コンビニ経営者を本気で悩ませる「ガードレール問題」の深刻度

2017/3/20 04:30 まぐまぐニュース!

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私たちの身近にあるコンビニの知られざる裏話を、業界の内情に詳しいライターの日比谷新太さんが紹介していく当シリーズ。前回の「コンビニオーナーの不正行為」に続き、今回取り上げるのは「店先のガードレール問題」について。ロードサイドに店を構えるコンビニにとって、店先にガードレールがあるのとないのとでは、売上の面でも大違いなんだそうで……。

店前で道路工事…オーナーが取った行動は?

以前「コンビニの駐車場における事故」について取り上げた回で、最近は駐車場の台数が増加している傾向にあるとお伝えしたのはお覚えでしょうか。今回はそれとも少し関連するのですが、「ガードレールの有無が売上を左右する」という話題。都心部に建つ、とある店舗での事例です。

このお店が面しているのは、片側2車線の幹線道路。その道路を通行しているクルマの客が来客者のほとんどを占めるという、いわゆるロードサイド店です。

ある日、そんな店の真ん前で道路工事が始まりました。工事の内容ですが路面舗装にくわえて埋設管交換も行うということで、期間はなんと約3か月間。店主は道路工事が始まる前から「お客さんが店舗の駐車場に入りにくくなり、来店客数が減少するのではないか?」と危惧していました。

実はこの店舗ですが、駐車場と道路の接合部分にガードレールが設置されている場所があって、駐車場への入り口はそのガードレールが途切れている僅かな隙間だけ。この状態で道路工事をされてしまうと、ますます駐車場に入りにくくなるのです。

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案の定、工事が始まるとクルマでの来客者は激減しました。特に女性ドライバーが顕著に減ったといいます。

窮地に立たされたコンビニオーナーが、まず実行したのは工事関係者に店舗を利用してもらって売上を補填しようという作戦です。確かに工事によってお客さんは減りましたが、その代わりに現れた工事関係者という新たなお得意様候補を囲い込もうという、いうなれば逆転の発想です。

オーナーは工事の現場責任者と直談判したといいます。「工事の影響で売上が下がって困ってる」「うちの店で弁当買ってよ」「特別にサービスするからさ」……工事の現場責任者も、店舗の惨状を見ているので同情してくれ、昼食のみならず休憩時間中のお菓子や飲料、果ては仕事終了後のビールまで、その店で買ってくれるようになったといいます。

ただ、それでも売上の大幅減は否めない状況でした。試算をしてみたところ、前年比で20%以上の下落で、年間で約3,000万以上の減収が予測されるという大ピンチです。さてオーナーは、この苦境をどう乗り切ったのでしょうか?

ピンチを逆手に取って懸案事項を一挙解決!

まずオーナーは、工事を発注した「市」に苦境を訴えることにしました。「売上減少分を補填してほしい」と、具体的な数字も挙げながら交渉したオーナー。しかし市は、同情こそしてくれたものの、訴えを聞き入れてはくれませんでした。

そこでオーナーは考えました。工事が行われるのは仕方ないとして、店の売上アップの障害となっている店前のガードレールを、このドサクサでどうにかできないものかと。

一計を案じたオーナーは最寄りの警察署に赴き、こう訴えました。「道路工事の影響で、駐車場に入ってくるクルマと歩行者が接触しそうな事故が増えている」「ガードレールを短くしてもらうことで、スムーズにクルマが入るようになり、歩行者の安全になるのではないか」と。いっぽう店舗では、アルバイトのみんなが駐車場を常に監視し、クルマと歩行者の危険な状態が発生すると、証拠とばかりにすかさず写真を撮影しました。

必死の訴えを受けて、最終的には市と警察署が動き、道路工事のメニューにガードレールの一部撤去が追加されました。こうして店前での道路工事というピンチを逆手に取り、悲願だったガードレールの撤去を実現させたのでした。

雪とともにガードレールも溶けた?

このように、店の前にあるガードレールに悩まされているコンビニオーナーは結構多いようで、ある雪深い地域にあるコンビニでは、こんな都市伝説のようなエピソードも語り継がれています。

冬場になると駐車場や道路が一面雪に覆われてしまうという、そのコンビニ。店では雪が降るたびにオーナーが雪かきをし、取り除いた雪は店先のガードレールのところにうず高く山盛りにしていたのだそうです。

やがて春が訪れ、店先に山盛りにしていた万年雪もほとんど無くなりそうになった時、ある驚愕の事実が判明しました。なんと、雪の下にあったはずのガードレールも溶けて無くなっていたのです。

まさかの出来事に、ご近所ではちょっとした話題になったようですが、結局その真相は藪の中へ。というか皆さん、薄々とは気付いていたのではないでしょうか。……もちろん、ガードレールの勝手な撤去は完全に犯罪です。

image by: Takamex / Shutterstock.com

 

文/日比谷 新太(ひびや・あらた)
日本のコンビニエンスストア事情に詳しいライター。お仕事の依頼はコチラ→のメールまで: u2_gnr_1025@yahoo.co.jp

出典元:まぐまぐニュース!

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