小学校で黒板が使われているのはなぜ? 港区に聞いてみた

2018/3/16 12:01 ネタりかコンテンツ部

学生時代に当たり前のように学校にあった「黒板」。

最近、オフィスなどではホワイトボードが使われています。「黒板」を見かけることはあまりありません。

学校は今でも黒板が使われているのでしょうか。東京・港区役所を訪ね、話を聞いてきました。

お話を聞かせてくれたのは、港区教育委員会事務局の瀧澤真一さんと倉本賀行さん、指導主事の篠原優子さんのお三方です。

 

▲お話を聞かせてくださった倉本さん、篠原さん、瀧澤さん(左から)

 

学校=黒板というイメージが定着

 

── 港区立の小学校では、今も黒板を使っていますか?

瀧澤:はい。港区ではどの学校でも黒板を使用しています。

あわせて、港区の全区立小学校にタブレットを導入していることから、普通教室には電子黒板を配備していますので、その両方を併用する形です。

 

── 長い間、学校で黒板が使用されているのはなぜでしょうか?

瀧澤:なぜ? というより、まずは学校=黒板というイメージが定着しているということが一番ではないでしょうか。

長く使われているということには使われるなりの理由がきっとあるのだと思います。

それが、タブレットが使われるようになって電子黒板が導入されても、黒板も並行して使われている理由かもしれません。

港区内の公立学校の改修や新築の計画でも、現段階では黒板を外すようなことは考えられていませんね。

 

黒板はランニングコストが安い

── どんなところが黒板が長く使われている理由だと思われますか?

瀧澤:最近の黒板の多くは深緑色です。その緑色が人の目に優しく、チョークで書いた白い文字が読みやすいからということがひとつ目です。

よくホワイトボードと比較されますが、ペンで書いた文字が角度によっては光で反射してしまって見づらいといわれています。

もうひとつの理由は、ランニングコストがホワイトボードに比べて安価であることでしょうか。

例えば、黒板の場合に使用するチョークとペンを比べると、チョークのほうが単価も安いし、1本が長く使えます。

また、先生が何かを書こうと思ったときも、チョークなら手にとればすぐに書けますが、ペンはキャップを外すという手間が加わりますからね。

ペンはキャップを閉め忘れたらすぐに書けなくなってしまいますから、ホワイトボードのほうがコストもかかってしまいます。

 

 

漢字のトメやハライの指導がしやすい

── 先生にとって「黒板」は使いやすいですか?

篠原:教員のなかでも、黒板派、ホワイトボード派に分かれると思いますが、私はどちらかといえば黒板派です。

子どもたちに漢字を教えるときに、黒板だと「トメ」や「ハライ」が、きっちり書けるのですが、ホワイトボードだと滑ってしまうんです。

小学生に字の形を丁寧に教えたいときは、私は黒板のほうが教えやすいです。

もうひとつ、黒板を使い慣れているということが大きいかもしれません。

私たち教員も「黒板」で育っていますから、使い勝手がわかっています。

あとは、子どもたちのモチベーションでしょうか。前に出て、先生が使っている黒板に答えを書くことで、児童の意欲が上がるということはメリットかもしれませんね。

 

── 「黒板」を使っていることでの苦情などはないのですか?

篠原:「うちの子は喘息なので黒板係をさせないでください」「チョークの粉が飛ぶので前列は避けてください」などとおっしゃる保護者の方はまれにいらっしゃいますが、大きな問題になるようなことはありませんね。

 

 

黒板もどんどん改良されて良い商品になっている

── 今後、黒板からホワイトボードに移行していく予定はありますか?

瀧澤:この先どうなっていくかはわかりませんが、少なくとも港区では、今すぐ、黒板をホワイトボードにするとか、電子黒板だけにするとかはありませんね。

倉本:今配備されている黒板には、字がまっすぐに書けるようにガイド用の薄い点線が引かれていますし、教室の形態によっては曲面が付けられていたり、上下左右にスライドしたりするものがあります。

黒板もどんどん改良されてきていますから、今後も黒板を使うことを前提に、良い商品を取り入れていくことになると思います。

 

(取材・文 / たなかみえ)

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