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初めて体験した匂わせ地獄飲み会が辛かったです。/長井短

2019/5/21 14:38 AM

AM AM

令和へようこそ〜〜〜! 令和になっても平成と変わらない毎日が送れますようにと思いつつも、何か新しいことが始まるんじゃないかってワクワクも拭えない…! もっともっとワクワクしたいなと思って、この間久しぶりに、初めましての人がいる飲み会に参加したらこれが…。申し訳ないんだけど、今回のコラムはその飲み会の愚痴です。公共の場で! 堂々と! 愚痴を書くぞ!! 令和もこのままのわたしでスタート!

匂わせ地獄

その飲み会は、わたしの知り合いの酒豪女が声をかけてくれた飲み会で、「長井に会ってみたいって人いるから来な〜い?」と当日の夕方突然連絡が来たのだ。わたしに…会ってみたい…? ずいぶん変わった人もいるもんだなと思いつつも悪い気はしない。ちょうど今夜は暇だし、ちょっくら顔出してみるか! とニヤニヤしながら向かった千駄ヶ谷。その店にいたのは全部で4人。かくして初対面飲み会は開演したのである。

まず、登場人物を紹介しよう。

・長井に会いたいマン……30代男性。日焼けしてる。
・くノ一系……30代女性。男性の後輩にあたる。
・自分のことを猫に似てるとか言いそうな女……30代女性。長井に会いたいマンと酒豪共通の友人。
・酒豪女……わたしの友達。

ちょっとあだ名の癖が強くて申し訳ないんですが、この5人で飲み会は開催されました。序盤はとても穏やかに、自己紹介したり(SかMどっち? などのクソみたいな自己紹介は無し)とても楽しい飲み会でした。様子がおかしくなって来たのはスタートから一時間弱、少しずつお酒が進んで来た頃でした。

だんだんみんな打ち解けて、ざっくばらんに雑談するようになって来た時、話題は長井に会いたいマンの地元の話になりました。事件はこの時起きたのです。地元の美味しいお店の話をする長井に会いたいマンへの相槌として、猫に似てるとか言いそうな女はこう言いました。

「あ〜あそこね! 私パジャマで行っちゃった(笑)」

?!?!?!?!

あまりにも! 情報の多い相槌!!!! それはもはや相槌ではねえ!!! なんだそのコメント! お前まさか…街で噂の匂わせ女か…? 飲み屋に緊張が走ります。(走ってません)

整理しましょう。まずみなさんにお伝えしたいのは、「長井に会いたいマンと猫に似てるとか言いそうな女の地元は違う」ということ。そして、この二人に交際関係はないということです。にも関わらず! 長井に会いたいマンの地元行きつけの飲み屋に行ったことがあるのですこの女性は。しかも、ただ行ったことがあるのではありません。パジャマで、です。パジャマで、飲み屋に、行ったこと、あるか? あたいはねぇな。よっぽどのことがない限りパジャマで飲み屋にはいかねーだろ。

わたしは本当に性格が歪んでいるので、この時点で「二人で酒飲みながらセックスでもしてて、その勢いでなんかパジャマで飲み屋行くみたいな新しいタイプのプレイか?」と考えていました。しかし、私の疑問を置いてけぼりにして、猫に似ているとか言いそうな女は次の爆弾を投下します。

「実家もなんか二人で行ったよね〜(笑)」

じじじじじ実家?!?! 実家に行ったの?! 長井に会いたいマンの?! え、ごめんまじでどういう関係なんだよこいつら。わたしはたまらず口を開きます。

「え、お二人は昔付き合ってたりしたんですか?」
「酒豪と長井に会いたいマンが友達だって知ったときは驚いた〜」

え無視?! 大人が無視?!?! ごめんごめんちょっと質問が直接的すぎたか。そこまで踏み込んでほしくないですよね今日あった小娘なんかに…ごめんごめ…え、じゃあなんでその話した?! 実家に行ったなんて聞いたらそりゃ聞くだろそこスルーする方が不自然じゃない?わからない…何を考えてるんだ…

