高学歴ジャニーズの限界 「キャスター」は演じる仕事ではない

2018/6/14 12:06 日刊ゲンダイDIGITAL

引っ張りだこの池上彰氏(C)日刊ゲンダイ 引っ張りだこの池上彰氏(C)日刊ゲンダイ

「芸能界に学歴はいらない。昔、やんちゃしていても才能と努力でスターになることができる」

 老舗の芸能プロ社長からそんな話をよく聞いた。それでも10代でアイドルになる子は、「高校ぐらいは」という親の気持ちも加味され高校に通いながら芸能活動するものもいた。時代は流れ、今では大卒も当たり前。「東大出」など高学歴も肩書に組み込まれ、クイズ番組などで重宝されている。

 明大出身の「NEWS」のメンバー・小山慶一郎(34)が日本テレビのニュースキャスターに就いたのも学歴効果が大きいと思う。アイドルから一転、ダークスーツに身を包み、日々のニュースを伝える。キャスターの概念を変えた半面、違和感を覚える人も少なくなかった。

 最近のジャニーズタレントはあらゆるジャンルに進出する。そこには、「アイドルが将来的に就く確かな進路先を見つける」との事務所の親心も見え隠れするが、アイドル活動の延長線上にあるのは歌手・俳優・タレントが既定路線。最近はバラエティーや情報番組などの司会業も加えられた。

 中居正広のように、新たな才能を開花させて活躍する姿に違和感はないが、キャスターはアイドル活動の延長線上にあるジャンルではない。キャスターを厳密に言えば、「ニュース原稿等を読み上げるだけでなく、自分の意見や考えを述べて番組を進行させる専門職」の意味。各局から引っ張りだこの人気を誇る池上彰氏のように専門職のジャンル。そこに現役アイドルが進出した構図。

 違和感だけでなく不安視する声もあったなか、小山の酒席での醜態が報じられた。男女の飲み会の席で「飲み干せ!」と大号令。その中に「知らなかった」とはいえ未成年女子がいたことが発覚。当初、事務所は注意喚起する程度だったが、一転、すべての活動を一定期間、休止と発表。同席していた青学出の加藤シゲアキ(30)は厳重注意にとどまった。

 小山もアイドル活動だけなら休止にはならなかったはず。キャスターの肩書が「不適切」と、日テレや番組スポンサーから意見されたとみられている。アイドルがお酒を飲むことを誰もとがめないが、飲み方が問題。小山はキャスター意識に欠けていたとの指摘もあるが、そもそもキャスターに無理があったと思う。俳優やタレントと違い「キャスター」は演じる仕事ではない。キャスターの鎧をかぶれば、脱いだ時に解放感から素のアイドルの顔に戻る。餅は餅屋――。アイドルのキャスターを見直す時期かもしれない。

(二田一比古/ジャーナリスト)

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