晋平太に聞く【前編】「自分の生き方に自信があるならフリースタイルは負けるわけがない」連載:大人の学び 第1回

2017/6/17 11:31 ネタりかコンテンツ部

私たちは、日々何かを企画しながら生きています。

新しいイベント、月末の旅行のプラン、今日の晩御飯のメニューetc……。仕事はもちろん、日常生活の中でも「企画」をする機会は訪れます。だからこそ、企画を特別なものとして距離をおくのではなく、自分の人生をちょっと良い方向に変える手段として捉えてみる。そうすることで、少しずつ変化は起きていくのかもしれません。

 

「自分はこれから何をして生きていきたいか」、「自分はこれからどんな世の中をつくりたいか」。これらをテーマに、コピーライターの阿部広太郎さんが主宰する講座が「企画でメシを食っていく」(通称・企画メシ)です。

 

各業界の現場の第一線で活躍される方たちをお招きして「企画」の捉え方・考え方について伺っていく企画メシ。こちらの連載では、「大人の学び」をテーマに、自分の人生を企画していくためのヒントをお届けしていきます。

 

今回のテーマ:「ラップ」(前編)

 

※後編はこちら

 

話し手(写真左):晋平太

1983年生まれ、東京都出身のヒップホップ・アーティスト。2004年デビュー。ドリーミュージック所属。MCバトルの大会に数多く出場し、2005年にB-BOY PARK MC BATTLEで優勝。2010年と2011年には、ULTIMATE MC BATTLE(UMB)の全国大会で史上初の2連覇を成し遂げる。

また、『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日)審査員他、テレビ番組にも出演。全国各地でラップのワークショップを開き、日本語ラップの普及活動を行っている。2016年12月、フリースタイルのスキルのすべてを詰め込んだ入門書『フリースタイル・ラップの教科書 MCバトルはじめの一歩』(イースト・プレス)を発売。

 

聞き手(写真右):阿部広太郎

1986年生まれ。2008年、電通入社。人事局を経て、コピーライターに。「世の中に一体感をつくる」という信念のもと、言葉を企画し、コピーを書き、人に会い、つなぎ、仕事をつくる。東京コピーライターズクラブ会員。宣伝会議コピーライター養成講座「先輩コース」講師。

世の中に企画する人を増やすべく、2015年、BUKATSUDO講座「企画でメシを食っていく」を立ち上げる。初の著書『待っていても、はじまらない。―潔く前に進め』(弘文堂)を出版。

 

※本連載は、BUKATSUDO講座「企画でメシを食っていく」(通称・企画メシ)における講義内容を、対談形式に再編集したうえで一部内容をネタりかにて補足したものとなります。

企画メシ:http://kikakumeshi.jp/

大人のための街のシェアスペース・BUKATSUDO:http://bukatsu-do.jp/

 

「やりたいことがない」ことに対する焦りが、ラップをはじめたきっかけ

 

阿部:晋平太さんがラップにはじめて触れたのはいつ頃だったんですか?

 

晋平太:中学生のときですね。カッコいいなというのと同時に、「なんか自分でもできそうだな」って。

 

阿部:何かをはじめるときに衝動的な思いって大事ですよね。

 

晋平太:ギターだと触っても「弾けねぇよ!」ってなりますけど、ラップはなんとなくルールつかめたら、次の瞬間にもう「俺の名前は晋平太!」ってはじめられる。(笑)

だから授業中にノートにリリック書いて、休憩時間にみんなで「これヤバいね!」とか言って盛り上がってました。

 

阿部:そこからどんどんラップにはまって?

 

晋平太:いや、僕の場合は地域のパトロール活動(※コンビニやゲーセンなどの特定エリアに仲間とたむろし、他グループがきたら威嚇するなどの地元支援活動)が忙しくて、全然でしたね。

あと、そもそも人気がなかったんですよ。中学の頃にちょっとしたブームが起きたあとは、もう誰も聞いてない。仲間内でラジカセ1台持ってたんですが、サザンの『海のYeah!!』ばっかり年中流れてました。

 

阿部:それでは本格的にラップに挑戦しはじめたきっかけは、何だったんですか?

