真の武蔵小杉民は「ムサコ」と言わない 地元民が「コスギ」にこだわる理由を探る

2019/2/13 06:00 Jタウンネット

多摩川から眺めた武蔵小杉の摩天楼(Nesnadさん撮影、Wikimedia Commons 多摩川から眺めた武蔵小杉の摩天楼(Nesnadさん撮影、Wikimedia Commons

2019年2月9日にNHKで放送された「ブラタモリ」のテーマは武蔵小杉だった。この放送は地元住民はじめ、かなりのネットユーザーが注目していたが、この街の略称に「ムサコ」と「コスギ(小杉)」の二大派閥があることはご存知だろうか。


放送でタモリさんは、「ムサコ」という略称を連発していたが...。

「ムサコ」は今時の言葉か?

番組で取り上げられていたように、2000年代にタワーマンションが林立して人気の街となった武蔵小杉。川崎のローカル駅から飛躍して全国区レベルの知名度を得たわけだが、雑誌やテレビで使われる略称はほとんど「ムサコ」である。

しかしこの略称は、地元民にとって少なからず違和感を覚える語でもある。

武蔵小杉のもう一つの通称は「小杉(コスギ)」。当地周辺の地名が「小杉町」であることが大きな理由だ。駅のバス停も「小杉駅」である。

また南武線には武蔵小杉の他に武蔵中原・武蔵新城・武蔵溝ノ口と、「武蔵」が付く駅名が4駅も連続する。4駅の通称は旧国名を外した小杉・中原・新城・溝ノ口で区別がつくので、「小杉」の通称で十分通じるのである。

ジェイ・キャスト社内の、南武線沿線育ちの元ラガーマン記者もこの説を支持し、

「地元民は昔から小杉・中原・新城・溝ノ口と言っている」

とのこと。また武蔵小杉在住の某姉妹サイト編集長氏も、

「ぼくは小杉と呼ぶなあ」

と「小杉」派の模様。なぜムサコを使わないのかについては、

「武蔵小山や武蔵小金井と紛らわしいし、小杉の方が言いやすいと思う」

と話していた。

やはり地元民は「小杉」派が多いのか。当の「ブラタモリ」の中でもそれを裏付けるように、出演した神奈川県立博物館の学芸員さんは時々武蔵小杉を略して「小杉」と呼んでいた。そして、

「タワーマンションが建つようになって、若者が『ムサコ』と呼び始めた」

と興味深い発言をしていた。

「ムサコ」は他所から武蔵小杉に転入してきた新住民が使い始めた――となると、古くからの住民に浸透していないのもうなずける。ちょうど同じ頃(2005年)、川崎市は武蔵小杉駅周辺の再開発地区の愛称を「MUSACO(ムサコ)」と定めたのだが、こちらもあまり定着していない。記者も今回の取材で初めて知ったくらいである。

地元での「ムサコ」「小杉」の定着度はどんなものか――武蔵小杉駅のある川崎市の中原区役所に、どちらの方を耳にすることが多いか伺ってみたが、

「特にどちらが多いといったような調査はしておりません」

という回答だった。

武蔵小山や武蔵小金井と一緒に話題づくりにもなることから「ムサコ」が一人歩きしている印象だが、地元のコミュニティでこの呼称が受け入れられているかは、疑問の余地がありそうだ。

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