渡辺麻友の“後継者”、小栗有以はAKB48の顔になれるのか?

2018/6/24 15:50 日刊SPA!

小栗有以
小栗有以

 AKB48グループの、現在の“顔”は誰なのか――。

 年に一度、その答えが導き出されるイベント「AKB48 53rdシングル世界選抜総選挙」が、6月16日に開催された。トップを争うと有力視されていたのは、SKE48の松井珠理奈と須田亜香里、HKT48の宮脇咲良、NGT48の荻野由佳だった。

 結果は、松井珠理奈が初の栄冠に輝き、SKE勢のワンツーフィニッシュ。AKB48からの最高順位は岡田奈々の5位だった。昨年、グループをエースとして支え続けた渡辺麻友が卒業したことで、AKB48グループのイベントでありながら、トップ争いのなかに、AKB48メンバーの名前がないという事態になったのだ。

 この渡辺から後継者として指名されていた、AKB48の小栗有以は25位。前回の51位からジャンプアップとはなったものの、振るわない結果とも考えられる。今回の総選挙投票権が封入されたシングル『Teacher Teacher』のセンターを務めていたからだ。

 これまでの歴史において、総選挙前のシングルでセンターを務めたのは計9人。それぞれが総選挙で上位に入る有力メンバーたちだった。この9人のなかでもっとも順位が低かったのは、『翼はいらない』でセンターを務めた向井地美音で、その年の順位は13位。

●2017年『願いごとの持ち腐れ』
松井珠理奈 3位
宮脇咲良 4位

●2016年『翼はいらない』
向井地美音 13位

●2015年『僕たちは戦わない』
島崎遥香 9位

●2014年『ラブラドールレトリバー』
渡辺麻友 1位

●2013年『さよならクロール』
大島優子 2位
渡辺麻友 3位
板野友美 11位
島崎遥香 12位

●2012年『真夏のSounds good!』
前田敦子 出場せず

●2011年『Everyday、カチューシャ』
高橋みなみ 7位
前田敦子 1位

●2010年『ポニーテールとシュシュ』
高橋みなみ 6位
前田敦子 2位

●2009年『涙サプライズ!』
前田敦子 1位

 このそうそうたるメンツと比べてしまうと、やはり25位は見劣りしてしまう。それだけに、小栗のセンター登用は異例の大抜擢であったことと、その期待度が伺える。

 センター抜擢が発表される約1ヶ月前のインタビューでは、「パフォーマンス力とかMC力を上げてから(センターに)立ちたい」「先輩がAKB48として守り続けてきたものをもっと勉強して、そこに自分の気持ちを乗せてからじゃないと、センターには立てないと思う」(『AKB48 Team 8 4th Anniversary Book』より)と語っていた。まだグループを背負う存在になる覚悟は固まっていなかったのだろう。

 選抜総選挙の結果、小栗はスピーチで「今回の表題曲でセンターを務めさせていただいて、センター務めたからには、総選挙で上位にいかなきゃいけないと思っていました。うれしい反面、プレッシャーもありました」と心境を明かしながら、今後について「私はAKB48を進化させる先頭を走りたいです。いや、絶対に先頭を走ります!」と力強く未来を見据えていた。

 同じステージで、現在のグループのあり方に悔しさをにじませていたAKB48の先輩たちとは対象的だ。

「新しいグループや輝かしい過去と比べられて、メンバーみんなで悔しい思いをする時がある」(12位・高橋朱里)

「AKB48グループは勢いがないと言われてしまうことがある。私たちの世代の頑張りが足りないせいで……」(6位・総監督・横山由依)

「AKB48のシングル選抜を決める選挙なのに、AKBのメンバーがトップを争うことができない状況がとても悔しい」(5位・岡田奈々)

 こうした状況で、“輝かしい過去”を築いた渡辺麻友の後継者が「先頭を走る」と、前を向いた発言をしている。まだ16歳という若さで、過去を知らないからこそ、無邪気に前を向けるのだろうか。

 渡辺麻友は小栗を“後継者”指名をした際にこう語っている。

「めきめき成長中で、ぐんぐんアイドルオーラも増してて、まさに『王道アイドル』って感じ。全然、私なんか目じゃないくらいすごい。私から見たら『まさにアイドル』。AKBの王道アイドル、正統派アイドルとして頑張ってほしいと、すごく期待しています」

 そして卒業後にも、今年4月に開催されたチーム8のライブで、小栗へ動画のメッセージを送っている。センター抜擢が決定したことについて「初センターおめでとう」の祝福と、期待と応援のコメントだった。

「ゆいゆいはパーフェクトなスーパーアイドルだから、自分に自信をもって堂々とセンターにいてくれるだけで、これからAKB48グループがどんどん大きく飛躍していって、さらに輝きを増す、そんなグループになると私は思っています。ゆいゆいらしく頑張ってね。応援してるからね!」

 こうした周囲からの大きな期待を受けながらも、センター就任について「不安を5とすると、楽しみは2.5くらいかな」(『AKB48 Team 8 4th Anniversary Book』より)と語り、聞き手から「だったら2:1でいいと思います」とツッコミを受けた。

 また、総選挙の前には上位獲得への意気込みとして「自信は……あります! いや、あってほしい! ですかね(笑)」(『AKB48総選挙公式ガイドブック2018』より)と独特の表現。まだ総選挙の順位も低い立場で、AKB48グループ全体のセンターという重圧を受けながら、ひょうひょうとしたキャラクターを発揮しているあたり、器の大きさも感じさせる。

 渡辺を含む先輩たちの期待に応えるために必要なのは、プレッシャーを感じすぎずに、この彼女らしい天真爛漫さを、そのまま発揮し続けることなのかもしれない。王道アイドルとしてグループの“顔”となるべく、「AKB48を進化させる先頭」を走り続けてほしい。

取材・文/森祐介 撮影/八木康晴 

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