 

晋平太:大学に入って、何もやることがなかったからですね。やりたいことが何もない状態ってすごく焦るじゃないですか。そんなとき、本格的にラップやってるオジバっていう奴と友達になって、じゃあ俺もやってみようかなって。

はじめて「B-BOY PARK」(※日本最大規模のヒップホップのブロックパーティー)に出たときも、「オジバくん出るなら俺もエントリーしよっかな……」みたいな感じでしたよ。

 

阿部:でも18歳でいきなり最高峰の「B-BOY PARK」出場って、緊張しませんでした?

 

晋平太:めちゃくちゃドキドキしましたよ。あんまり大人数の前でやったことなかったし、当時はMCバトル自体が全然身近なものじゃなかったし。年齢的にもたぶん自分が最年少だったと思います。

それでも初出場で本戦までいけたんですが、それがすごく、なんというか快感で。人から注目されることの気持ちよさというか。そのときのことが忘れられなくて、今でもラップやってるのかもしれないなってぐらいの経験でした。

 

阿部:それがラッパーとしての晋平太さんの原体験になってるんですね。

 

晋平太:そうですね。自分の持ってる力をフルに使って相手と戦って、結果が出たら認めてもらえる。そういう喜びをはじめて知ることができたんだと思います。

 

同業者に好かれないようなヤツには、いずれ仕事は来なくなる

 

阿部:その後はもうどっぷりヒップホップの世界に?

 

晋平太:当時(※2000年前後)はわりとヒップホップが盛り上がってて、ラッパーになったらエゲツない暮らしができるぞってイメージが持てたんですよ。

特にアメリカのラッパーなんか、もうモノすごくて。ハンパない豪邸に住み、それはそれはデカいダイヤモンドつけて、ふっといネックレスして……。とにかく「ラップはもうかるぞ!」みたいなね。

 

阿部:大事ですよね、そういう憧れというかイメージって。

 

晋平太:日本でもジブさん(※Zeebraさん)とか、めちゃくちゃカネ持ってそうだったじゃないですか。

だからもう、このままラッパーでプロデビューしてエゲツないくらい金持ちになって……というサクセスストーリーが描けてたんですよ。自分の中で。

 

阿部:じゃあ就職はせず、大学卒業後はそのままプロに?

 

晋平太:はい。22歳のときには「B-BOY PARK」で優勝(※2005年大会)できたし、最初はすごく順調だったんですよ。

ただ、ヒップホップ人気がまた低迷しはじめた時期だったことに加え、CD自体がどんどん売れなくなるという時代の入り口に差し掛かってしまってて。

 

阿部:巡り合わせが悪いというか、売れるべきタイミングを逸してしまったんですね。

 

晋平太:でも、それ以上に問題だったのが、僕が若いうちにそういうポジションにいけちゃったんで、だいぶ調子に乗ってしまってたというか……。

いや、ラッパーってそもそもすごい悪そうなイメージじゃないですか。「悪そうなヤツはだいたい友達なんだろ?」っていまだに言われるように。

 

阿部:おっかないというか、なんだかモノすごい人が来ちゃいそうなイメージありますよね。

 

晋平太:そうそう。だからラッパー側にも「そうじゃなきゃいけないだろうな」みたいな意識が多少あって。

悪役レスラーが場外で大暴れするのと同じニュアンスというか、ラッパーも一般の人の基準で考えるとだいぶめちゃくちゃな感じになりがちなんですよ。

しかも僕の場合、当時若かったせいで業界内でのお行儀もよろしくなく、けっこう敵をつくってしまってて……。

 

阿部:それで仕事も減っていったんですか?

