だし、バナナ、納豆…珍しい自販機たちは、なぜ設置されたの? 調べてみた

2017/7/12 11:31 ネタりかコンテンツ部

日本は世界有数の「自動販売機大国」であることをご存じでしょうか。

 

設置台数は世界第1位のアメリカ(2013年時点で約645万台)に次ぐ、約364万台(2016年時点)。人口や国土面積を考慮した普及率では、「世界でいちばん自動販売機が普及している国」と言っても過言ではないそうです(一般社団法人 日本自動販売システム機械工業会調べ)。

 

それゆえ多種多様で、過去のニュースやネットの記事をたどると、「折り紙」や「印鑑」「シャネルの口紅」を売る自動販売機(以下、自販機)まであるとか。

 

では、ほかにどんな珍しい自販機があるのでしょうか?

今回は、さまざまな「珍しい自販機」と、それらが開発された「経緯」や「魅力」について調査してみました。

 

【1台目】バナナの自販機(株式会社ドール)

 

渋谷駅から歩いて5分。ビルの地下に鎮座するのは、日本初の「バナナ」の自販機。2010年に設置されて以来、バナナだけを提供し続けています。なぜバナナの自販機が設置されたのでしょうか?

 

ドール担当者:「バナナは日本人の生活に密着した果物。より手軽に食べてほしいと思い、自販機での販売を開始しました。渋谷駅の近くだけあって、購入されるお客さまはさまざまです。最近だと、若い女性が興味本位で買われたり、お子さま連れのお母さまや男子高校生、ビジネスマンの方々が買われる姿を見かけました」

 

 

他の果物と比べて傷みやすいバナナですが、自販機で売られているものについては問題ないそう。

 

ドール担当者:「自販機で設定できる約13度に設定しています。これはバナナを保冷するにあたって理想的な温度です。また、毎週月曜と木曜にすべての商品を入れ替え、常に高品質のバナナを提供しております」

 

 

自販機にお金を入れると、ヒンヤリと冷えたバナナが出てきました。その味は言うまでもなく、美味! バナナの皮専用のゴミ箱もあるため、その場で食べられるのも嬉しいところです。

 

【自販機情報】

設置場所/〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町23-3 渋谷第一勧業共同ビル地下2F 東京メトロ半蔵門線渋谷駅3番出口直結

営業時間/5:05〜23:00

【取り扱っている商品】

・低糖度バナナ(150円)……さっぱりとした甘すぎない味

・極撰バナナ(180円)……豊かな香り、豊潤な香り、もっちりとした食感が特徴

※季節によって、取り扱うバナナの種類は変わります。

 

【2台目】だしの自販機(二反田醤油)

 

次に紹介するのは、調味料の「だし」の自販機。販売元の二反田醤油では、だしの店舗販売が好評だったそうです。

 

二反田醤油の二反田専務:「商品の魅力を広く知ってもらうため、まずは広島県呉市で弊社の調味料を使ったうどん屋を開業しました。そこでうどんだけじゃなく、だしも販売していたんです」

 

その後、「うどん屋の営業時間外でも、だしを買いたい」という要望が増えてきたので、2007年からは自販機での販売も開始したとか。

 

創業当時から地元の人たちに愛されてきた二反田醤油のだし。最近は県外からの観光客も、お土産として購入することが多いそうです。

 

 

今では1都2府7県に自販機が設置されていますが、商品の魅力はどこにあるのでしょうか?

 

二反田醤油の二反田専務:「調味液自体にあご(トビウオ)を丸ごとつけ込んでいるので、素材のうまみがしっかりと出ているところですね。そのままかければ、卵かけご飯や釜玉うどんに。水で希釈すれば、鍋物や煮物に。パスタの隠し味に使ってもおいしく召し上がれます」

 

 

今のような暑い時期だと、そばやソーメンのつゆに使ってもおいしくいただけそうですね。

 

【自販機情報】

設置場所/1都2府7県(東京都、埼玉県、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、福岡県)

だしの自販機設置場所一覧(外部リンク)

営業時間/24時間営業

【取り扱っている商品】

・だし道楽焼きあご入り(700円)……黄金色のラベル。上品であっさりとした風味

・だし道楽焼き宗田節入り(700円)……赤色のラベル。あご入りよりも、香り豊かでしっかりとした味わい

 

【3台目】納豆の自販機(納豆工房せんだい屋)

 

3つめに紹介するのは、なんと「納豆」の自販機。

 

 

今年で創業56年目となる老舗納豆メーカー「納豆工房せんだい屋」は、1994年に日本初の納豆の自販機を設置しました。店舗でも納豆が買えるのに、なぜ自販機も設置しているのでしょうか?