その後も猫に似てるとか言いそうな女の匂わせは止まることを知らず、「昔はやんちゃだったよね〜(微笑)」などの、みんなの知らない長井に会いたいマンをわたしは知ってるアピールや、「そろそろちゃんとしないとダメだよ?」突然の姉御スタイル、更に「わたしだって今はちゃんとしてるよ〜(笑)」と行った意味深な発言など、沢山の技を見せてくれました。

これって、まじでなんなんだろう。1回無視されたんで、もうその後二人の関係性を聞く勇気は持てず、薄ら笑いを浮かべながら会話を聞くことに徹してしまったのだけど、当事者の二人以外はどうやって聞いてればいいのか全然わからなかった気がする。

こじれた恋心はマウント

もしかしたら、猫に似ている女はただ単に、長井に会いたいマンに好意をアピールしたかっただけなのかもしれない。でも、複数人でいる中で誰か一人にだけ飛ばすエネルギーは、そのほかの人間への圧力になることがあるのだ。そういう、自分でも気づかないうちの周囲へのマウントって、私もやってしまっていることがあるかもなと思うと怖くなる。

凄く凄く好きな人が目の前にいたとしても、二人きりでないのならきちんとみんなのことを考えなくちゃいけないはずだ。恋心は、他人には関係のないことなんだから。自分の欲望のために人を困らせてはいけない。

猫に似てるとか言いそうな女の方ももちろん興味深いけど、長井に会いたいマンの方も不思議で、途中、こいつもヤベーのか? と思ったのは、長井に会いたいマンが「こいつ(猫に似てるとか言いそうな女)、不倫してたんだよ」と暴露した時で、いや、もうそのコミュニケーションなんなの? どこで習った? お前もお前で浮かれてんのか? 猫に似てるとか言いそうな女は「もう!!それはもうやめた!!(プンプン)」ってなんかちょっと喜んでるし、こいつら新手の前戯の真っ最中か? 全くついていけねーよ。

飲み会終盤は、どこに話を投げても、猫に似てるとか言いそうな女が鬼リベロで球を拾いに行って、どんな話題でも匂わせにつなげるという好プレーを見せ、わたしは閉口。二人っきりでやってくれと思いながら店を出て、それぞれの帰路に着くとき、最後のドラマは起きます。

100の匂わせより1つの行動

店の前の路地でさようならをしている時、長井に会いたいマンがティッシュで口元を拭いました。すると、その、ティッシュを、くノ一がごくごく自然な動作で受け取ったのです。これは…なんだ?!?! 会社の後輩は、先輩の使ったティッシュのゴミを受け取るもんなんですか? それって普通のことなんですか? いいや、この行為は、明らかにおかしい! この二人には何かがある!! 店内ではずっと目立つことのなかったくノ一が、店先の暗がりでついに動いた瞬間でした。さすがくノ一。言葉よりも行動が勝った瞬間です。

どんなに言葉を尽くして、「この人と私は特別な関係ですよ!」と匂わせたとしても、そんなことよりもふとした時の無言の動作の方が力を持ってしまう。だって、既にあることってのは、わざわざ説明しない。恋人に向かって「実家もなんか二人で行ったよね」とは言わないのだ。恋人だったら「なんか」とかではない。

それに気づくと、なんだかやるせなくなってしまった。好きな人にとって「他の人とは違うなにか」でありたいという切実な気持ちが、猫に似てるとか言いそうな女をおかしくしていたのか。彼が特別視してくれないから、せめて私たちには「他の人とは違う関係」と思われたかったのだとしたら、切ない。

帰り道、くノ一と長井に会いたいマンは二人で歩いてどこかにいきました。それはただ単に、二人が同じ方角だっただけかもしれないけれど…そうは思えない夜にしたのはもちろん、猫に似てるとか言いそうな女。

TEXT/長井短

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