 

晋平太:どんな職業でもそうですが、やっぱりチームメイトとか同業者に好かれるような人じゃないと、絶対に仕事って入ってこなくなるんですよ。

特にMCバトルって、「ディベートして相手を言い負かす」っていうケンカをずっとやってるようなものなので、よほど上手くやらない限りは周囲から好かれないんです。

だから、デビュー後しばらくは調子良かったんですけど、あっという間に仕事がなくなってしまいました。

 

やりたくないことをやると、人に迷惑をかけてしまうことに気づいた

 

晋平太:そんな感じで仕事なくなっちゃったわけですが、当時付き合ってる女の子と結婚したかったので、ラップは続けつつもとりあえず普通に働くことにしたんです。だって「ラッパーって結婚できんのか?」って話になるじゃないですか絶対。(笑)

 

阿部:特に相手の親御さんは心配しますよね。

 

晋平太:そうそう。だから僕、郵便局で働きはじめたんです。

 

阿部:それはあえての郵便局ですか。やっぱり「俺、ラッパーだから、みんなにメッセージを届ける仕事がしたい!」みたいな動機があったんですか?

 

晋平太:「でもやがて気づいたんだ、俺が届けたいのはラップなんだ、手紙じゃねぇ!」みたいなストーリーですか? ありませんよ。(笑)

近所で「郵便局員募集」の張り紙があったから普通に応募しただけです。「バイトからスタートでも頑張れば契約社員になれるからいいか」みたいなやつ。

そもそも僕がやりたいことはラップだし、ラッパーとして生きたいわけで、他はもう何やっても一緒だったんですよね。

 

阿部:ラップを続けるための手段として、たまたま選んだのが郵便局員だったというわけですね。そちらの仕事は順調だったんですか?

 

晋平太:僕、根はけっこう真面目なので勤務中は遅刻とかサボりとかなく一生懸命働いてたんですが、誤配がダントツで多かったんですよ。その支局イチの誤配のエースでしたね。

 

阿部:なぜそんなに誤配を……?

 

晋平太:さっき一生懸命働いたって言いましたけど、結局それって自分のための一生懸命でしかなかったんです。

配達の仕事って担当分が終われば帰れるので、とにかく当時は「早く帰ってラップの練習がしたい」って気持ちで、スピード最優先になってたんですね。それで気づいたら誤配のエースに。

でも笑いごとじゃなく、ほんとに誤配はダメです。局の人も受け取った人も出した人も全員が迷惑という、三方悪し。「マジ迷惑かけたホントに」ですよ。

 

阿部:たしかに仕事でそういう迷惑をかけるのはダメですよね。

 

晋平太:この失敗から学んだ唯一最大の教訓は、「やりたくないことをやってはいけない」ですね。

今の僕がもし郵便局で働くことになったら、ちゃんと自分の一生懸命を「仕事」に向けられると思うんです。そのための努力もします。でも、25歳の頃の自分にはそれができなかった。

やりたくないことを心のどこかで「仕方ねぇなぁ」と思いながらやってても、意味がないどころか、人に迷惑をかけてしまう。そういうのはね、ホント絶対ダメだとわかりました。

 

自分がやってることに対して自信を持って日々生きてるのであれば、フリースタイルは負けるわけがない

 

阿部:仕事しながらラップもやってという生活を続ける中、またラップ一本でいこうと決めたターニングポイントは何だったんですか?

 

晋平太:自分の場合は一度遠ざかっていたMCバトルに復帰したことですね。CD売れないけど、バトルなら勝てるだろって復帰して、「ULTIMATE MC BATTLE」(※日本最大規模のMCバトル)って大会で日本一(※2010年、11年大会にて史上初の連覇を達成)にもなって。やっぱりラッパーだけでやっていきたいなと。

 

阿部:復帰してすぐ日本一まで到達できるのはすごいですよね。

 

晋平太:うーん、まぁ2010年前後の当時は技術で勝てた時代だったんですよ。まだそんなに開拓された市場じゃなかったので、今ほどスキルとか上手さとかを持ってる人がそんなにいなかったというか。頑張ればいける状況だったんです。

あと能力の傾向っていうか、向き・不向きっていうのは自分でわかるじゃないですか。僕の場合だと、卓球とかでどんなに頑張っても日本一は絶対無理だけど、MCバトルならいけるかもなぁって。

 

阿部:それでも日本一はすごいですよ。日々スキルや言葉を磨くことが基本だとは思うんですが、バトルに勝つためのコツや上達方法って何かあるんですか?