 

納豆工房せんだい屋の伊藤社長:「最初は工場だけで納豆を直売していたんです。しかし1993年に工場を移転したため、以前から納豆を購入してくださっていたお客さまが買えなくなってしまって。そんな中、先代の社長が偶然見かけた『卵の自販機』からヒントを得て、納豆の自販機を始めたそうです」

 

そのアイディアが好評だったため、写真のように直売店にも自販機が設置されるようになったそう。現在では山梨県に9台、東京都に3台の自販機が設置されています。

 

納豆自販機が成功した理由は、「その品質にある」と伊藤社長は分析します。

 

納豆工房せんだい屋の伊藤社長:「納豆は外気にさらされないところで冷蔵しておかないと、発酵が進んで味が落ちてしまう。そのため、実は自販機は品質を維持するためには最高の環境なんですよ。いつでもおいしい納豆を買えるところが、弊社の自販機のいちばんの魅力ですね」

 

 

 

自販機では、新鮮な納豆以外にも名物の「なっとうドーナツ」や「ドライなっとう」などが購入できます。「ちょっと小腹が空いた」「どうしてもおいしい納豆が食べたい」というときに、ぜひ利用してみては。

 

【自販機情報】

設置場所/山梨県に9台、東京都に3台

納豆の自販機設置場所一覧(外部リンク)

営業時間/24時間営業

【取り扱っている商品】

・10数種類の納豆(100〜300円)

・なっとう茶漬け(270円)

・なっとうドーナツ(400円)

・ドライなっとう ピリ辛(480円)

※自販機によって、取り扱う商品の種類は変わります。

 

【4台目】ラテアートの自販機(よーじや)

 

「日本初のラテアートができる自販機」が羽田空港にありました。あぶらとり紙で有名な「よーじや」の羽田空港第2ターミナル店では、ロゴマークである「京女」の顔をあしらったカプチーノを飲むことができます。

 

もともとカプチーノは、よーじやが運営する喫茶店『よーじやカフェ』の看板メニュー。羽田空港第1ターミナルにある『よーじやカフェ』でも飲めるのに、どうして第2ターミナルに自販機が設置されたのでしょうか?

 

 

よーじや担当者:「2006年に羽田空港第1ターミナルにカフェがオープンした後、『ぜひ第2ターミナルでもカプチーノが飲みたい』という要望を多数いただいたんですね。しかしカフェの営業は難しかったので、『ラテアートができる自販機が作れないか』を検討し、約1年半の歳月をかけて、その開発に成功して設置したという経緯があります」

 

 

ラテアートだけでなく、味も本格派です。

 

よーじや担当者:「この自販機は、購入ボタンが押される度に一杯ずつ豆をひいているので、香りや味わいも、自販機とは思えないクオリティの高さとご好評いただいています。おかげさまで、空港を利用されるお客さまだけじゃなく、わざわざ自販機のカプチーノを求めて遊びに来られるお客さまもいらっしゃるほどです」

 

店内には自販機以外にも、ゆっくりとショッピングを楽しめるよう、休憩所や子どもが遊べるキッズコーナーが併設されている。旅の疲れを、よーじやのカプチーノ片手に癒やしてみては。

 

 

【自販機情報】

設置場所/よーじや 羽田空港第2ターミナル店 〒144-0041 東京都大田区羽田空港3丁目4-2 第2旅客ターミナルビル

営業時間/8:00〜20:00 無休

【取り扱っている商品】

・カプチーノ 砂糖入り 250円

・カプチーノ 砂糖なし 250円

・そのほか飲料(130〜180円)

 

自販機だからこそ、その魅力が増す商品もある

今回の調査を通じて、「バナナ」や「だし」「納豆」「ラテアート」などの自販機があることがわかりました。

 

また、バナナや納豆のように「自販機だからこそ、独自の魅力が際立つ」商品があることもわかりました。自販機だからといって、決して店舗販売のものよりクオリティが低いというわけではありません。

 

「新鮮な素材や食品を味わいたい」「たまにはスーパーやコンビニでは買えないようなものを食べてみたい」という人は、ぜひ自販機を利用してみてはどうでしょう。

 

意外な発見や感動に出会えるかもしれません。

 

ライター・紐野義貴/編集・プレスラボ

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