【働きながら妊活しましょ】仕事と両立できない!不妊治療のつまずきポイント

2019/5/27 12:00 Suits-woman.jp

働きながら妊活が続けられず退職や休職をしたり、不妊治療を中止したりした人は3人に1人以上……。厚生労働省が発表した調査で、こんな結果が明らかになっています。働きながら妊活することは簡単なことではないことを如実に示すデータです。では、どこでつまずいてしまうのでしょうか?認定不妊カウンセラーの笛吹和代さんに聞きました。妊活中の人も、これからの人もぜひ参考にしてください。

治療中は早退も遅刻も増える

働きながらの妊活の最大の“つまずきポイント”は、なんといっても仕事と治療の両立のむずかしさです。

厚生労働省による不妊治療と仕事の両立に関する調査の結果報告書によると、4人に1人が退職したり、雇用形態を変えたりし、約1割の人が不妊治療をやめています。

「仕事と不妊治療の両立状況」 (出典)厚生労働省「不妊治療と仕事の両立に係わる諸問題についての総合的調査事業」

 

・両立している:53%
・両立できず仕事を辞めた:16%
・両立できず不妊治療をやめた:11%
・両立できず雇用形態を変えた:8%
・その他:12%

この背景にある理由のひとつに、職場の人に不妊治療中であることを伝えていないことが挙げられると思います。

プライベートであり、センシティブな内容ですから、なるべく人に話したくないという気持ちはわかります。しかし、職場の人に知らせないまま不妊治療を続けることはかなりむずかしいと思われます。

治療の内容、段階にもよりますが、出勤時間を遅らせたり早退したりする日は増えます。不妊治療中であることを伝えておかなければ、職場の人は、どうして毎日早く帰るのか、なぜそんなに遅刻が多いのかなど、いぶかしく思うでしょう。

職場での立場や仕事の種類によって働き方が異なりますので一概には言えませんが、たとえば社長や役員の秘書、営業補佐など、仕事の相手が社内、かつ1対1の関係なら、その人の理解を得られさえすれば話は早いかもしれません。しかし、そうでない仕事の人の方が多いことでしょう。ある程度の立場にあれば、場合によっては治療中にスマホが鳴ることもあるでしょう。

治療中は、午前中休むことも、丸1日休むことも必要になります。職場の人に状況をきちんと理解してもらわないことには続けられません。

関係者全員に伝えることはありませんが、上司や同僚には説明しておきましょう。

このときの注意として、説明する際、自分の感情をまぜないこと。また、説明した際に相手から「大変だね」とか「がんばってね」といった励ましや同情を期待しないこと。感情を交えれば感情のすれ違いが生じます。あくまで自分の状況を理解してもらうことが重要であって、気持ちを理解してもらったり同情してもらったりする必要はありません。大変なのは職場の人も同じだからです。

相談できる上司がいなければ他の人に相談

先の厚生労働省の調査によると、職場で「不妊治療をしていることを伝えていない」人は6割近くに上ります。

「職場への共有状況 」一切伝えていない(伝えない予定)人が6割近くに上る。 (出典)厚生労働省「不妊治療と仕事の両立に係わる諸問題についての総合的調査事業」

その理由は次の通り。

・不妊治療をしていることを知られたくないから:45%
・周囲に気遣いをして欲しくないから:38%
・不妊治療がうまくいかなかった時に職場に居づらいから:28%
・伝えなくても支障がないから:26%
・周囲から理解を得られないと思うから:22%

女性の気持ちが痛いほど伝わってくる結果です。こうした気持ちをひとりで抱え込んでしまうとストレスが増して、結果的に休職や退職を選択することになる女性が多い。だから、ひとりで抱え込まないでほしいのです。

職場ではまず上司に相談することが一番ですが、悩ましいのは、不妊についての理解度が低い上司の場合です。

たとえば、自分は苦もなく子どもを授かった男性の上司。妊活する女性の気持ちに想像が及ばず、「そのうちできるよ」などとサラッと言います。別に悪気はないのでしょうが……。そうした認識で軽く「治療なんかする必要ないよ」と言われることもあります。こうした上司に、不妊治療の理解を求めるのはかなりきびしいでしょう。

また、女性の上司でもむずかしいパターンがあります。ひと昔前まで、いわゆるキャリアウーマンには子を持たない女性、さらには独身の女性が少なくありませんでした。実はこっそりと妊活や不妊治療に取り組んでいた人もいるでしょう。もちろん人間関係はケースバイケースですが、こうした女性上司に「不妊治療を始めます」と話すのには、それなりに気が張ります。説明する側にも、マナーとして相手の気持ちを推し量る必要はあるでしょう。

賢人のまとめ
不妊治療に入ると、早退、遅刻だけでなく会社を丸1日休むことも増えます。職場の理解なくして仕事と両立するのはむずかしい。まずは上司。あるいは人事関係者、先輩などに伝えましょう。ひとりで抱え込まないで。

プロフィール

妊活の賢人 笛吹和代

働く女性の健康と妊活・不妊に関する学びの場「女性の身体塾」を主宰する「Woman Lifestage Support」代表。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。臨床検査技師でもある。化粧品メーカーの開発部に勤務中、29歳で結婚。30代で不妊治療を経て出産。治療のために退職した経験から、現在は不妊や妊活に悩む女性のための講座やカウンセリングを行なっている。

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