「コウノドリ」8話。坂口健太郎のミスと成長。医師たちの決意を視聴者が受け止めきれるか心配

2017/12/8 09:45 エキレビ!

坂口健太郎ムック「坂道」 (集英社ムック) 坂口健太郎ムック「坂道」 (集英社ムック)

今橋「風間さんの赤ちゃんの担当医は誰だ?」
白川「自分です」
今橋「だったら、責任もって最後まで見届けなさい! 君は過ちを犯した。自分の実力を過信して、赤ちゃんの命を危険にさらしたんだ。自分の過ちから逃げるんじゃない」

12月1日放送の金曜ドラマ第8話(TBS系列)。
新生児科医・白川()が、誤診によって1人の赤ちゃんを命の危険にさらしてしまう。誤診の原因は、白川の驕りだった。

第8話 あらすじ


ペルソナ救急医療センターでは、妊婦・風間真帆(芦名星)が吸引分娩に臨んでいた。産科医・サクラ(綾野剛)や助産師・小松(吉田羊)とともに、新生児科医・白川と研修医・吾郎(宮沢氷魚)が分娩室に入る。
学会での発表が評価され臨床の経験も増えた白川は、自分の考えに自信を持てるようになっていた。白川について、センター長の今橋(大森南朋)は「周りが見えなくなっている」と心配している。そんな矢先、風間の赤ちゃんに対する白川の誤診が発覚した。

失敗した新人を信じようとする仲間


今橋「鴻鳥先生は、最近の白川先生を見てどう思う?」
サクラ「みんな頼りになるって言ってます。ただ……」
今橋「ただ、少し心配な時期だよね」
サクラ「はい。僕にもそういう時期がありましたから」
今橋「自信がついてくると、自分の考えに固執してしまうからね」

第7話で、白川は自分の学会での発表がどれだけ評価されたか、居酒屋で後輩たちに嬉々として語っていた。臨床経験も増え、小松も白川を「しらぽんは頼りになる」と褒める。
そんな環境が、白川の上昇志向を煽ったのだろう。「お母さんと赤ちゃんが救えればそれでいい」と言う同期の下屋に、もっと上を目指せと熱く語りかける。「上」とは、最新の医療技術やスピードのことを言っているようだ。

風間夫妻の赤ちゃんの症状について、白川は「新生児遷延性(せんえんせい)肺高血圧症」と診断する。新生児の肺につながる動脈が、出生後も狭い(収縮した)状態が続く病気。それが原因で、肺に十分な量の血流が行きわたらず、血流中の酸素量が不足する。
白川は、自分の経験上自信がある「一酸化窒素の吸入」を治療に採用し、効果が出ないにもかかわらず継続してしまった。最初に違和感に気がついたのは、研修医の吾郎だった。

白川「俺が悪いんです。俺の責任です」
新井「『もちろんそんなのあんたのせいに決まってるわよ』って、誰かに言われたいんでしょ」

赤ちゃんの本当の病気は「総肺静脈還流異常症」という心臓病。大学病院で緊急手術をおこなわなければいけない、重篤な病気だ。
父親の陽介(高橋努)に「医療ミス」と言われ、医大の医師には「一酸化窒素で3日か、ずいぶん引っ張りましたね」と冷たくあしらわれ、自分の大きな失敗を受け止めきれない白川。そこに声をかけてきたのは、過去にペルソナで働いていたが大きなミスを犯し、今は講談医大の新生児科でアルバイトをしている新井(山口紗弥加)だった。

「自分の失敗から逃げるな」と言う今橋。
「同じ経験をしたから、気持ちがわかる」と言う新井。
白川と話してくれるように新井にお願いしたサクラ。
白川の反省と決意を聞いてくれる下屋。
そして、白川の「小児循環器科での研修を受けたい」という希望を叶えようとしてくれる周産期センターの人たち。

大きな失敗をした1人を転んだままにさせまいと、何人もの大人が支えになっている。失敗してもいいとか、またがんばればいいという甘やかしはしない。ただ、自分のできる範囲から、白川が自力で立ち上がることを信じて見つめている。
今作で何度も言われてきた「仲間」とか「チーム」という言葉の説得力が、回を増すごとに強くなっていく。

