巻き返し至難? 有村架純にみるヒットドラマ後のジレンマ

2018/10/18 12:06 日刊ゲンダイDIGITAL

「中学聖日記」主演の有村架純/(C)TBS 「中学聖日記」主演の有村架純/(C)TBS

コラム【芸能界クロスロード】

 1年の締めくくりを飾るドラマ秋の陣が始まった。秋の夜長のドラマ観賞。放送前から視聴者の関心も高かったが、今年もテレ朝は粒ぞろいの布陣。「女医から弁護士に代わっただけ」と放送前から揶揄された米倉涼子の「リーガルV」も蓋を開けてみれば、人気は健在だった。さらに安定した人気の水谷豊の「相棒」、沢口靖子の「科捜研の女」と続く。

 強力なシリーズ物に追いやられるように深夜枠となった嵐の相葉雅紀主演の「僕とシッポと神楽坂」も時間帯を考えれば6%台は大健闘。低迷していたフジの“月9”も織田裕二・鈴木保奈美の「東京ラブストーリー」コンビを復活させた「SUITS」がヒット。復活の兆しが見えてきた。さらに話題のTBS日曜ドラマ「下町ロケット」も好発進。

 各局ともエース級ドラマの激突で高視聴率争いが注目されるなか、低視聴率で話題を独占しているのが、有村架純主演のTBSドラマ「中学聖日記」。

 放送前は番宣でバラエティーにも出演。ヒット祈願までしていたが、初回視聴率はなんと6・0%。昨年4月期の朝ドラ「ひよっこ」で大きく飛躍。「国民的女優」とまで呼ばれた有村だったのに、驚きの数字だった。

「朝ドラのヒットで役名の“みね子”のイメージが強く付いたことで、映画は出演しても次のドラマは控える作戦だったのでは」(テレビ関係者)

 満を持しての主演ドラマは、朝ドラで演じた茨城なまりの純朴な役から一転、女性教師役。みね子色を一掃するかのような作戦も、放送前から「大丈夫?」と不安視されていた。タイトルの「中学聖日記」からして違和感があった。人気の有村主演で「どんな内容だろう」という関心度から初回の数字は高くなるものだが、タイトルを見て、「食わず嫌い」ならぬ「見ず嫌い」という見方もある。宣伝コピーは“ヒューマンラブストーリー”でも、「中学生と先生の禁断の恋」が透けて見える。

 同時間帯(火曜10時)の前作・綾瀬はるか主演の「義母と娘のブルース」でせっかくついた視聴習慣も、家族揃って見るドラマではないと敬遠した感もある。ドラマは始まったばかりとはいえ、過去の例からして、初回の数字からの巻き返しは至難の業。苦戦必定の有村ドラマを見越したように、NHKは「ひよっこ」の続編を来年3月から放送(4回)すると発表した。

 まるで「やっぱり有村はみね子が似合う」と言わんばかり(?)。視聴者も教師よりもみね子に気持ちが逸る。ヒットドラマ主演後に起きる「ドラマと役の選び方」を巡る女優のジレンマ。ドラマの裏に女優自身のドラマが垣間見える。

(二田一比古/ジャーナリスト)

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