鶏と地鶏の違いって何なの? 塚田農場の「養鶏場」に行って話を聞いてきた

2017/2/25 11:31 ネタりかコンテンツ部

こんにちは、地鶏料理が大好きなライターの砂流(スナガレって読みます)です。

 

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本日は、美味しい地鶏料理を提供してくれる「塚田農場」さんから失礼します。

 

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こちらが塚田農場名物の「じとっこ炭火焼」。
ちなみに「じとっこ」とは、宮崎の地鶏「みやざき地頭鶏」のこと。

 

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こっちは「じとっこたたきネギまみれ」。

で、これらを食べながら、ふと思いました。「地鶏って、なんだろうか。普通の鶏と何が違うのだろうか」と。

 

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というわけで、宮崎県 西都市にある塚田農場の直営農場にやってきました!

 

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網越しに見えるのが、宮崎の地鶏である「みやざき地頭鶏」たち。今回は「鶏と地鶏って何が違うのか?」「なぜじとっこは美味しいのか?」などについて、現地で探っていきたいと思います!

 

そもそも塚田農場って?

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ご存知無い方のために簡単に説明しておくと、「塚田農場」とはエー・ピーカンパニーという企業が運営している全国チェーンの居酒屋さんのことです。

ホームページ:http://www.tsukadanojo.jp/

店員さんの元気の良さ、お店に通えば通うほど昇進していく“名刺システム”などが有名です。

 

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▲店員さんが自らプレートに絵を描き、デザートをプレゼントしてくれるなんてサービスも。

 

そんな塚田農場の看板メニューが、炭火で地鶏を焼き上げる「じとっこ炭火焼」。普通の鶏肉と違ってコリッとした固さがあり、噛めば口の中にジューシーさが広がります。

 

詳しい人に話を聞こう

地鶏といえば名古屋コーチンなども有名ですが、普通の鶏と一体何が違うんでしょうか?

答えは鶏に詳しい人に聞こう! というわけで、塚田農場で提供されるじとっこの、雛の孵化販売から生産・処理加工・販売までを手掛ける「地頭鶏ランド日南」の近藤社長にお話を伺いました。

 

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近藤社長は、鶏が好きすぎるあまり髪型も「とさか」にしているというファンキーな社長さん。後ろは、塚田農場が宮崎県日南市にはじめて直営農場を作ったという思い出の場所。現在は使われていないため草ボーボーですが、施設の全てを自分たちだけで作りあげたそうです。

 

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近藤社長の説明によると、地鶏とは「昔から日本に定着している鶏(在来種)の由来が50%以上含まれる品種で、JAS(日本農林規格)で定められたルールに従って飼育されている鶏」のこと。最低80日以上の飼育期間が必要で、生まれてから28日目以降は、鶏が自由に動き回れる「平飼い」という方式で1m²あたり10羽以下で飼育をしないと地鶏と呼べないそうです。

そして「みやざき地頭鶏」の場合はさらに飼育期間が長く、オスは120日、メスは150日。加えて1m²あたり2羽以下という広々した環境下で、伸び伸びと飼育をしています。

 

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▲一般的なブロイラー飼育場のイメージ(写真:アフロ)

 

なお、スーパーや普通の焼き鳥屋さんなどで提供れている「普通の鶏」は、食肉専用に改良された大量飼育できる「ブロイラー」と呼ばれる品種なんだそうです。

一般的なブロイラーの場合、窓のない鉄筋コンクリートの大きな鶏舎で1m²あたり16羽前後で、何層にも積み重なった金網に一列に並べられて飼育をされます。

短期間で出荷できるよう人工的にエサを与えており、ひよこの状態から出荷までが大体2ヶ月以内。あまり運動をしていないので肉がやわらかく、からあげなどに適しているとか。また、地鶏に比べて非常に安価なので、塚田農場でもチキン南蛮などはブロイラーで提供しているそうです。

 

直営農場を見学してみる

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地鶏とブロイラーの違いもわかったところで、直営農場を見学しましょう。ここでは1回のヒナ集荷でおよそ1000羽ほど、鶏舎全体では5〜6000羽ほどのみやざき地頭鶏が飼育されるそうです。

 

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こちらは、卵から孵化したばかりの「ひよこ」たちが飼育されているスペース。

 

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覗いてみると、生まれたばかりのひよこがたくさん! 環境適応能力が低いため、布団やヒーターで温めながら育てているそうです。また、ひよこの期間中にワクチンを3種類打ち、病気などの予防にも努めます。

 

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サイズは、手のひらに乗っかるほど。クリっとした目で僕をじっと見つめてきて、めっちゃかわいいです。

 

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かわいいので並べてみました。

 

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生まれてから30日くらい経つとこうなります。まだ幼さは残っているものの、もうほぼ鶏な感じですね。