 

晋平太:そうですね……。「自分が本気で思っていないことを言っても勝てない」というのはありますね。さっき技術の話はしましたけど、それでもやっぱり綺麗に韻だけ踏めてても仕方ないというか。

MCバトルが、面と向かって罵り合ったうえで相手の心を折るという勝負である以上、相手が「あぁ、たしかにな、俺ってそうかもな」と受け入れ、かつ、お客さんもそれに同意するようなことが言えないと勝てないんですよ。それにはやっぱり、自分が本気で思えることを言わないと。

 

阿部:相手にもお客さんにも言葉が届かない、というわけですね。

 

晋平太:あと、バトルだから基本的に「お前、これ言われたら嫌だろ」っていう相手の弱点みたいなところを攻めるわけじゃないですか。

僕の場合、今ならたとえば「ヒップホップの素人あつめてお前がラップ講座とかやって、それが何になるんだよ!」みたいなことを絶対言われるんですね。

(※晋平太さんは、初心者向けのラップのワークショップなどを積極的に開催。昨年末には著書『フリースタイル・ラップの教科書 MCバトルはじめの一歩』を上梓している)

 

阿部:たしかに、啓蒙活動をするというのは、いわゆる一般的なラッパーらしくない活動かもしれませんね。

 

晋平太:だからもしその活動に対し、自分の中で後ろめたさや恥ずかしさがあったとしたら、もうそこを刺されるだけでダメになるんですよ。

でも、僕は大丈夫。だって「ラップ教えるの楽しいし、みんなと一緒に楽しさを伝えることができるのはいいことだし、別にみんながプロにならなくてもラップでみんなの人生をちょっと楽しくすることができる自信はあるんで!」と本気で思ってるので。心は全く折れない。言われたら、この気持ちをそのままラップにして返せばいいだけ。

そういう意味で、自分がやってることに対して自信を持って日々生きてるのであれば、フリースタイルって負けるわけないんですよ。

 

MCバトルのテクニックを日常でどう活かせるか、考えてみよう

 

阿部:ところで、この講座では「企画」をテーマに皆さんのお話を伺ってるんですが、MCバトルにおける企画というか、戦略の組み立て方の中で、ビジネスなどにも活かせそうなポイントって何かありますか?

 

晋平太:そうですね……。普段そんなにきちんと考えながらやってるわけではないのですが、応用できそうなポイントは4つでしょうね。

 

1. 相手の気持ちになって考える

 

晋平太:MCバトルでは、たとえば相手のある事実に対し「なぜこの人はこういうことをしたのか」とか「どういう信念のもとにそれをしているのか」とか、相手の気持ちになって考えることがまずは重要になります。

それによって「それを言われたら相手はどう思うのか」「周囲から見たら、それがどう見えるのか」までを想像できるようになるので、より勝てるようになるんです。

 

阿部:その辺はどんな仕事でも同じですね。クライアントへの提案などでは特にそうかもしれません。

 

2. 相手の核となる部分を探す

 

晋平太:次に大事になるのが、クリティカルというか、相手の心にグサッと刺さる部分を見つけることですね。

僕たちラッパーはバトルで慣れてるので刺されてもガードできるんですが、普通の人はいきなり自分の核心をグサッとやられることないじゃないですか。

だから「こういうわけで、あなたは今こうしてるんですよね?」みたいなことズバッと言われると、つい「あ、はい」って頷いちゃうと思うんですよ。

 

阿部:そういうポイントは、どうやって見つければいいんですか。

 

晋平太:事前に調べられることは調べておくというのが一番ですが、向き合ったらまず相手の見た目を観察して、想像することですかね。

「こいつ一見おしゃれにしてるけど、汚い、爪伸びてるな」とか。そこから、何でもいいから考えを広げていくんです。「爪伸びてるってことは余裕ないのかな、じゃあなんでこの人余裕ないのかな」とか。

 

阿部:下調べはもちろん、観察力や想像力が重要になるわけですね。

 

3. 自分の弱点を客観的に見つめ、相手の攻撃を想定する

 

晋平太:よくビジネスとかで「ピンチはチャンス」って言いますけど、バトルも同じですね。「これはやらかしてしまった」っていうときのリカバリーが最大のチャンスになるんです。

相手に上手いこと言われ、お客さんがワーーーッて沸いてるときが実は一番おいしい状況になります。

 

阿部:そういうものなんですか?

