犬の認知症の末期症状2つ

2018/9/19 20:00 わんちゃんホンポ

「認知症」とは

顔が白い犬

高齢の犬には人間同様に身体の老化現象がみられます。筋肉が細くなったり、被毛の艶も失ってパサついた感じになったり白くなったり、食が細くなったり、逆に今までと同じ量を食べているのに太ってきたり、と老化の症状は様々です。
また加齢とともに脳細胞も変性していきます。人の場合も加齢により脳細胞が老化することで物忘れが起こったりしますが、犬の脳細胞の変性は人のアルツハイマー病と同様に神経細胞の変性や脱落などが発生することで起こります。
アルツハイマー病は脳の細胞自体が変化してしまうため、記憶障害から始まりさまざまな障害へと発展していく可逆性の無い病気です。犬の認知症の場合、アルツハイマー病と似た病変が見つかっていることから、進行性でありその進むスピードをゆっくりにすることはできても治すことができないと考えられています。

「認知症」の症状

犬とトイレ

人のアルツハイマー病の主な症状は「記憶障害」「判断力の低下」「言語理解力の低下」「時間・空間感覚の低下」が挙げられます。これが進行していくと、徘徊やせん妄、うつなどが起こったり、感情の制御ができずに激昂しやすい性格になってしまったりします。
犬の場合も同様で、認知症を発症すると徐々に今までとは違った行動をするようになります。
主な症状は

✔睡眠障害(周期が変化)
✔性格の激変
✔排泄行動の変化

などです。これらが一気に現れるわけではなく、初期はぼうっとしていて名前を呼んでも反応が遅い、遊びに対する意欲が低くなる、ちょっとトイレを失敗するなど、ひとつふたつのささいな変化として現れます。

「認知症」の末期症状

歯を剥く犬

脳のどの部分に変性が多いかで顕著に表れる症状が異なりますが、末期では昼夜逆転が起こって夜泣きをしたり、徘徊(旋回)をしたりといった行動が出てきます。
ここでは末期に良く現れる症状についてまとめてみましょう。

睡眠障害

健康な犬は一日に12時間から14時間の睡眠をとると言われています。主に人が活動している日中に起きて、夜は熟睡するという睡眠リズムで生活していますが、認知症が進むとこのリズムが崩れてしまう場合がとても多いです。
睡眠のリズムが狂うと日中熟睡をしていて夜に目が覚めてしまう「昼夜逆転」の生活となっていきます。ただぼうっと起きていてくれるならまだ良いのですが、睡眠障害が出る場合は夜泣きもセットで現れることが多く対応がとても難しい状況に陥ります。
これを回避する(緩和する)ためには、日中になるべく多くの時間コミュニケーションをとったり日光浴をしてもらうなどして起きていてもらうしかありません。

徘徊

人間の認知症の場合も問題になりやすい「徘徊」ですが、犬の場合はただアテもなく歩くだけではなく、認知症が進行すると方向転換ができない状態に陥ってしまいます。障害物があっても後ずさって方向転換をすることができず、まっすぐ歩こうとして狭いところや部屋の隅っこにはまって動けなくなってしまうのです。
徘徊の症状は認知症が進行すると「旋回」という同じところをぐるぐる回り続ける行動に変化します。これは自分では止めることが出来なくなっている状態です。ベッドの位置や居場所へ誘導し、腰を落ち着けてあげましょう。
また室内の環境も、滑りにくい床材に変更してあげたり、隙間や角に入り込まないように柔らかい素材で柵などを作って侵入できないようにしたりしてあげましょう。
外出で目を離す際にはやわらかい素材のマット(バスマットや赤ちゃん用のコルクマットなど)でサークルを作り旋回を行っても怪我をしない、どこかへ迷いこませないといった工夫も必要です。転倒防止にマットのサークルの外側をベビーサークルなどで囲うと良いでしょう。

まとめ

年を取った犬

脳細胞の変性というのは知能、精神のみでなく運動能力をも低下させます。脳細胞の病変が脳全体に広がることで、体の各機能は徐々に失われ臓器の機能不全が起こり寝たきりになっていきます。
現在の医療では一度進行してしまうと、犬の認知症の状態を劇的に良くする方法はほとんどありません。早期に対処して進行を遅らせることが一番効果的とされています。末期症状ですと余命等の個体差もありますが、急速に症状が悪くなることもあるそうです。
しかし認知症が進行して体が辛そうになったとしても、飼い主さんの介護の工夫で犬の生活の質を向上させてあげることは可能です。犬にとっては飼い主さんがそばにいてくれることが何よりの幸せですから、日々のコミュニケーションや栄養管理を大切に、犬と一緒の生活を過ごしてくださいね。

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