まるでお姫様!美しすぎる日本舞踊家の素顔――大河瑞季の「日本舞踊美女図鑑vol.1 尾上紫」

2017/2/18 02:37 日刊SPA!

尾上紫(おのえ ゆかり)さん 尾上紫(おのえ ゆかり)さん

 お初にお目にかかります。ビットガールズの大河瑞季です。私は、幼い頃から「日本舞踊」に親しんできました。日本舞踊では尾上瑞季の名前で活動しています。

 あなたは日本舞踊をご覧になったことはありますか? 日常で伝統芸能に触れる機会はなかなかありませんよね。

 難しそう、敷居が高いなどのイメージをお持ちの方も少なくないかもしれませんが、そんなことはありません。そして、実は日本舞踊界には綺麗な女性がたくさんいらっしゃいます。そこで、日刊SPA!では「日本舞踊美女図鑑」と題し、2回に渡ってお届けしたいと思います。

 今回ご紹介する方は日本舞踊家/女優の尾上紫(おのえ ゆかり)さん。私の踊りの師匠、尾上墨雪先生のご息女です。

【尾上 紫(おのえ ゆかり)】
東京生まれ、銀座で育つ。日本舞踊尾上流三代家元 尾上墨雪の長女。幼稚園から大学まで青山学院に通う。3歳のとき新橋演舞場にて初舞台。幼少期は故 中村勘三郎(当時 勘九郎)丈の「鏡獅子」の胡蝶役で歌舞伎興行に出演。15歳で尾上 紫の名を許され、以降、日本舞踊家として自身のリサイタルをはじめ様々な公演に出演。海外公演にも出演。2000年より女優としても活動し、映画やドラマに出演。新春舞踊大会にて大会賞、会長賞受賞。舞踊批評家協会・新人賞受賞。

◆日本舞踊とはなんぞや

 まずは、日本舞踊の基礎知識を少々。日本舞踊はすなわち日本の踊り、伝統舞踊です。400年近い歴史を経て、現在では、江戸(東京)の歌舞伎の踊りの部分が独立した「歌舞伎舞踊」と上方(京阪)の座敷舞の伝統を持つ「上方舞」「京舞」に大別されます。

 日本舞踊を始めるとこんなに素敵なことがあります。たとえば、

・美しい姿勢やお辞儀の仕方、踊りの所作など、優雅な動作が身につく。
・着物を自分で着られるようになる(着崩れない着付けが身につく)。
・歌舞伎や能、狂言をはじめ、日本の伝統芸能を学び、教養を身につけることができる。etc.

 そんな日本舞踊には数多くの流派が存在します。私たちは尾上流です。

◆歌舞伎と縁のある尾上流

 尾上(おのえ)流とは、歌舞伎役者六代目尾上菊五郎が創流した、歌舞伎と縁のある流派。創流の言葉は「人格を磨き、芸道に務め、上品な舞踊を作り、流儀の繁栄をはかるよう」。

 現在の家元は三代目尾上菊之丞(2011-)で、尾上墨雪の長男。歌舞伎公演、宝塚歌劇団の振付、新橋「東をどり」・先斗町「鴨川をどり」の演出・振付を花柳界の師匠として手掛けています。尾上流宗家は、代々尾上菊五郎家が継承しており、七代目梅幸が二代目宗家、現菊五郎が三代目の宗家を名乗っています。

 尾上菊之助さん、尾上松也さん、尾上右近さんはテレビでも活動されているので、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

◆紫さんは憧れの存在

 私が入門した頃(2歳)、紫さんは大学生だったのですが、お転婆だった私とよく遊んでくださいました。

 当時は“お姉ちゃん”とお呼びしていたのですが、一緒にディズニーランドに行ったこともあります。カリブの海賊の出口にあった黒ひげ写真館(※2007年に閉店)で海賊のコスチュームを着て写真も撮りました。

 高校2年生の頃から、紫さんに何度かお稽古していただく機会があったのですが、手についても指導していただき、お稽古場の壁に指先をつけ、特訓したことも。踊られているときの紫さんの手はとても綺麗で憧れています。