今橋「医師として進むべき道を見つけて、成長したいと願っている、大切な後輩の背中を押してあげたいんです」
サクラ「僕たち産科も、同じ思いです」

医療現場でなくとも、少し自信がついた新人が驕って大きなミスをしてしまうことはある。それを放置してしまったり、甘やかしたり笑ってしまったりする上司や同期もいる。
でも、ペルソナのような「仲間」がいる職場も確かにある。その違いは、失敗した人を信じようとすることができるかどうかだ。職場などにおいて、自分は今橋やサクラ、新井のような先輩だっただろうかと、思い返さずにはいられなかった。

可愛らしい四宮・父と吾郎



一方、四宮(星野源)は、産科医である父親・晃志郎(塩見三省)が倒れたと知って故郷の石川県能登に帰っていた。ステージ4のがんを患う父親に、病院を休んでがんの治療を受けてほしいと願う。

晃志郎「俺は、この町を、こどもが産めない町にはさせない」
四宮「だったら生きろよ。まず父さんが生きることを考えるべきだろ」

四宮や妹の夏実(相楽樹)の心配を受け止めて笑う晃志郎。「湿っぽいのは勘弁だ」と、四宮の小皿に勝手に醤油を注ぎだす。
相手がほしいかどうかにかかわらず、自分の気持ちとして人にジャムパンを手渡す四宮の態度に似ていた(あと、顔の輪郭や目と眉毛の間隔なども似ている)。

晃志郎「大げさに聞こえるかもしれないが、父さん、この町のお産を守ることが使命だと思っている。だから、最期までやらせてくれ」
四宮「勝手にすればいいよ。病院まで送る」
晃志郎「……うん!」

自分の気持ちを息子が受け入れてくれたことを喜び、笑顔で「うん!」と言う晃志郎のチャーミングさ。四宮もこんな可愛いおじいちゃんになるのだろうか。

可愛いといえば、宮澤氷魚が演じている吾郎の仕草や表情も良い。
他の医師に比べて、消毒した手をすりすりしているシーンが多い。アライグマのような小動物的かわいらしさも感じるが、手を揉み合わせる仕草は自信のなさや不安の表れでもある。白川や下屋のように専門医になって自信がついたら、お手々すりすりのシーンも減っていくのかもしれない。
また、白川がペルソナを辞めると知ったときの顔。今橋が話している最中は口をぽかんと開けて聞き、その後、何かを我慢するこどものように唇を口の中にギュっと巻き込む。感情表現が赤ちゃんである。

サクラ「僕たちは、医者である前に人間だ。みんな将来に悩み、迷いながら生きている」「僕たちはこの先、どんな道を選ぶのだろう。僕にもきっと、選ぶべき道があるはずだ」

赤ちゃんのような生まれたての研修医もいれば、新しい道に進む医師も、ベテランの医師も、自分の進むべき道に迷う医師も、役目を終えようとしている医師も登場する。
今夜10時から放送の第9話では、サクラ、四宮も自分の道について選択を迫られる。ドラマを続けて見ていると、みんなずっと一緒にいてほしいとも思ってしまう。ペルソナのみんなの選択を、見ているこっちが受け止めきれるか少し心配になってきた。

(むらたえりか)

金曜ドラマ(TBS系列)
出演:綾野剛、松岡茉優、吉田羊、坂口健太郎、宮沢氷魚、松本若菜、星野源、大森南朋、ほか
原作:鈴ノ木ユウ(講談社「モーニング」連載)
脚本:坪田文、矢島弘一、吉田康弘
企画:鈴木早苗
プロデューサー:那須田淳、峠田浩
演出:土井裕泰、山本剛義、加藤尚樹
ピアノテーマ・監修・音楽:清塚信也
音楽:木村秀彬
主題歌:Uru「」(ソニー・ミュージックレーベルズ)

11月18日発売  (ヤマハミュージックメディア)

第8話は、、、で配信中。

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