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電車内で突然襲ってくる「急な腹痛」はどうすればいいの? 専門医に聞いてみた

2017/8/17 11:31 ネタりかコンテンツ部

電車の中など、トイレに駆け込めない状況でも容赦なく襲ってくる腹痛。そんな時、みなさんはどのように対処しているだろうか? お腹に力を入れる、内股でやり過ごす、肛門をキュッとしめる……いずれも気休めにしかならなさそうだ。

 

この厄介な「急な腹痛」を封じ込める方法はないのだろうか? 肛門科の先生に聞いてみることにした。

 

突発的な腹痛への対処法は、「動かない」こと

 お話を伺ったのは東京都世田谷区桜新町にある「きたやま胃腸肛門クリニック」の北山院長。今年の7月に開業したばかりというお忙しい状況の中で、取材をお引き受けいただいた。

 

 

―― さっそくですが、電車の中で腹痛に襲われた際、「痛みを封じ込める」方法はあるんでしょうか?

 

北山院長(以下、敬称略)「残念ながら、痛みを封じ込める方法というものはありません。ただ、お腹をさすったりするのは『お腹を温める』という意味では良いことだと思います。たとえば、電車内のクーラーなど、急激な冷えによる腹痛が疑われる場合は、自分から見て左の下腹部を温めてあげましょう。ここは比較的よく腸が動く場所です。腸の動きが穏やかになれば、いくぶんラクになるかもしれません」

 

―― そもそも、なぜお腹が痛くなるんでしょうか?

 

北山「お腹が痛くなるのは、『蠕動(ぜんどう)痛』といって、お腹が活発に動いている状態なんです。よって、腹痛が起きたときは蠕動が収まるのを待つしかありません」

 

―― では、トイレにたどり着く前にできることはありますか?

 

北山「できる限りお腹にストレスをかけないこと、くらいしかできないかもしれません。もし、自分の中で『こうすれば落ち着く』といった“おまじない”のようなものがあるのなら、それをするだけでも間接的にお腹のリラックスにつながるでしょう」

 

―― たとえば、クラシックやオルゴールのメロディなどリラックスできそうな音楽を聴く、とかですかね?

 

北山「そうですね。その方にとってはロックやヘヴィメタが一番落ち着くというのであれば、それでもいいと思います。あくまで、自分がリラックスできることが重要です」

 

―― ちなみに、北山先生は電車内で急にお腹が痛くなったら、どのように対処しますか?

 

北山「私の場合は、『じっとしています』。とにかく動かずにお腹を温めますね。下手に歩いたり、動いたりすると、お腹の蠕動が活性化されてしまうんですよ。ですから、できるだけ何も考えず、次の駅に着くまでじっとしています」

 

―― まさに無の境地ですね

 

 

頻繁に腹痛の症状が出る場合は病気の可能性も

なお、もし毎日の通勤電車の中に限って頻繁に腹痛に襲われるような場合は、病気の可能性も疑われるそうだ。

 

北山「もし毎日のように同じ環境で腹痛に襲われているのであれば『過敏性腸症候群(以下、IBS)』の可能性も考えられます。IBSはお腹の痛みを伴う下痢や便秘を慢性的に繰り返してしまう疾患のこと。他に、急性胃腸炎や腸の癌といった場合もありますが、IBSはストレスの多い現代において、あらゆる世代に起こり得る病気です」

 

―― 何が原因で「IBS」になってしまうんでしょうか?

 

北山「主な原因はストレスやプレッシャー。たとえば、電車の中で痛くなる人は『満員電車でトイレに行きたくなったら困るな』とか、『前も腹痛に襲われたけど今日は大丈夫かな?』といった具合に、無意識のうちにお腹にストレスを与えていることが多いです」

 

―― なるほど……。治す方法はあるのでしょうか?

 

北山「まずは胃腸系の専門の医者にかかり、腫瘍や腸に炎症を起こす他の病気がないかどうかを調べてもらうことが大切です。IBSの場合、『大腸内視鏡検査で腸に異常な所見を認めない』ことが特徴です。その上でIBSという診断がついた場合に、治療薬を処方してもらいます。

ただ、IBSは精神的な要因が大きく関わっていることが多いのも事実です。そのため、自分の中で便通に対して『気持ちの余裕』を持てるように過ごすことも重要です。

たとえば、電車の中で必ず腹痛がおきる方の場合は、『お腹が痛くなったらどうしよう』ではなく、『次の駅にキレイなトイレがある』や『今日は時間に余裕があるから、途中下車しても大丈夫』などと考え、精神的にゆとりを持つことが大事になってきます」

 

 

我慢しすぎは絶対にダメ

急な腹痛の処し方について伺ってきたが、結局のところ一番大事なのは「便意を催したら、できるだけ早くトイレに行って用を足すこと」。我慢は禁物だ。

 

―― 腹痛を限界まで我慢すると、どうなってしまうんでしょうか?

 

北山「我慢して便を溜めてしまうと、腸内で便の水分がさらに吸収され、硬くなっていくんです。それが便秘を引き起こし、今度は出そうとしても硬い便によって肛門が切れ、強い痛みを伴います。そして排便の際には、慢性的な痛みに悩まされることも。そうなると、また排便を我慢し、より症状が悪化するという負の循環に陥ってしまうんです」

 

―― それは恐ろしい……

 

北山「外出先のトイレは落ち着かないので、家まで我慢する人も多いと思います。ですが、できることなら便意を催したらできるだけ早くトイレに行きましょう」

 

まとめ

まとめると、電車内で急な腹痛に襲われたら、お腹を温め、とにかくできる限り動かないこと。そして、心を無にしてやり過ごすこと。

また、そもそもの予防策として規則正しく生活し、家を出る前にしっかり用を足すこと。電車に乗る際はポジティブシンキングを心がけることなどが大事なようだ。

 

以上のようなメカニズムを知っておくだけでも、いくらか気持ちに余裕が生まれ、腹痛の原因となるプレッシャーを和らげることができるはず。腹痛持ちの筆者も、しっかり心に留めておきたいと思う。

 

取材・文:小野洋平(やじろべえ)

編集:榎並紀行(やじろべえ)

 

【取材協力】

きたやま胃腸肛門クリニック

東急田園都市線「桜新町」徒歩2分。内視鏡検査と肛門診療を専門とするクリニック。

http://www.colopro.jp/

 

院長:北山大祐

医学博士、日本大腸肛門病学会 専門医(Ⅱb:肛門科)、日本消化器内視鏡学会 専門医

実績:内視鏡検査 約20,000件(胃内視鏡検査 約8,000件、大腸内視鏡検査 約12,000件、肛門手術 約3000件)

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