平成最強ピッチャーTOP5 中継ぎ1位は? 野村克也らレジェンドOBが選定

2019/5/16 08:30 日刊SPA!

シカゴ・カブス公式Twitterより シカゴ・カブス公式Twitterより

◆野村克也、村田兆治、福本豊etc.レジェンドOBが選定!

 平成から令和へ――改めて、平成期のプロ野球界の歴史を振り返れば、平成元年は、セ・リーグ覇者の巨人が、日本シリーズで近鉄と激突。3連敗からの4連勝で近鉄を下し日本シリーズを制した年となる。同年、近鉄のブライアントが対西武ダブルヘッダーで4打席連続本塁打を達成するなど、まさに激動の平成球史の始まりだった。

 平成全30シーズン中、日本プロ野球界で活躍した選手のうち、ベストプレーヤーは誰なのか? そんな無謀とも思える問いに答える新刊『平成・令和プロ野球「ベストナイン」総選挙』が刊行されている。

 ID野球の生みの親・野村克也、御意見番・張本勲、平成の鉄人・金本知憲ら、球界を代表するレジェンドOB69人に緊急取材を敢行。投手3部門(先発、中継ぎ、抑え)、野手8部門(外野手は3人選出)、指名打者の計12部門で、1位5点、2位4点、3位3点、4位2点、5位1点と順位をつけてポイント化。各部門のランキングを作成し、「ベストナイン」を明らかにする、というのがその試みだ。

 今回は、中継ぎ投手編・抑え投手編のベストプレーヤーを大公開。採点者たちの選定コメントと併せて見ていこう。

◆<平成プロ野球「ベストナイン」総選挙・中継ぎ投手編>
1位 藤川球児(’99~・阪神ほか)142点
2位 山口鉄也(’06~’18・巨人)86点
3位 浅尾拓也(’07~’18・中日)84点
4位 ジェフ・ウィリアムス(’03~’09・阪神ほか)44点
5位 岩瀬仁紀(’99~’18・中日)34点

◆先発=完投の価値観を根底から覆した藤川球児

 連投をこなし、ランナーがいる場面での登板も多い中継ぎ投手の存在は現代野球には欠かせない。1位は阪神の藤川球児。タイガース、勝利の方程式「JFK」の一角として、チームを2度のリーグ優勝に導いた立役者だ。

「打者がストレートを待つ、そこにストレートを投げる。投手なら誰もが憧れる存在」(川崎憲次郎)
「真っすぐだとわかっていても打てないのが藤川球児」(渡辺俊介)

 など、真っ向勝負の投球スタイルが評価されたほか、「『先発=完投』の価値観を根本から変える先駆けともなった」(江本孟紀)などの意見もあった。

 2位は山口鉄也。高卒後、育成入団のすえ、新人王を獲得した巨人の苦労人だ。

「毎年のように60試合以上登板するのは、コーチとしては心強い」(川口和久)
「左だけど、ワンポイントではなく1イニングを任せることができる」(小林雅英)

 など、同時期に戦った投手出身者の評価が高かった。「佐々木主浩と同様、出てきた時点でもう相手チームは負け、というぐらいの圧倒的なイメージ」(吉田修司)と、その信頼感を推す声もあった。

 3位は通算200ホールドを達成した浅尾拓也。

「ストレートは150㎞を超え、スライダーは角度があるし、落差のあるパームはなかなか打てない」(鈴木尚典)
「中継ぎ投手でリーグMVPを獲得したのは浅尾だけ。球界屈指の存在です」(野口茂樹)

 と続く。採点者の一人でもある浅尾当人は、自分を選ぶか? の問いに「とんでもないです」と謙遜する。「中継ぎとして藤川(球児)さんに憧れていました」と語った。

 4位は前述したJFKの一角、ジェフ・ウィリアムス。世界の盗塁王・福本豊は「球も速いし、左バッターだけじゃなく、右バッターでも厄介なピッチャーやね」と彼を推す一人。実際に対戦した水口栄二は「全盛期はスライダーのキレがすさまじくて打てなかったです」と評した。

 後述する抑え部門で2位となった岩瀬仁紀は、中継ぎで登板した際の成績も評価されて5位にランクインした。

◆<平成プロ野球「ベストナイン」総選挙・抑え投手編>
1位 佐々木主浩(’90~’05・横浜ほか)218点
2位 岩瀬仁紀(’99~’18・中日)144点
3位 高津臣吾(’91~’07・ヤクルトほか)49点
4位 デニス・サファテ(’11~・ソフトバンクほか)40点
5位 藤川球児(’99~・阪神ほか)32点

