「キットカット」、いつから受験生向けになったの? 販売元に聞いた

2018/1/12 11:31 ネタりかコンテンツ部

受験シーズンを前に、スーパーマーケットやコンビニエンスストアには、受験生向けのパッケージのお菓子が並びます。

なかでも目を引くのが「キットカット」。個包装で1日400万個を売る人気商品です。

販売元であるネスレ日本株式会社を訪ね、いつから受験生向け商品の販売を始めたのか、商品に込められた想いなどを、広報担当の平松拓也さんにお聞きしました。

 

▲「キットカット」への熱い想いを語ってくれたネスレ広報の平松拓也さん

 

「キットカット」を受験のお守りにし始めたのは九州の受験生

── いつごろから受験生向けパッケージの「キットカット」を販売し始めたのでしょうか?

「キット、サクラサクよ」を合い言葉とした受験生の応援活動は2003年から続けているのですが、実はその最初のきっかけは当社ではないんです。

1990年代後半に、「なぜか、1〜2月になると九州で『キットカット』が売れる」という話が、耳に入ってきました。

その理由がわからないまま、しばらく静観していたところ、「きっと勝つとぉ(きっと勝つよ!)」という九州の方言と「キットカット」という名称が似ているために、受験生が「キットカット」をお守り替わりにしているらしいということがわかりました。

また、インターネット上の「受験生のゲン(験)担ぎ」アイテム調査で、神社のお守りに次いで「キットカット」が2位になっており、その評判が全国に広がっていることもわかりました。

つまり、そもそも「受験」と「キットカット」を結びつけたのは、当社ではなく、受験生であり、いつの間にかじわじわと全国に広がっていったということになります。

 

▲店頭に並ぶ「キットカット」の受験生応援バージョン

 

── 受験に引っかけた宣伝活動ではないということ?

2003年からは、ネスレとしても受験生応援キャンペーンを展開していますが、この活動のなかで徹底して、絶対にやらないと決めていることがひとつあります。

それは、私どもネスレが「『キットカット』できっと勝とう」などと言わないことです。お客さまから自然発生した言葉をメーカーが奪って自分たちの利益やプロモーションのために活動しては、信頼をなくしてしまうのではないかと思っているからです。

「キットカット」のブランドスローガンである「Have a break, have a KitKat」のなかにある「break」には、「割る」以外に「休息」という意味が込められています。

「キットカット」を通じて、人生で初めてのとてつもないプレッシャーやストレスを感じている受験生に寄り添って、身体だけでなく心も休めてもらえるような活動をしていこうと、受験生応援キャンペーンを開始して、今年で16年目になります。

 

5人に1人が受験会場に「キットカット」を持っていく

── たくさんの受験生が「キットカット」をお守りにしています。

大変うれしく思っています。弊社の調査によると、受験シーズンに、「キットカット」を自分で買ったり、友達にあげたり、家族からもらったりする受験生は3人に1人。

試験会場に持っていく受験生は5人に1人です。また、一般的にチョコレートは2月が一番売れる業界なのですが、「キットカット」は1月に販売のピークを迎えます。

 

── 先日、郵便局でメッセージを書いて郵便で送れる「キットカット」を見かけました。

「キットメール」として、2009年から日本郵便さんとコラボレーションしています。遠くに住んでいるおじいちゃんやおばあちゃん、ご家族のかたから、がんばっている受験生にメッセージを書き添えて送ることができます。

 

▲日本郵便とのコラボレーション商品「キットメール」

 

他にも、受験のときに前泊するホテル、試験会場まで送り届ける鉄道会社やタクシー会社など、受験生を応援したいと考えているパートナーさんと、さまざまなコラボレーションをしてきました。

あるホテルを利用した受験生から、「チェックアウトをするときに、『がんばってくださいね』という言葉とともに、フロントのかたが「キットカット」をくれました。緊張していたので、とてもうれしかったです。一生忘れられないお守りになりました」という声をいただいたこともあります。

 

── 「キットカット」の個包装のパッケージにもメッセージがありますね。

今シーズンは、14種類の受験生向けの応援メッセージが印刷されていて、ランダムに入っています。

個包装の裏には、メッセージが書き込めるスペースがあります。ここには、受験シーズンに限らず年間通じて、メッセージを書くことができます。

 

▲「キット願い叶いますように」「大丈夫! 心配ないよ!」など、応援メッセージは14種類

 

願いごとを本物の流れ星に届ける

── いつからいつごろまで、受験応援仕様の「キットカット」が買えますか?

毎年12月初旬からセンター試験が一段落する1月末ごろまで販売しています。

2017年の12月11日から、「キット、春は来るいい予感」というキャッチフレーズの「伊予柑」味をはじめとする「キットカット」の販売を開始しました。

 

── 最近は、スマートフォンを使った新しいサービスを提供されているそうですね。

今の中高校生がデジタル世代であることを考えたとき、スマホを使った活動なら、受験生自身やその友人たちに寄り添った応援活動ができるのではないかと考えました。

そのための新しい試みとして、「流れ星に願いを3回唱えると願いが叶う」という言い伝えを具現化するために、スマートフォン上で願いごとを入力すると、冬空に出現する本物の流れ星に願いを届けることができるIoT(Internet of Things)サービス「ホシガケ」の提供を始めました。

全国6カ所の天文台や学校に流星観測システムを設置し、指定した地域で流れ星を検知すると、入力した人の願いを流れ星に届け、スマートフォン上でお知らせします。

 

▲スマートフォンで書き込んだ願いごとを本物の流れ星に届けてくれるIoTサービス

 

── サービスの範囲が広がっていますね。

不安やストレスを感じている受験生やそんな受験生にどのように応援の気持ちを伝えたら良いか悩むご家族や友人、学校の先生に対して、どんなサポートができるのか、どんなサービスがあれば受け入れてもらえるのかを歴代の「キットカット」担当者がこの15年間ずっと考えてきました。

受験生に寄り添いながら、さまざまな角度からサポートしていきたいと真摯に思う気持ちは、これからもぶれることはないと思います。

 

まとめ

・「キットカット」を受験のお守りにし始めたのは九州の受験生

・メーカーであるネスレさんは、「キットカット」を通じて受験生に寄り添う姿勢を大切にしている

・受験会場に「キットカット」を持っていく受験生は5人に1人

・「キットカット」が一番売れるのは1月

・パッケージに書かれた14種類のメッセージで受験生を応援

・スマホ上で入力した願いごとが本物の流れ星に届くサービスを開始

 

(取材・文 / たなかみえ)

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