脇役の鈴木京香が主演の波瑠を食う?女性版「相棒」の試み

2018/4/25 12:06 日刊ゲンダイDIGITAL

ヒロインの波瑠は熱血刑事役(C)日刊ゲンダイ ヒロインの波瑠は熱血刑事役(C)日刊ゲンダイ

コラム【TV見るべきものは!!】

 主演は波瑠(26)。脚本が大森美香。これってNHK朝ドラ「あさが来た」(2015年)の組み合わせだ。それが今回は刑事ドラマ「未解決の女 警視庁文書捜査官」(テレビ朝日系)である。しかも変種の刑事物で、主役たちの任務は未解決事件の文書捜査なのだ。ヒロインの矢代朋(波瑠)は熱血刑事。体を張った捜査で負傷し、復帰してみると「特命捜査対策室第6係」への異動が待っていた。

 地下にある元・文書保管倉庫の部屋にいたのは「文書解読」のエキスパート、鳴海理沙刑事(鈴木京香)だ。他に定時退庁が決まりの係長・財津(高田純次)、コワモテの刑事・草加(遠藤憲一)らがいる。

 先週の初回では若い女性の連続変死事件が発生。彼女たちの部屋に、10年前に殺害されたミステリー作家・嶋野泉水(中山美穂)の著作があったことから再捜査が始まった。

 事件の捜査においては同じ捜査1課の第3強行班などが主役で、「文書解読係」の6係はあくまでサポート部隊であり、脇役だ。しかし、その脇役が主役を食うような活躍を見せるところが、このドラマの醍醐味なのだ。

 特に「倉庫番の魔女」と呼ばれる鳴海理沙が展開する、文章心理学をベースにした推論が冴えていた。一見とっぴな推測も、それを重ねることで隠れていた真相が明らかになる。鳴海が部下である朋を自在に動かしていく様子はかなりの見ものだ。

 その意味では、本当の主役は波瑠ではなく鈴木京香なのかもしれないが、まあ堅いことは言わず、この女性版「相棒」の試みを楽しめばいい。

(碓井広義/上智大学教授=メディア文化論)

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