者はいつもこんな歓声を聞いているのかと考えると同時に、自分が騎手だったら、担当厩務員だったら…。そんなことをイメージしながら歩いていると今までに感じたことがないくらいの鳥肌が立っていたのだ。

これこそ内側から競馬に携わらないと味わうことができないダービーの雰囲気なのだと。同時に記者としてダービーに参加できていることに感謝しなければならないとも思った。

パドックでは王者の風格を見せるも…

いよいよダービーのパドックへと向かい、出走馬が登場。各馬とも落ち着いており、断然の1番人気に推されたサートゥルナーリアも王者の風格を漂わせながら周回、ヴェロックスも気合いが乗った良い周回を見せ、各馬返し馬へと移っていった。

ダービー当日のサートゥルナーリアⒸ三木俊幸

Ⓒ三木俊幸

ダービー当日のヴェロックスⒸ三木俊幸

Ⓒ三木俊幸

しかし、スタートまでにサートゥルナーリアは首を激しく上下させ、徐々にテンションが高い状態になるなど、これがダービーのプレッシャーなのかと思わせる様子がうかがえた。

そして15時40分になり、スターターがスタート地点へ向かうと場内のボルテージは最高潮に達した。驚いたというべきか、やはりというべきか、テンションが高かったサートゥルナーリアはちょうど伸び上がった状態の時にゲートが開いてしまい、後方からのレースを強いられる結果となった。本命に推していたヴェロックスもリオンリオンの横山武史騎手の大逃げによるハイペースを考えてか、いつもよりやや後ろでのレースとなった。

大歓声を受けて直線に向くと、内から先頭に立った白い帽子、白い勝負服のロジャーバローズが粘っているのが見えた。そしてその外にダノンキングリーも伸びてきているのを確認。

続いてサートゥルナーリアとヴェロックスの位置を確認したが、大外を周り、まだ後方ということでこれは厳しいと感じ、カメラの狙いを2頭に定めた。

しかし、内と外に離れており、両方を撮影することは難しくどちらかに絞る必要があった。勢いからすると、ダノンキングリーが優勢なようにも感じたが、カメラは自然と吸い込まれるかのようにロジャーバローズだけを捉えていた。

ダービーのゴール直後のロジャーバローズⒸ三木俊幸

Ⓒ三木俊幸

ゴール後、浜中騎手は無反応だったため、スローモーションで確認するまではどちらが勝ったか分からず、外していたらどうしようと不安な気持ちもあったが、見事にクビ差残っておりひと安心。

これを外していたと思うと今でもゾッとするが、記者として初のダービーは見事にダービージョッキーの仲間入りを果たした浜中騎手と同じく、晴れやかな気持ちで終えることができた。そして改めて競馬の楽しさを感じることができた。

レース後のアフターケアを大切に

レース後はいつも通り、厩舎取材へ。いつも思うのだが、厩舎までは歩いて10分以上かかるため、取材に行くのも疲れるのだが、馬を引きながら歩いている担当の厩務員の方も同じ道のりを歩いているということを考えると、カメラ1台持っているだけで、しんどいなどという言葉は使うべきではないなと反省しながら歩いていた。

厩舎に到着すると、そこはNHKマイルCを勝利したアドマイヤマーズ、オークスを勝ったラヴズオンリーユーが使っていたのと同じ厩舎だった。

検体が終わり、厩舎に帰ってきたロジャーバローズの目は輝いており、なんともかわいい表情を見せてくれた。その後米林助手に体を洗ってもらった後に前脚のストレッチと蹄にオイルを塗ってもらい馬房へと戻っていった。

ダービー後に厩舎で体を洗ってもらうロジャーバローズⒸ三木俊幸

Ⓒ三木俊幸

ダービー後に厩舎でストレッチをするロジャーバローズⒸ三木俊幸

Ⓒ三木俊幸

何度もレース後の厩舎へと足を運んでいるが、ストレッチと蹄のケアまでしっかりと行っていたのは米林助手が初めてだった。こうした細かいところまでケアする姿勢が、ロジャーバローズをダービー制覇に導いたのではないだろうか。

記事:三木俊幸

このネタ読んでどう思う?

投稿ありがとうございます。
よかったらログインしてコメントも書きませんか?閉じる

このネタへのコメント0

コメントを投稿するにはログインが必要です。

ログインしてコメントを書く

カテゴリ別アクセスランキング

トップ