ぽっちゃりASKAの新境地 覚醒剤事件後初ライブを潜入ルポ

2018/11/9 12:06 日刊ゲンダイDIGITAL

会場に飾られた御祝いの花(C)日刊ゲンダイ 会場に飾られた御祝いの花(C)日刊ゲンダイ

 東京国際フォーラム(千代田区丸の内)にあのASKA(60)が降臨! 実に5年8カ月ぶり、覚醒剤取締法違反で逮捕されて以後、初の全国ツアー初日(5日)に潜入した。

 まあ、ASKAに限ったことではないが、昨今のライブときたらチケット代(今回は税込みで1万1500円なり)だけでは飽き足らず、さらにファンから搾り取ろうとエグいほどグッズが充実している。なかでもひときわ異彩を放っていたのが、アロマオイル。〈大空〉〈海洋〉〈安息〉と3種類あり、ASKA自ら選んだ精油をブレンドしたのだそう。こりゃあ一嗅の価値あり、と〈安息〉を手に取ったものの、末端価格4100円の値付けにびっくり。それをありがたく買っているファンがいるからまたびっくりですよ。

 最大5000人が収容できるホールAの客席は2階後方席までびっしり。まずは、これならジュリーのようにドタキャンされる心配はないなと安堵した。腐ってもASKA。ファンはちゃんと待ってくれていたのだ。

 今回のツアータイトルは「billboard classics ASKA PREMIUM SYMPHONIC CONCERT2018―THE PRIDE―」。東フィル(東京フィルハーモニー交響楽団)のオケをバックにASKAが熱唱するのが見どころだが、ステージにオケのメンバーが着席、指揮者が登場しても一向に主役が出て来やしない。

 結局、オケのみの演奏で1曲目が終わったところで、大歓声を浴びながら満を持しての登場だ。わりと地味めな紺のスーツ姿。これはあれか、謝罪スーツか。

 土下座か、土下座やるのか、と思ったが、2曲歌い終えたところで本人の口から出たのは、まさかの「お待たせ~」「どんだけ~」「まぼろし~」の3連発。「昨日ユーチューブで見て、今日はこれしかないなと思った」と満足げだが、いまさらIKKOって。いや、IKKOさん本人ではなく、チョコプラのモノマネでも見たのか。にしても、いくらなんでも「まぼろし~」はねえ。まだ幻覚症状が……とあらぬ疑いをかけられてしまうのでは?

■CHAGEからの祝花はなし

 ちょっとふっくら顔のナマASKA。誰かに似てると思ったら三田佳子の次男と林修センセイを足して2で割った感じ。ビミョーだったが肝心の歌声はすばらしく、お得意の鼻歌唱も健在だ。声量も十分。プライドと謳ったコンサートだけあってプロの矜持を見せてもらった。謝罪などなくても歌でファンを納得させるってことなのね。

 全2時間半で17曲を披露したが、「はじまりはいつも雨」、「YAH YAH YAH」「SAY YES」といったCHAGE&ASKAの大ヒット曲も。800曲の持ち歌があって、しかも以前よりハイペースで新曲を量産しているとうれしそうだったが、顧客心理をおもんぱかったか。

 それにしたって、ヒット曲は盛り上がる(というか、この3曲しか知らんのだが)。で、CHAGEはいなくてもいいんじゃね? と誰もが気づいたところで、「(チャゲアスの)再結成についてよく聞かれるんだけど、今はお互い好きなことをやっているけど、その時が来たら……。だから今は触れんといて~」だって。

 最後に歌った「今がいちばんいい」は、〈今の自分にバンザイ〉〈今日を生きてる自分にバンザイ〉とかデイサービスのジジババが歌いながら体操しそうな曲。これがASKAの新境地か。はたまた超高齢社会を見越した戦略か。コンサート自体、中高年の集いのような雰囲気があったしなあ。

 帰りに15台ほどあった祝花をまじまじと見たが、玉置浩二・典子夫妻や薬物依存症リハビリ施設関係者の名前はあっても、CHAGEはなし。やっぱり、仲悪いんじゃん。こりゃまだまだ再結成は遠そうだと思った次第。ファンはともかく、元(?)相棒には謝罪したほうがいいかもよ。

(桧山珠美・コラムニスト)

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