 普段の墨雪先生のお稽古中に、紫さんがお稽古場にいらっしゃると、私の背筋がピンと伸びます。たくさんの人の前で踊るより、じつは先生や紫さんの前で踊る方が緊張してしまうほどです。

◆お母様は元宝塚娘役

 紫さんのお母様は、小さい頃から尾上流二代家元の元へ、踊りのお稽古に通われていました。美しく可憐にお育ちになったお母様は、家元から「宝塚に入った方がいい」と薦められ、試験に合格して入団。

 退団後は女優として活動することを希望されていたお母様。お世話したいと名乗り出る芸能事務所も多数あったそうです。しかし、お母様に好意を抱いていた尾上墨雪先生はそのことを知り、退団後すぐプロポーズ。そして、結婚……。

 先生にプロポーズされていなかったら、お母様は女優の道に進まれていたとのこと。お互い小さい頃から同じ師の元でお稽古に励まれていた仲だったそうですが、幼馴染のようなものでしょうか。素敵ですね。

◆生粋のお姫様

 日本舞踊家として第一線でご活躍なさっている紫さんの、まるでお姫様のようにキラキラしたエピソードをどうぞ。

「ダイヤモンド姫」
 小さい頃からダイヤモンドやキラキラしたものが大好きだった紫さん。おもちゃの宝石よりも、大人が身につけているものに魅力を感じたそう。ご両親のお知り合いにいつもキラキラした宝石をたくさん身につけていたおばさまがおり、その方の後をついて回ることから「ダイヤモンド姫」と呼ばれていたんですって。

「あだ名は姫」
 日本舞踊尾上流家元の家に生まれ、幼稚園から大学まで青山学院に通われていたこともあり、卒業後は特に「姫」と呼ばれることが多かったそうです。

「姫音羽」
 歌舞伎では大向こうから「○○屋!」「○代目!」などと声がかかりますよね。実は舞踊会でも大向こうから声がかかります。しかも、紫さんが踊られていると「姫音羽!」と声がかかるのです。姫がつくと、なんだか特別な感じがしませんか?

◆さすがプロ!ストイックさがスゴい

 姫エピソードをご紹介しましたが、紫さんは日々努力を怠りません。

 舞台では、鬘や衣裳をつけて踊るわけですが、重さ30kgを越えることも。裾捌きや袂の使い方も慣れていないと大変ですが、大変さを表に出さずに、涼しい顔で踊らなくてはいけないのです。

 日本舞踊には想像以上に体力が必要。そこで、紫さんに本番に臨むためにしていることを伺いました。

・ストレッチとジョギング+ジムに通い、泳ぎ、筋トレに励む。
・肉とプロテインを摂る。

 プロテインは「鏡獅子」の弥生を踊られる際に飲まれていたそうです。きちんと踊ることのできる身体をつくることはとても大切ですよね。

 私も今年に入ってから加圧トレーニングを始めたので、舞台に向けて今からしっかり身体をつくりたいと思います。

◆日本舞踊をご覧になりませんか

 今回ご紹介しました尾上紫さんの踊りをぜひ一度生で観ていただきたいです。この機会にあなたも日本舞踊鑑賞デビューされませんか? 日本舞踊に触れ、美意識や生命力を感じていただけたら嬉しいです。

 きっと新鮮な発見があるはず。踊りを観る楽しさを体感してください。あなたのお越しを心よりお待ちしております。(※尾上流の公式サイト onoe-ryu.com)

【大河瑞季(おおかわみずき)】
2歳8カ月から尾上流三代家元尾上墨雪師に師事。「羽根の禿」で初舞台(5歳1カ月)。2009年に尾上瑞季の名を許される。TOKYO MX「採掘!ビットガールズ」準レギュラー/京都創生座公演「涼音の宴」能楽師とコラボレーション/「ハクビきものクイーンコンテスト2015」ベストドレッサー賞など。

<取材・文/大河瑞季>

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