女性世界初のエベレスト登頂成功時に用いたスイスの腕時計

2018/7/12 07:00 IGNITE

左が「レイダー・ビバーク 9000」。右がエベレスト登頂の際に実際用いられた田部井家の「ビバーク」。なお、この時計は40年以上経った現在も稼働する。 左が「レイダー・ビバーク 9000」。右がエベレスト登頂の際に実際用いられた田部井家の「ビバーク」。なお、この時計は40年以上経った現在も稼働する。

「FAVRE-LEUBA(ファーブル・ルーバ)」は、1737年にスイス、ル・ロックルにてブランド創業。以後281年間、機械式時計を作り続けている高級時計ブランドだ。

女性として世界初のエベレスト登頂を成功した故・田部井淳子氏。田部井氏のエベレスト登頂を支えたのは、まさに「ファーブル・ルーバ」であり、1962年に発表された世界初の高度計搭載の腕時計「ビバーク」であった。

■世代を越えて受け継がれる交流
田部井淳子氏とファーブル・ルーバは、エベレストにおける偉業から40年以上の時を経た現在も、その交流は続いている。

2018年7月3日、ファーブル・ルーバ日本代表が故・田部井淳子氏の夫政伸氏と息子進也氏のもとを訪れ、ファーブル・ルーバの2018年のエベレスト登頂を報告すると共に、「レイダー・ビバーク 9000」を贈呈し、今後も変わらぬ絆を確認した。

ファーブル・ルーバ日本代表ルカ・オルドゥーニャ(左)、故・田部井淳子氏の夫政伸氏(中央)と息子進也氏(右)。田部井家の「ビバーク」は息子進也氏に受け継がれている。

■田部井淳子氏のエベレスト挑戦
1975年5月16日午後12時35分、一人の日本人女性が偉業を成し遂げる。田部井淳子氏が女性として世界で初めて、エベレストの頂上に立ったのだ。

「技術や、能力だけでは頂上にたどり着けない。意志の強さが大切だ。意志の強さはお金でも買えず、誰かから与えられるものでもない。心から湧いてくるものだ。」と、田部井氏は述べる。

田部井淳子氏、エベレスト山頂にて。(写真提供:女子登攀クラブ)

■山を愛する夫婦の絆
田部井淳子氏の夫である政伸氏も先鋭的な登山を行なっており、ヨーロッパ・アルプスの3大北壁の登攀に挑戦。その際にファーブル・ルーバに出会い、欧州登山の実用と記念の印に日本に持ち帰ったのだ。

エベレスト登頂の際に用いられた田部井家の「ビバーク」

1962年に発表された「ビバーク」は高度計を世界で初めて搭載した腕時計。使用前に回転ベゼルを操作し、現地点の高度を赤い針の先と合わせることで、高度を継続的に表示させることができる。

■現在も続く田部井淳子氏の理念
福島県で生まれた田部井淳子氏は、東日本大震災で被災した高校生を元気づけるために、2012年より東北の高校生を富士登山に連れていく「東北の高校生の富士登山」プロジェクトを始めた。田部井氏が亡くなった現在も、田部井氏の息子がその遺志を継ぐ。

現在、ファーブル・ルーバは一般社団法人田部井淳子基金の活動に賛同し、田部井淳子氏の思いやその足跡を次の世代に繋げることを支援している。

IGNITE(イグナイト)

■田部井淳子氏プロフィール
1939年福島県三春町生まれ、2016年没。

1975年、エベレスト日本女子登山隊に副隊長として参加し、女性初のエベレスト登頂者に。1992年、女性初の世界七大陸最高峰すべての登頂を達成。

「頂上に立った時、ヤッターッと思った。嬉しかった。体育の選手には一度もなったことはなかったし運動会も嫌いだったが、山は競争ではないのだ。自分がどんなにゆっくりでも、一歩、一歩歩いてゆけば頂上には立てるのだ。しかしどんなに苦しくても山では選手交代がないことも、私は知った。」
田部井淳子氏著書『エプロンはずして夢の山』(東京新聞出版局)より

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高い精度と実用性を有する計器として、田部井淳子氏のエベレスト登頂を支えたファーブル・ルーバ。2017年に発表された「ビバーク」の後継機「レイダー・ビバーク 9000」は、機械式腕時計としては世界で初めて高度9000mの測定が可能に。

田部井氏の実績から、登山をする人は持っていたい腕時計である。

ファーブル・ルーバ日本版サイト
https://www.gressive.jp/satellite_site/favre-leuba/

(田原昌)

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