◆佐々木が抑えで出てきたら「今日は負けた」となる

 抑え部門で圧倒的な票を集めた1位が佐々木主浩。「彼が8回、9回にストッパーで出てきたら『ああ今日は負けた』となってしまう」とボヤくのは野村克也。

「普通、フォークボールというのはストレートに近い軌道からポトンと落ちるんだけど、彼のフォークはスライダーとかシュートの変化をするんだから。フォークでそういう球を投げたのは、彼が初めてじゃないですか」

 その存在の大きさを口にするのは、対戦したライバルも同様だ。

「佐々木さんが出てきた時点で、『以上、終わり』って感じはありました。直接対決ではホームランを一度だけ。真っすぐに狙い球を絞って打ったまぐれに等しい一本でした。2点ビハインドで走者なしの場面だったから、佐々木さんも本気じゃなかったんでしょうね(笑)」(金本知憲)、「あのフォークは打てない。打った記憶がまったくないです」(山﨑武司)。

 2位は岩瀬仁紀。「コントロールが見事なのと、毎日試合に出られるタフさがありました。ケガもなかった」(村田兆治)、「セーブと登板、2つの日本記録を持っている。誰がどう考えてもナンバーワン」(西崎幸広)と、その“鉄腕”を評価する声が相次いだ。岩瀬の前に登板する機会の多かった採点者の浅尾拓也も、ベスト抑え投手に岩瀬の名を挙げた。

「現役20年間で、50登板以上の年が16回あることが考えられません。中継ぎもそうですが、抑えは大事な場面で打たれて先発投手の勝ち星を消してしまうなど、試合後、精神的にまいることが多い。そういう厳しいポジションで、あんなに長く投げ続けた岩瀬さんは本当に偉大なピッチャーです」

 3位は高津臣吾。通算157セーブの守護神・豊田清は「抑えで真っ先に浮かんだのが高津さん。リリーフとして一番の喜びは何か?と言われたら、やはり優勝の瞬間、マウンドに立っていることです。個人成績も重要ですが、それ以上に優勝に貢献できたかを重視。高津さんは強かった頃のヤクルトでそんな経験を何度もされていますからね」

 4位はデニス・サファテ。連続イニング奪三振記録、シーズン最多セーブ記録の保持者だ。「トータルで見ればサファテが一番」(愛甲猛)、「平成を象徴するクローザー」(新垣渚)との声が上がった。

 中継ぎで1位の藤川球児を抑えに推す声も多く、ここでも5位にランクインした。

※採点ルール
平成期に現役で活躍した選手を対象に、下記の採点者が、投手(先発・中継ぎ・抑え)、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、外野3枠、指名打者の各ポジションごとに、1~5位までを選定(2~5位は任意)。1位5点、2位4点、3位3点、4位2点、5位1点の総合点でランキングを作成した。

●採点者一覧(順不同・敬称略)
野村克也/張本勲/福本豊/金本知憲/立浪和義/村田兆治/赤星憲広/川崎憲次郎/松中信彦/山﨑武司/江本孟紀/浅尾拓也/愛甲猛/新垣渚/井川慶/池山隆寛/石井丈裕/石井浩郎/伊藤義弘/遠藤一彦/大友進/岡本篤志/篠塚和典/西崎幸広/川口和久/牛島和彦/岡本真也/小関竜也/加藤康介/加藤大輔/加藤哲郎/金石昭人/亀山つとむ/川又米利/小早川毅彦/斉藤和巳/佐々木誠/潮崎哲也/豊田清/鈴木尚典/小林雅英/鈴木健/角盈男/攝津正/副島孔太/梵英心/高木大成/高橋智/武田一浩/立川隆史/中西清起/仁志敏久/西山秀二/野口茂樹/野口寿浩/橋本将/初芝清/桧山進次郎/平井光親/福盛和男/藤田宗一/藤田太陽/古木克明/前田幸長/水口栄二/山村宏樹/吉田修司/渡辺俊介/金村義明

― 平成プロ野球[ベストナイン]総選挙 ―
取材・文/週刊SPA!編集部

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