犬は、人前で表情を変える。意図的か直感的な反応なのかはまだわからない

2017/10/29 20:00 ギズモード・ジャパン

Image: <a href="https://www.flickr.com/photos/latteda/7201215532" rel="nofollow" target="_blank">latteda/Flickr</a> Image: <a href="https://www.flickr.com/photos/latteda/7201215532" rel="nofollow" target="_blank">latteda/Flickr</a>

1710127_dog_expressionImage: latteda/Flickr

やっぱりね!

「うちの子(犬)、表情で何が言いたいのか訴えてくるのよ」なんてことを言った覚えのある飼い主のみなさん、その主張は大袈裟じゃなかったかもしれません。Scientific Reportsで公開された新たな研究によると、犬は自分に関心を向ける人の前で著しく表情を変えることが示唆されました。それも、単に興奮して表情が変わるわけではないようです。

ポーツマス大学Dog Cognition Centerの研究者らによる実験に参加したのは、1〜12歳のあらゆる犬種の飼い犬24匹。人間のいる場所から1mほど離れた場所にリードにつながれた状態で、顔の表情の些細な動きも観測するコーディングシステム「DogFACS」を用いて犬の様子が記録されました。

もっとも一般的な表情として観察されたのは、眉を持ち上げて目を大きく見せる、いわゆる子犬のような目をした顔です。その次に観察されたのは、舌を長く出す表情。

実験では、関心を向ける人間に対して犬は表情を変えるものの、エサを差し出されるとき表情の動きは著しく少なかったといいます。論文の著者によると「人間のデモンストレイターが犬に対して関心を向けたり背を向けたり、エサをあげたりあげなかったりして、実験的な状況のなか変化をつけた」「人間が関心を向けるほうが犬たちの顔の動きは著しく増した。ところが、非社会的であるが刺激を引き起こすエサは犬の行動に影響しなかった」と記されています。

こうした結果から、犬が顔の表情を用いて人間とコミュニケーションをとろうとしている可能性が示唆されました。「この発見は犬が人間の関心に敏感で、こうした表情は単なる感情の露呈でなく、潜在的かつ活動的に意思疎通を試みたものだというエビデンスを支持するようだ」と、論文筆頭著者のJuliane Kaminski氏は指摘しています。顔の表情をつくることで知られる哺乳類は他にもいますが、今回の研究は犬がある種のコミュニケーションとして表情をつくることを示す初めてのエビデンスとなりました。

人類と犬の関係には1万5千年という長い歴史があることから、犬がこうした能力を培うのは不可能でないと言えます。もしかしたら意図的あるいは無意識に人間が教え込んだのかもしれません。2013年の研究では、ペットとして犬を選ぶときに子犬のようなあどけない表情をする犬が選ばれる傾向が指摘されています。また他方では、犬が野生の頃から顔の表情をつくる能力を得た可能性も捨てきれません。

今回の研究では、犬が人間の関心に反応して無意識あるいは自発的に表情を変えたのか示されていません。関心を向けてくれる人を前に本能的に反応したのか、あるいは意思疎通しようと意図的に努めたのかもしれません。人間の感情ステータスに理解や共感を示す能力が犬にあるのかどうかについても、まだ明らかになっていません。人間の恐怖心は犬にもうつるという研究結果も別のところで公表されていますが、いずれにせよ犬に対する理解を深めるには今後より多くのエビデンスが必要です。

...ということは、もしかして「うちの子(犬)は賢くてね」からはじまる愛犬トークに花を咲かせるのも、研究で明確になっていない今のうちだったりするのかもしれませんね。むしろ、いつか我が子(犬)自慢に「犬とはそういうものよ」なんて結論で締めくくる時代がやってくるのでしょうか...。ちなみに今回の研究結果を受けて(なのか?)米Gizmodo記事原文のコメント欄はなんともいえない表情をしたギズ読者の愛犬たちの画像で賑わっています。よかったら覗いてみてください。

Image: Flickr
Source: Scientific Reports

George Dvorsky - Gizmodo US[原文]
(Rina Fukazu)

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