布団で覆われていた仕切りは外され、自然の外気に慣れるための準備をしている段階だそうです。この時期に過保護に育てすぎると、身体が子どものまま成鶏(大人)になってしまうため、ある程度のスパルタも大事なんだとか。

 

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こちらで生後60日くらい。もう立派に鶏です。ちなみに、みやざき地頭鶏はオスもメスもとさかがついている珍しい品種で、原種はもっとモヒカンみたいな頭をしているんだそうです。

 

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成鶏した出荷前のみやざき地頭鶏たち。近くで見るとかなり迫力があり、逞しい感じ。放し飼いで、自然に近い感じで育てられたからこそでしょうね。

 

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こちらは、新しくひよこたちを迎えるべく準備の真っ只中という鶏舎。

屋根下やコンクリート部分の消毒をおこないつつ、先輩鶏たちが食べ尽くし排泄していった土壌の改良を、バクテリアや菌の力を借りながら長い時間をかけておこなうそうです。

 

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エサが入っている黄色いタンク。塚田農場では、飼料メーカーさんとエサを共同開発しており、ひよこ用・大人用・出荷前用という3種類のエサを使い分けているそうです。

また、塚田農場でエサの開発や購入を取りまとめることで、鶏を出荷してくれる鶏農家さんたちのコスト削減にもつながるとのことでした。

 

直営農場からは以上です。

 

地鶏が出荷されるまでの工程

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続いてやってきたのは、加工センター。出荷されたみやざき地頭鶏たちは、ここで加工品に姿を変え、全国の塚田農場へ運ばれていくのです。ちなみに僕が案内してもらった時は、ちょうど朝礼の時間でした。

 

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▲写真は本社処理センターで撮影

 

出荷されたみやざき地頭鶏は、まず血抜きをした後、羽をむしるための専用マシーンに入れられます。そして1時間ほど氷水に浸けられた後に、作業員の手で加工されていきます。

 

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こちらが加工作業専門のスペース。

 

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写真は、みやざき地頭鶏を吊るし、部位を切り分けているところ。まずは内臓から取り出します。鶏の食中毒菌は内臓が保有しているケースが多いため、そのほうが衛生面で良いそうです。

 

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部位ごとに切り分けられた後は、わきみ(横隔膜)、ムネ、モモ、モモカットなど、小分けに切り分けられていきます。

 

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その後、真空にパックする機械へ。

 

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こんな感じで、ひとつひとつ丁寧に詰められていきます。

 

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▲真空パックされた状態

 

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そしてパックは瞬間冷凍ですぐにカッチカチに。はやく冷凍できればできるほど旨みは逃げないそうです。

 

これらが段ボールに詰められ、全国の各店舗へと配送されていきます。

 

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加工センターの敷地内には、「鶏魂碑」と書かれた地鶏の慰霊碑が建てられていました。鶏の命を扱っていることから、毎朝の朝礼時に手を合わせているそうです。

 

味噌ができる過程も紹介

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加工センターの別室では、「お通し」で出てくる野菜につけるための「壺味噌」も作られていました。こちらもじっとこ炭火焼きに並ぶ塚田農場名物の1つ。

 

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ベースとなる味噌に、しょうがやにんにくなどを入れ、ドリルで豪快に混ぜ合わせます。昔は大きなヘラを使って混ぜていたそうです。

 

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こちらも最後はパックに詰められ、全国の各店舗へと配送されていきます。

 

加工センターからは以上です。

 

まとめ

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最後に、塚田農場ゆかりの地・「塚田神社」にやってきました。

もともと「塚田農場」という名前は、日南市の塚田集落に養鶏場を作ったことに由来するそうです。そのため、当初の店舗コンセプトは神社で行う奉納祭などをイメージしており、店員さんの衣装も巫女さんをイメージしたものだったとか。

僕はてっきり「塚田さん」という名前の人がはじめたお店だと思っていたのですが、まったく違いましたね。

 

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塚田農場は、日南市や西都市などで直営農場や加工・処理センターを持ち、みやざき地頭鶏を育てる多くの鶏農家さんと契約するなど、地域に根づいた展開をしているそうです。

 

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▲みやざき地頭鶏を育てている若手の鶏農家さんたち

 

店舗で提供される地鶏の美味しさは、普段からの鶏農家さんとの密接な関わりがあってこそなんでしょうね。

近藤社長、鶏農家のみなさん、ご案内ありがとうございました!

 

ちなみに、現在塚田農場では、

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定番のじとっこ炭火焼はもちろん、

 

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地鶏のしょうが焼きや

 

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地頭鶏シュウマイなど、期間限定のメニューも展開中だそうです。

2017年はせっかく酉年なので、皆さんも鶏料理をいろいろ食べていきましょう! それでは。

 

文・取材:砂流 恵介(@nagare0313)
取材協力:塚田農場

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