駅前のタクシー乗り場を設置しているのは誰? 東京タクシーセンターに聞いてみた

2017/6/16 11:01 ネタりかコンテンツ部

多くの駅前に設置されているタクシー乗り場。誰が、いつ頃から、どんな基準で設置を決定しているのでしょうか?

公益財団法人東京タクシーセンターを訪ね、話を伺いました。

 

※公益財団法人東京タクシーセンターは、国土交通大臣の指定(登録)を受け、公正中立な立場で、タクシー会社・運転者の業務適正化、利用者の利便性向上を目的とした研修や試験などさまざまな施策を講じている組織です。

その一環として、管轄している東京23区、武蔵野市、三鷹市のタクシー乗り場の設置・運営にも力を入れています。

 

昭和30年当時の上野駅の写真を見ると、タクシーの空車が並んでいた 

── タクシー乗り場が駅前にできたのはいつ頃のことでしょうか?

当センターの設立は昭和44年のため、それ以前の話は詳しくはわからないのですが、昭和30年当時の上野駅の写真を見ると、空車が並んでいる様子がわかります。

こちらがタクシーの専用乗り場だったかどうかはわかりませんが、遅くても昭和37、38年頃には、タクシー乗り場はあったと思われます。

 

── 東京タクシーセンターさんが設置・運営しているタクシー乗り場はどのくらいあるのでしょうか?

東京23区、武蔵野市、三鷹市のタクシー乗り場、約330カ所の設置・運営に携わっています。そのうち20カ所は、安全・サービスの両面において一定の評価を受けた運転者・事業者の車両だけが入構できる優良タクシー乗り場となります。

 

── 330カ所のタクシー乗り場には、駅前も含まれていますか?

駅や道路管理者からの要望により、東京駅を始め、多くのJR・私鉄の駅などにタクシー乗り場を設置しています。

 

▲東京駅八重洲口前優良タクシー乗り場(東京タクシーセンター提供)

 

所有者が誰かにより、タクシー乗り場の設置者が決まる

── 東京タクシーセンターさん以外の事業者が駅前にタクシー乗り場を設置することもあるのでしょうか?

駅前の土地の所有者が誰かによります。

たとえば、私鉄などの場合、駅前が私有地であるなら、独自にタクシー乗り場を設置し、傘下のタクシー会社だけを入構させることも可能です。

しかし、23区、三鷹市、武蔵野市に限っていえば、国道、都道、区道などの公道にタクシー乗り場を設置できるのは当センターだけです。私鉄でも駅前の土地が公道になると、鉄道会社が設置することはできません。

 

── 公道に乗り場を作る場合は東京タクシーセンターさん、私有地の場合は所有者が作るということですか?

いえ、必ずしもそうではありません。たとえば、JR東京駅の駅前はJRの社有地ですが、JRの傘下にタクシー会社はありません。そのため、公正中立な立場である当センターに協力要請があり、乗り場の設置から運営までをおこなうことになりました。

私鉄の駅前でも同様のケースはあります。その場合は、協定を結び契約をしたうえで乗り場を設置し、当センターでタクシー会社とのやりとりも含め、運営を担います。

 

▲東京メトロ銀座線外苑前駅・青山OMスクエア前優良タクシー乗り場(東京タクシーセンター提供)

 

── とはいえ、すべての駅前にタクシー乗り場が設置されているわけではありません。

基本は、国道であれば国、都道であれば都、区道であれば区など、それぞれの土地の所有者からの依頼があったうえで、調査・協議をおこない乗り場を設置しています。

いくら要望があっても、お客様が駅から出たときに、駅前にタクシーが待っていないような駅は、乗り場として運用できない場所と判断して、お断りすることもあります。タクシー乗り場を作るということは、そこに道路占用料が発生しますので。

 

タクシー乗り場設置のメリットとデメリット

── タクシー乗り場を作るメリットはどんなことだと思われますか?

タクシー乗り場がないところにタクシーを停めていると、駐車禁止の対象になってしまいます。

タクシー乗り場があることで、乗務員さんは安心してお客様を待つことができるようになるんです。

私たちが設置して運営している乗り場であれば、東京23区、武蔵野市、三鷹市に営業所を持つすべてのタクシー会社の乗務員さんが、優良タクシー乗り場を除いて利用することができます。

 

▲お話を聞かせてくださった東京タクシーセンターの熊田博紀さんと玉田隆廣さん

 

──タクシー乗り場が設置されたことで問題になるようなことはありますか?

駅前に限らず、タクシーの空車が並んでしまうことで、他の交通車両や歩行者の妨げになってしまうという問題が起きることがあります。

ほかにも、路上喫煙やポイ捨てなど、乗務員のマナーに対する苦情が寄せられることもあります。

そういうときは、当センターの職員がタクシー乗り場の清掃をおこなうこともあれば、対象者が特定できる場合、所属する会社や協会を通じて指導を要請することもあります。

それも踏まえて、当センターで実施している新人研修では、接遇の指導にも力を入れています。

 

── ありがとうございました。

 

まとめ

・駅前にタクシー乗り場が出現したのはおそらく昭和30年代のこと

・東京23区と武蔵野市、三鷹市の場合、駅前が公道であれば、タクシー乗り場は東京タクシーセンターが設置する。私有地の場合、所有者自らがタクシー乗り場を設置することもあれば、所有者が東京タクシーセンターに依頼して設置してもらう場合もある

・東京タクシーセンターがタクシー乗り場を設置した場合、優良タクシー乗り場を除き、東京23区、武蔵野市、三鷹市に営業所をもつすべてのタクシー会社の乗務員が利用できる

・東京タクシーセンターでは、タクシー乗り場や乗務員に対する苦情処理・対応などもおこなっている

 

(取材・文 / たなかみえ)

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