 

晋平太:だってそれだけ沸いてるってことは、自分のターンで相手に言われたことを上手く回収できれば、絶対勝てるわけじゃないですか。

だから求められるのは、どんなときでも常に答えを返せる力というか、その場で何かを捻り出せるような悪あがき能力というか。それらを日頃から磨いておくのが大切だと思います。

 

阿部:そういう力は、どうやれば磨かれるんですかね?

 

晋平太:場数というか、慣れは絶対大事ですね。あとは、準備というか、想定です。

たとえば、バトルで相手から突かれるであろう自分の弱点って、自分では嫌だとしても「事実」なわけじゃないですか。仮に事実じゃなくても、「客観的にはそう見えている」ことは間違いないわけです。

だから、まずはそういうポイントをひたすらチェックし、「俺は、他人からはこういう人間として見られているんだ」という事実を冷静に受け入れる。そして、それに対する自分の考え方をきちんと持つ。これが想定です。

 

阿部:なるほど。

 

晋平太:会社の営業の人だって、自分が売ってる商品には良さと悪さの両方が絶対にあるわけじゃないですか。そこで仮に悪さをずっと隠したまま営業していると、「お前の商品高いじゃねぇか!」と言われたとき、「……はい」って言うしかなくなりますよね。

でも「高いけど◯◯だからいいんだぜ」っていう返し方というか考え方を明確にできてさえいれば、相手からそこを突かれること自体が次の一手になるんです。

 

阿部:たしかに「こういう相手の立場ならこう言ってくるだろうな」というシミュレーションができているだけで、返し方は随分違ってきそうですね。

 

晋平太:相手から言われるであろう(自分にとっての)嫌なことって、本当はみんな何となく想像ついてると思うんですよ。だから答えの準備だってできるはずなんです。

 

4. 相手を受け入れてあげる

 

晋平太:最後になんですが、人間って「俺はわかってるよ」的なことを言われるのに弱いじゃないですか。だから、そういうポイントを上手く見つけられれば、ほぼ確実に勝てますね。

 

阿部:具体的にはどういうことでしょうか?

 

晋平太:たとえば僕が「お前なにラップの教科書出してんだよ!」みたいな攻撃されたら、「俺はラップをもっと世間に広めたいんだよ! ヒップホップはお前らだけの文化じゃねーんだよ!」みたいに返すんですね。ここまでは、まぁ鉄板です。

 

阿部:はいはい。

 

晋平太:でもここで相手から「お前がラップの教科書出していろいろ言われてること、俺はわかってる。だから、その先にあるお前が本当にやりたいことは、俺にはちゃんと伝わってる」とか言われたら、もう抱かれてもいいなってなる。(笑)

実際「俺はわかってるよ」って言われると、気持ち的には「そう、そうなんだよ! お前にもわかってもらえて嬉しいぜ!」みたいになっちゃいがちです。これじゃあもうバトルにならない。だから、これが実は一番の必殺技なんじゃないかと思ってます。

 

阿部:相手を抱きしめるとか、包み込むような気持ちですかね?

 

晋平太:そうそう。相手をけなしたり言いくるめたりするだけじゃなく、「自分が言われたら嬉しいな」という言葉を探すほうに実はチャンスがあるかもしれないんです。

人間って、否定されると否定し返すじゃないですか、永遠に。でも、信念を持ってやってることを相手から肯定されたり褒められたりしたら、びっくりするぐらい弱かったりするんです。

 

阿部:なるほど。ラップというと「否定」の文化というイメージが強いですが、肯定する力もあるわけですね。言葉がリズムよくテンポよく流れることで、相手にそれがより伝わる、と。

 

晋平太:そう! その「肯定する力」こそがラップ本来の魅力なんですよ。

 

 

<後編につづく>

※6月24日(土)公開予定の後編では、晋平太さんによる“いいラップ”をつくるためのポイント、そしてラップに対するアツい想いが語られていきます。お楽しみに!

 

インタビュー:阿部広太郎 文:森川ヨシキ 撮影:八木伸司 企画協力:企画でメシを食っていく(運営・BUKATSUDO)

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